オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『クジラの子らは砂上に歌う』06.「明日、人を殺してしまうかもしれない」

 帝国による、泥クジラ住民への無差別虐殺は、サミの余りに呆気ない最期を含み、なかなかトラウマ物の悲惨さ。
アニメでは『エヴァンゲリオン』劇場版での、戦略自衛隊によるネルフ突入・職員殺戮シーンを思い出す(関係ないけど、ネルフは一応公的組織なのだし、あれはゲンドウを解任するか遠距離出張を命じ、その間の代理司令をゼーレか国連が任命、ネルフ上層部メンバーも多少の時間を掛けて降格したり転勤させ、忠実な部下に乗っ取らせれば何も皆殺しにしなくて済んだような)。
 そこから、泥クジラ決死の逆襲、あるいは全力逃亡が始まるかと思えば、彼らの出自に絡む理由により首脳部老人達は集団自決を決定。
それに異を唱える者は、容赦なく排除。
 驚くダークな展開。
このまま希望無く進行するのか、と思えば……

 意外、首脳部は一枚岩でなく、スオウを中心とした新体制が発足、使い物になるかはともかく再侵攻に対する反撃訓練も始まる。
呑気な……と思えるお祭り騒ぎ?まで行われ、しかしそれは悲惨な死に方をした仲間達を送る儀式であり、皆の心に一区切りがつく。
 こう来るとは思わなかった。
「泥クジラ内部での殺し合い」「自決に賛成な者、あくまで戦い抜こう(逃げよう)とする者の二派に別れ、主人公らは、大勢の命と共に沈む泥クジラを後にする」といった暗い流れが続くものだとばかり。
 可愛らしいスオウの怒り、感情が表れ始めるリコス、頼れるオウニ、戦力としては確かだろうが人間的信用が不確定なシュアンと、キャラクターの個性が彫り込まれ、楽しい。
 戦闘訓練を受けているのだろう帝国兵に対し、おままごと程度に戦い方を覚えたばかりの主人公勢。
普通なら相手にもならないはずで、もう、敵船内突入組に賭けるしか。
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『干物妹!うまるちゃんR』06.「うまると夢」

 既に高慢でも、うまるライバル気取りポジションでもなくなっているシルフィン。
そうなると、果てしなく純粋で素直で世間知らずの可愛いだけキャラになってしまい、ちょっと弱いんじゃなかろうか。
弱いからどうなの、というと、もう凄く好き。
 エンディングのプラプラダンスなど、胸がキュンとする感じ。
 今回、母親も無駄に若く(声からして17歳ぐらいか)可愛いのが明らかになり、そういう点でもポイント高い。

 今期は、うまるについてもダメダメな面が余りクローズアップされず、普通に良く出来た女の子に見えがちなのが不満と言えば不満。
メインの少女四人組が仲良くなって、微妙な緊張や距離感も失われているし。
 結果としてストレス無く、癒やし効果の高いアニメになっており、それはそれで問題ないとも思えるが。
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『宝石の国』06.「初陣」

 フォス、巨大ウェントリコススに取り込まれた際、てっきり「新たな特性を敵から逆に取り込んでパワーアップ復活、宝石側主力になる」ものかと。
割と迷惑なだけで終わっており、驚く。
 ウェントリコススに騙され、月人に連れ去られそうになった折は、「月人本拠でその秘密へと迫り、地上に帰還した時には強化されていて…」とか思ったけど、両足を失っただけで月までも行かず。
 どうにも、危機迫る状況設定で、全く戦えない少女がヒロインになっていると、「いつか必ず強くなるはず」という「少年ジャンプ」的思考から抜け出せなくて。
 そういう作品じゃないんだな、とようやく思い始めた最近、フォスはアドミラビリス族から提供された貝殻?を失った足の代わりに生成し、驚くべきスピードを会得。
おお!やっぱりこうなるんだ!ここから彼女の『ワンピース』サンジばり足技アクションが炸裂するんだな!などという安易な予想はまた外れ、月人襲撃を前に何も出来ずタダ呆然としているだけ。
 毎度、意表を突かれるというか、バトルが重要な要素となる作品でありながら、しかし強敵登場に伴い果てなく戦力を上げていくヒロインの大活躍ストーリーにするつもりは無いんだな、と今頃思い知る。

 宝石人。
不思議な誕生理由を持ち、遙かな長寿であり性別がないどころか人間的な「命」「死」とさえ縁がなく、種族全体の社会システムもまだ不明確。
 キレイな外見をしながら、理解が難しい生物。
 それでも、さして違和感なく見られるのは、「そういう存在」としての描き方にブレがないから。
壊れたフォスを前に皆が嘆き悲しむとか、人間ならば当然そうするだろう、という常識的方向に流れてしまったら、世界観との間にズレが生じたと思うが、見たところそういうシーンは一切無く、徹底している。
 キャラクター・バトル・物語、全てに作者独自の感性が強く感じられ、面白い。
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『魔法使いの嫁』05.「Love conquers all.」

 異様な姿をしながらも穏やかなエリアス、人身売買は……そう見せて智世自らが望んだものであり結果として良い形に落ち着き、敵対するような者達もそうとは限らず、このまま平和な内容でシリーズを最後まで進めるのでは、と油断していた。
 猫惨殺、液状化して飛び散る妻、男の喉笛を食い破る猫。
なかなかショッキングなシーンの連続。
 悲劇を起こした元凶のカルタフィルスは、しかし、他者を苦しめて楽しんでいるというより、人間的な感情が理解できていないようにも見える。
それは、もしかしてエリアスにも通じる、人外のモノとしての特質?

 どう考えても悲劇で終わるしかなさそうな今回の事件を、悲しくも満たされる最後に導いたストーリーラインに感心、というかちょっと泣けた。
病弱で恐らくは余命長くなかったろう奥さんを深く愛する限り、元々単純なハッピーエンドは有り得ず、その中では比較的救いのある終わり方だったろう。
 そうさせたのは智世の力。
「運命」に流されようとせず、往生際悪くもがき続ける人間だったから出来たことで、奥さんを愛する余り騙され間違った方向へ走ってしまったダンナさんの人らしさと、あるいは同等のものだったかも知れない。
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『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』05.「嘘つき達の国」

 クーデターにおいて国王一家を殺害した「救国の英雄」でありながら、そうとは知らず国王の娘を愛し、自ら殺してしまったことで精神に障害を来し、二度と会えるはずのないその女性を「旅に出た」と思い込んで、ひたすら帰りを待ち続けている男。
彼を追い詰めるまいと、話を合わせて優しく見守る国の人々。
雇われ、献身的に彼を世話する女性。
 国の関係者全てがウソをついており、それぞれが真相の全貌を知らないが故に、不思議な均衡を保っている。
 この作品らしい、見終わって深く考え込まされる内容で、大変に面白かった。

 結局、異常になったかに見せた英雄の男だけが、全体を把握していたのかな。
ラストで、キノに対し何事か話しに行く男を残し、妙に晴れ晴れと帰って行く王女もまた、男のウソを知っていて、知らないフリで通していたのかも知れないが(男と違い、キノにさえ本当のことを話さない、女性らしい一枚上の嘘つきだったとか)。
 国王は、王女やスパイの情報を通し、クーデター計画を知っていた。
ならば防ぐことも出来たろうに、そうしなかった……それは、「もう面倒だから死んだことにして隣の国へ逃げ、持ち出した国家資産により家族でノンビリ暮らしたい」という平和思考からかもしれないし、「この機会に不満分子を残らずあぶり出し、いずれまとめて粛正、その後、国に戻って更に強固な政治体制を築く」のが目的なのかも。
 後者だとすると、国民やクーデター仲間を救うには国王一家の生存を知らせねばならず、するとスパイの友人や王女の命まで危険にさらすことになる。
 どちらを選択するか、決断できかねるだろう男としては、「自分は異常者なので何も知らず何も分からず、何も判断しない」というウソの演技を続けるしかない。

 ウソばかりの中で、「いつまでも王女の帰りを待ち続ける男」「彼のため危険を冒して戻り、ただ側に居る王女」ここには確かに真実の愛情が存在しており、それだけで二人は幸せなのだろう。
 何十年も対外的に結婚生活を維持しながら、しかし互いの気持ちは離れて冷え切っている夫婦と彼らでは、どちらが幸福で、どちらがよりウソツキなのかな。
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『いぬやしき』04.「鮫島」

 極悪異常ヤクザを相手取り、壱郎の怒りが爆発する。
 被害男性に警察へ駆け込まれたり、マスコミに露見したら大騒ぎとなり、今や「恐れるモノなんぞあるかい!」とばかり突っ走っても居られまい暴力団としては、相手にヤミの借金があるとか因縁が付いている訳でもない一般人を無茶な暴行の対象には、なかなかしないような。
損得で考えるに「余計なことはするな」って感じで。
 ご意見無用・やりたい放題の非道集団として描くなら、目を潰すぐらいで済まさず、殺した方が後腐れなさそう。
壱郎に殺人をさせるのも、まあ、ナニだけど。
 極悪組織で、失明し暴力人間としては役立たずになったかつての幹部のため、誰とも分からない相手を探し出して復讐する部下が居るとは思えず(その前に、勢力争いで弱体化した組ごと無くなりそう)、これで十分なのか。

 もう一人の改造兵器人間・獅子神 皓の方が、ヤクザより恐ろしい。
一家皆殺しの際、父親と入浴中の幼い男の子はどうするのか……と思ったら、「息子を庇おうと覆い被さった姿勢のまま殺された、父親の体重で湯に沈められ、溺れ死ぬ」という、獅子神に一撃で殺されるよりもっとコワイ片付け方するのに、感心しつつゾワッと。
よく考えたなあ、こんな事。
 そういう心の無さと、引きこもりの友達を救いたいという気持ちを一人の人間に同居させる造形が、凄い。
 奥先生の作品は、心が冷えるような醜さ・汚さ・冷たさと、理想論過ぎるぐらいの美しさ・優しさ・温かさを同時に描くのが、特徴的。
そして、絶対……でもないけれど、後者に優位性を持たせがちなのは、作者の人間性ってものなんだろうな。
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『Infini-T Force』06.「INFINI-T FORCE」

 敵キャラ、ベル・リン。
CGとしてのモデルも美しく作れているけれど、それより、モーションアクターが取る体の動きや、ちょっとした指先の仕草などで凄く色っぽさを出しているのに感心。
こんなに、ドキッとさせられるほど艶めかしいCGキャラには、覚えがないぐらい。
 ただ無用にそう作った訳でなく、優秀な遺伝子による生殖という彼女の目的とも合致しているし。
 ラジャ・カーン。
父親により異形の姿に改造された、というキャシャーンと通じる設定を持ち、互いに彫り込むのに有用なキャラだったと思うのに、まだ登場はするのだろうが、メイン話、終わり?
ちょっと急ぎすぎた扱いで、彼の世界や父親の存在、姿を変えられるに到る経緯や葛藤など非常に弱く感じられ、惜しい。

 都市を襲う隕石にヒーロー達全員で立ち向かった際、強力な攻撃方法を持つ他の面々はともかく、ガッチャマン・健だけはゴッドフェニックスもないことから無力……と思えば、竜巻ファイターで破片の軌道を海へと変えてみせる。
ああ!そういえばこんなワザもあったんだっけ!単身での使用は例外的だろうが。
いや、この作品での『ガッチャマン』世界にメンバーが五人居るのかどうか不明、もしかして彼一人で戦っているのかも。
 健が用いる武具の補給、どうなってるのかなあ?
 彼の攻撃力はここまでが限界、と思ったけど、『F』までアリだとするなら、Gフェンサーで巨大な敵をバッサバッサ切り捨てる無双発揮も可能か。

 ペガス内でのテックセッター・シーン。
オリジナルより遙かに痛そうで、こんなにまでして変身せにゃならんもんかと。
 キャシャーンの、体の輪郭内で白い光?がクルクル回っての変身とか、もっと凝った表現が今ならいくらでも可能だろうに、そうしない忠実さがちょっと嬉しい。
超破壊光線なんて設定、忘れてたなあ。
 誰しも予想した通り、敵の黒幕はヒロイン父。
何のために?は、まだ分からないけれど……『エヴァ』ゲンドウのようにヨメさんを蘇らせたいとか。
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『結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-/-勇者の章-』04.「たましい」

 先週は、のんびりした小ネタ集のような話だった。
 武士道に生きるとか古式ゆかしい生き方を貫くヒロインはさして珍しくないが、鷲尾 須美のように、軍国主義……護国思想?近代戦争時の価値観を持つ少女キャラって、希有なような。
そうなっておかしくない、そうあるべき?『艦これ』にさえ居ないタイプじゃなかろうか(艦娘達がこんなこと言い出しちゃキツいけども)。
 須美、その考え方を自他に四六時中強いる、というほど徹底している訳でなく、フツーの女子である面も多い中途半端さが、可笑しい。

 今週も冒頭の方は楽しい遠足の様子が描かれ、このアニメはどちらかと言うと日常の方に重きを置いて、ハードな展開などせず終わっていくのかな……と油断していたところに、突然の衝撃。
 こうくるとは!
苦戦しながらも3人で力を合わせてどうにか撃退に成功した、という風になると思っていたのに、突き放されたようなラスト。
 敵が噴き出す無数の針・槍のようなもので全身を切り裂かれ貫かれ、力を入れるたび傷跡から血が噴き出し、体中を真っ赤に染めながら戦い抜く、銀の壮絶なバトル。
 アドレナリン噴出中なのだろう、とはいえ、片腕を失いつつの戦いは想像を絶する痛みのはず。
それでも戦い抜き、勝利……相打ちか、を納めた銀は、凄い。
 自分だったら、倒れたままの二人に対し、四肢を失ったり出血多量で行動不能になるほどのダメージを受けたわけでもないくせに、休んでんじゃねーよコラ!と恨み言のひとつも言いたくなるところ。
恐らく銀はそんなことなどチラとも考えず、戦っていたのだろうが。
 見る側にまで痛みが伝わるような渾身の演出と作画で、圧倒された。

 まだ死亡には至っていなかった、という可能性はあるのかな?
仮に命は取り留めたとしても、全身へ残るダメージ、片腕を失ったことから、戦線への復帰は相当に難しくあろうが。
『どろろ』百鬼丸のように、片腕に刀を仕込めば……そこまで非道な風に大人が描かれる作品じゃないけど。
 幼い弟に愛情を注ぎ、お嫁さんになりたいという銀のあまりにも平凡すぎる夢が、こうなると切ない。
 残った須美・園子の二人だけで戦いを継続するのは厳しすぎると思え、また新たな選出者を参戦させるのか、それともやはり何らかの形で銀の復活があり得るのか。
 友人の命が失われたことを経て、心神の喪失を恐れない・構っていられない気持ちから、あの恐ろしい代償が伴うパワーアップ・フォームへ到る?
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