オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

映画『ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密』

 WOWOWで放送された映画『ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密』を見る。
 『テルマ&ルイーズ』の脚本を手掛けたカーリー・クーリーの、初監督作品。
米でベストセラーになった本を原作にしているとか。
 サンドラ・ブロック主演。

 編集さんに勧められて見る事になった映画。
「母親と娘の長きに渡る確執」「老いた母親世代の友情」とか、内容を聞く限り、余り好みに合いそうでなく気が進まなかったのだが…
 見てみると、いやコレは面白い。
一応は、娘役であるサンドラ・ブロックが主役の位置にいるのだろうが、実際メインで描かれるのは その母親。

 「ヤァヤァ・シスターズ」って何かと思えば、母達が少女の頃に交わした、神聖で、(元になったモノはあるんだろうけど)アホっぽい儀式によって結ばれた、4人組の事。
儀式は、『赤毛のアン』でアンとダイアナが結んだ、生涯の友情の誓い、みたいなもの。
 この娘達が、良家の子女っぽいのに若い頃はダメダメで、歳を取った今でもダメダメ。
言いたいこと言うし やりたい事やるし、「年甲斐とか無いなあ」と思いつつ、見ていて実に爽快。

 サンドラ・ブロック母が抱える、娘にずっと隠してきた過去。
それが明かされていく事で、母娘の感情のすれ違いは、次第に解けていく。
 うーん、その事情は、大仰なドラマを見慣れた目には「そんな大した過去じゃないじゃん」だけど、それだけにリアルであり、人によっては身に詰まされる話だろう。

 この映画を楽しくしてくれるのは、お母ちゃん四人の熱い友情。
 『スタンド・バイ・ミー』に似ているような気はするけど、アレは「あの頃のような友達は、もう二度と出来ない」で、成長し、別れ別れになり、自分の家族を背負って生きていく男達の思い出話だった。
 コチラは、「あの頃の友達とは、かなり年取った今も友達です」って訳で、夫が居ようが子供が居ようが、友達が困っている、と聞けば投げ打って駆けつけてしまう。
 ぬけぬけとして、馬鹿馬鹿しくて、気持ち良い。

 そういえば自分の親子関係は恵まれていたか、不幸だったか、振り返る機会を持たせてくれるという意味でも、人生で一度ぐらいは見ておいて良い映画。
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『創聖のアクエリオン』17.「食べたくて合体」

 ダイエットを始めた女性陣が、基地に危機を呼び込んでしまう。
 強すぎるアクエリオンを相手にするのに、兵糧攻めは、有効な戦法だろう。
…最初から、食べ物よりかパイロットの体その物を襲わせた方が効率的だったような気はするけど。

 逆転方法は、アクエリオンを食べた敵を食物連鎖に取り込んで植物の中に吸収させ、それに実を結ばせる事で…ええと、連鎖を四次元的に( ^_^ )飛ばして機体やパイロット達のスーツに戻していった、という事?
アクエリオンが循環システムの頂点に立った、とか。
 分かったような分からんような。
 物語としてはブン投げた終わり方だったけど、見る者を無理矢理 引き摺るようなパワーは感じられたので、良し。

 ただ、こういう「越えてしまった」話は、ココを限度にしてくれると嬉しいなあ。
行き過ぎると、見ている者が乗れない、思想やら宗教じみた所まで到達してしまいそうで。
 河森監督は、『アルジュナ』で、強い電波を発するエコロジー説教やり過ぎアニメを作ってしまった「前科」があるから、不安。
 『アクエリオン』では、適度に薄められた「狂気」を、常識を打ち破って突き進むための「独特な形状をした衝角」に見せていたので、面白く感じる事が出来ていたのだが…さて……
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『ゾイド ジェネシス』16.「出会い」

 むーーん…
シビアな世界観を持ち、しかも主人公ゾイドが無敵の大活躍!を見せる訳でもないストーリーを連続しては、特に年少の視聴者を逃してしまう恐れがあり、息抜きのエピソードを設ける意味はあるかも知れないが…
 先週、あんなにもシリアスな展開を迎えて、すぐ次にコレでは、さすがにコケてしまう。

 このアニメが、「お間抜けなディガルドを主人公達が毎回懲らしめる話」なら、「無敵団」などと名乗る子供達が輸送隊を襲って、呑気に暮らしていても構わないと思うけど、「戦いはそんなに甘くない」事を真面目に描いてきたシリーズだからなあ。
 実は子供達はまだ一度も戦果を上げておらず、脳内だけで盛り上がる「無敵団」だった。
あるいは輸送物資の盗み方が、兵士達が休憩するポイントでコッソリ物陰からちょっと見 分からない程度に抜き取っていく、というモノであれば、ギリギリ納得できるか。
 いっそ、「子供達は自称通り、一般兵士など相手にならない程の戦闘能力を備えたエキスパート揃いだった」としてしまうのも手。
強い理由は、「ディガルドに造られ、施設から脱走してきた強化人間」でも、「天才戦略家の元で戦いを学んだエリートの子供達」でも良い。
どちらにしても、この後のドラマに活かせたろう。

 同じような場所で、しかもあんなに目立つ方法で物資を強奪していては、対策を取られて当たり前。
相手がディガルドである以上、子供でも容赦なく殺される恐れアリ。
 その非道さを目の当たりにしてきたルージなら、そのぐらいは分かるはず。
今回は無事に済んだから良いけど、彼女らの無茶な行動は止めるべきじゃなかったか?
前回、自分の力を過信しての行動が悲劇を生み出してしまう事を、身に染みて知らされたばかりだし。

 次回、団の子供達の運命がどうなるかを見てから、今回のエピソードの意味を判断するべきかな。
 子供に死傷者を出し、ルージが怒りを燃え上がらせ…という展開?
それだと、前回、前々回の時点で もっと怒りを感じていても良かったんじゃないか、って事になりそうだけど
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『ウルトラマンマックス』04.「無限の侵略者」

 初めての宇宙人登場話。
 「なんか迷惑な怪獣が出て来たので殺す」という作りの話が続き、珍しい生物なのだし、今日的には もうちょっと対策の立てようがあるんじゃないか、と思ってしまっていたが、明確に侵略の意思を表明する宇宙人相手だと、防衛攻撃に納得しやすい。

 宇宙人に個性があると良かったかな。
侵略目的にしても、実にステレオタイプでアリガチな事しか言ってないし。
 例えば…超高速移動が出来る・異次元(?)にモノを引き込める、という設定から、「地球の貴重な美術品を盗みまくる宇宙コレクター」にするとか。
最終的に、人間を何種類かコレクションして地球を去ろうとした所で正体が露見し、倒される。
 「欲しいモノを奪って、何が悪い」というようなメンタリティーを持たせると、主人公達との対話で子供向けのテーマも打ち出せたろう。

 片輪走行し、空まで飛ぶ無茶を見せるDASHの車。
スタジアムに偽装する宇宙船(そんなアホな、バレるって)。
高速移動する宇宙人との戦い。
 ビジュアル的には なかなか頑張った作りだと思う。
 あと一押し、大人の鑑賞に耐えうる作劇の丁寧さ(難しい話にしろ、という訳ではなく)が見られれば…
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『ぺとぺとさん』03.「ミントもしくはラベンダー」

 ありゃ?
清美がキスしちゃった事に対しては、あんまりリアクション無いんだなあ。
 思春期なんだし、真吾と、互いに意識する(嫌だなあ、であっても)ような関係になりそうなモノ。
 ぺと子との お泊まりもそうだったけど、「妖怪との接触」は、普通の人間同士のそれとは全く違う、というのが一般的コンセンサスになっているのかな。

 彼女が あかなめだ、っていうのは本編で説明されたんだっけ?
しかし、真吾以外の男子の口に何が付いていようが、特に反応しなかった所を見ると、やっぱり好みがある訳ね。
 真吾は、妖怪に好かれる体質なのかも。

 ぺと子の赤貧生活が切ない。
ウチ来れば ご飯ぐらい食べさしてやるのに( ^_^ )。
 空腹を抑えるべく、体色を半透明にして省力運転する、ってのが分かったような分からん様な。
日常的に、透明なままで居た方が楽なんだろうか?

 何というか、独特の世界観であり、その世界のルールを伝え切ってくれてない感じがするので納得いかなかったり違和感を感じたりもするが、それら全て強烈な「可愛さ」で包み込んでいるため、居心地良く見せられてしまう。
 騙されているような気は しつつも、最後まで騙してくれるなら それも また良し、とも思う。
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『仮面ライダー響鬼』25.「走る紺碧」

 あれ?もしかして もうシリーズの半ばまで来た?
ここいら辺で大きな転換点となる事件が…起きそうにないなあ。
 毎回 面白いし、驚く展開も多く、キャラクターが魅力十分なせいもあって、このまま穏やかに終わっていったとしても個人的には不満無いけれども。
 「鬼の誰かが死ぬ・再起不能になる」「鬼同士の関係が悪化する・裏切り者が出る」「明日夢を取り巻く環境に、悪い方向への変化が起きる」
…そういう事態が発生する事でドラマティックになって欲しいかというと、そうでもなかったりして、微妙。

 などというウダウダした考えを吹き飛ばすように、今回は夏を迎える野郎共に向けた、水着満載のサービス話。
 うわー、スタイル良いなあ香須実。
お腹に ひとつまみの贅肉も無いぞ。
 この番組の女性陣は美人揃いなので、こういうサービスは目に嬉しい限り。
 あきらだけ店に残ってしまったのが残念( ^_^ )。

 謎の青年・努は、これからどう物語に関わってくるのだろう?
ひとみが、鈍感な明日夢から努の方へと関心を移していく事になる…のかと思ったけど、そうでもなさそうだし。
 会話から、挫折した元・鬼の弟子?
現在は、童子を生み出している不思議な男の一人だとか…?
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『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』40.「黄金の意志」

 奸臣の計略により城を追われた お姫様が、自分たちの国の危機に、援軍を率いて堂々の帰還。
この期に及んでも愚策を繰り返す奸臣に辟易していた臣下達は歓喜で迎え、逆賊を取り押さえ、姫の指揮の下、再び戦う気力を奮い起こすのだった。
 …というような事をやりたい話だったのは、よく分かる。
画面の勢い…音楽に乗せた金色モビルスーツの戦い、間抜けな姿を見せるユウナ、遂に訪れるシンとカガリの直接対決…なんかで、割と盛り上がって見られたが……

 とにかく色々、甘い。
 カガリは、国に対しての指導力は持ったまま、ただ「結婚が嫌だったから」オーブに帰らなかった訳だ。
もっと、ユウナ親子の計略で政治力を奪われていたのかと思ったけど、今回、カガリ本人だと認められただけで巨大な権力を握っていたはずのユウナさえ、無条件で拘束させる力を持っていた所を見ると、違うようで。
 単に、心が弱かっただけ。
 まあ、まだ あんな歳(十代?)で国を背負って正しい決断を下せ、と言っても、無理は無理だろうが。
嫌になって逃げたくもなろう。
 父親が(後継者にするつもりなら)もっと早く帝王学を叩き込んでおかなかった事、カガリの側に頼れる賢明な大人が居なかった事、彼女自身も悩むばかりで成長しなかった事…などが、あの国の不幸。

 国の危機を呼んだのも、どちらかというとオーブが悪い。
逃げ込んできた戦犯のトップを庇い、引き渡し要求に見え透いた嘘の答えで返しては、勢いづく戦勝国に攻撃の口実を与える結果になって当然。
 それにしても、イキナリ攻撃は乱暴だけど。
でもまあアメリカなら…米本土に核ミサイルを撃ち込もうとしたテロリストのボスが居たとして、どこかの小国に逃げ込んだ彼を国の指導者が渡さないと言い張ったら、平気で「正義」の名の下に空爆ぐらいしそうか。

 ザフトの接近に何の対策も取っていなかったのは、無策すぎだぞオーブ軍。
オーブって、きちんとした防衛システムを持つ国家じゃなかったっけ?
随分と腑抜けたなあ。
 そういえば、カガリパパ・ウズミも、「全宇宙の平和を求める立派な政治家」って訳じゃなく、「他の国同士が何してようと どうでもイイけど、とにかく俺んちには手を出すなよ、出したら酷いぞ」という国是を頑なに守った人。
それなのに、連合がオーブの施設を無理矢理奪って余所の戦いに使おうとしたから、自爆して何もかもパーにしてまで協力を拒んだ、かなり極端なオジサン。

 その父の生き方に倣うなら、今回カガリが取った、とにかく侵攻してくるザフトを攻撃する行動も理解できる。
 『風の谷のナウシカ』王蟲みたいなモノで、「どんな理由があろうと、同族を傷つける相手は容赦しない」のがルール。
 しかし…カガリ専用機アリとはいえ かなり不利な状況の戦いであり、自国民を守るためには、応戦よりまず停戦交渉だと思うが。
『銀英伝』ラインハルトのように、デュランダル議長が「停戦を求めるなら、血を流して私の目の前まで辿り着き、対等に交渉するだけの価値を自分たちは持っていると証明して見せよ」という考えの人なら別だけど。

 カガリの行動を、アークエンジェルの誰も止めようとしないのが問題。
「とにかくオーブだけを守りたい、そのためならザフト兵士は殺しても良い」というのは、彼らが求める道から外れる考えでは?

 父の血が染み込んだオーブの地を守りたいカガリ。
 そういう考え方が戦いを連鎖させていくのだ、というキラに、「ではお前は、アークエンジェルが襲われ、仲間達が今 殺されようとする時にも、目指す理想のための犠牲と割り切って ただ眺めていられるのか?」と応えるカガリ。
 それがアークエンジェルの友たちと決定的に道を違える決断だと知りつつ、カガリは戦場へと向かう。
 アスランもまた、自分が戦って守れる限界を知り、正誤は問わず とにかく一歩を踏み出したカガリを支え続けるべく、船を離れて行く。
 手を貸す事も出来ず、それをただ見守るアークエンジェル。
 ……というような展開なら、悲劇と未来を感じさせ、キャラクターの整理も出来たような。

 でも、アークエンジェルはオーブに世話になりっ放しだし、これまでも完全に あの国の肩を持って敵対する側を攻撃してきたんだから、今更か。
 「決して公平ではないアークエンジェル」…ええと、彼らは これから どうしようとしてたんだっけ?
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『ルパン三世-天使のタクティクス~夢のカケラは殺しの香り~』

 冒頭の、対ルパンシミュレーションが行われる城の情景や、軍基地で斜面を駆け下りる所など『カリオストロの城』。
UFOパーツを最初に置いてあった施設の様子は『vsクローン』のクライマックス舞台を思い起こさせる。荒野のアジト、米軍の関与、不二子の参入でバラバラになるファミリー…といった所も。
 それら、シリーズの中でも傑作と呼ばれる作品に似せてみせる事で、「これからそれを越えるスゲエ作品を見せてやるぜ!」というスタッフの意思表示をして見せた…のかと期待したんだけど……

 うーん、これは、何を面白いと思って見て欲しいスペシャルだったのだろうか?
『クローン』なら強大な力を持つマモーとの激戦を、『カリ城』なら何よりもクラリスの可憐さを見せたいのだろう、と理解できたが…
 この作品には、かなり多くの要素が詰め込まれている。
特殊能力を持つ女殺し屋達、謎のUFOパーツ、銭形と新人女性捜査官の関係、ブラッディエンジェルス首領の正体…

 2時間の長丁場をもたせるため、出来るだけ盛り沢山にしようとした努力は、分かる。
特に、ルパン達を狙う女殺し屋を複数設定し、因縁を設け、一対一で決着を付ける見せ場を連続して盛り上げようとした、意図は分かるんだけど…
 数が多すぎてキャラを立てられず、「銃を持った戦闘員A」「妖刀を持った戦闘員B」になっているのが残念。
 次元と敵対した銃器の使い手など、「相手の武器を瞬間にスリ取る器用さを持つマジシャン」という設定があったはずなのに、すぐ「とにかくマシンガンを撃ちたいだけのバカ」に なってしまい、ガッカリ。
 妖刀剣士、毒使い、男装の麗人も、彫り込みや立て方によっては面白くできたキャラクターだろうが、実際には「印象の弱いキャラばかりなので、数を揃えてカバーしようとした」ように見え、何人もいる事がかえってマイナス要因に。

 「イベントが少ないスカスカの内容」と、「やりたい事を詰め込みすぎてまるで消化不良な内容」とは、見ている人を退屈させるという意味で、同じような印象を残す。
 意味不明なUFOパーツの正体、ちょっと言ってみたかっただけのアメリカ批判…思い付いた事を取りあえず入れてみても、面白くはならない。

 新人捜査官が敵のボス、という「どんでん返し」は、何のために入れたのだろう?
あの組織のボスは誰か、などという興味を、視聴者は全く持っていなかったと思うが。
 銭形に付く事に、何の意味があった?
ICPO・銭形しか知り得ない事件の重要情報や物品を先回りして(部下に させて)奪い取り…というようなメリットでも描写されていれば良かったが。
 また、別に特殊能力も持っていなさそうな彼女が何故 組織のリーダー?
 何のために重要アイテム・ラベンダーの香水を普段から持ち歩いていた?
伏線のため、としか考えられず。
 ……とにかく、「意表を突く展開」に したいがための、無理に無理を重ねたネタ。
それにしては誰でも読める正体だからなあ…いっそ、「銭形を父と慕うドジな新人捜査官のまま、事件を終え、一つ成長して彼の元を巣立つ」流れにした方が逆に「意外」だし、爽やかだったろう。

 毒使いの女が、UFOパーツ(人造の超合金だったけど)を狙うのは金のためじゃないと言い、彼氏との楽しかった過去を回想していたので…
 軍基地内にクローン培養したようなマンモスや恐竜がカプセルに入れられて、多数あった事も考え合わせ…
 UFOパーツには、「死んだ者を蘇らせる」超常の力がある。
アマゾネス軍団は全員、愛する者を喪った深い心の傷を抱える女ばかりで構成。
だから、どんな汚い事でもするし、自らの命も省みない。
愛する者を蘇らせるために……
 という話に出来るな、と思ったんだけど。
そんなヤヤコシイ内容じゃなかったか(笑)。

 前にも書いたと思うけど、『ルパン三世』は難しい作品。
大抵のパターンはやり尽くされている、それにしては長年培われた求められるイメージがあるため、すっ飛んだ冒険は出来ない(例えば、次元も五ヱ門も出ない話、ルパンが子育てに苦労する話など、スペシャルとしては まずOKが出ないだろう)。
 盗みにも、敵キャラの設定にも、銭形との知恵比べにも、アイディアが掛かる。
だから面白い内容にするには、時間と、予算と、優秀で情熱を持ったスタッフと、彼らに自由裁量を許す製作状況が必要。
 テレビスペシャルでは、そんな好条件を満たすのは難しいだろう。
 そういう意味では、まあ例年通りの、特に失望する理由もない作品だったと言える。

 軍基地内でのアクション、酷い馬鹿ではなく、裏切られてもまた新人に目を掛け育てようとする「お父さん」銭形など、拾いモノの良い所もあった。
 その辺を収穫に、嫌だと言っても来年もスペシャルを作るんだろうから、次はもっと面白い内容を見せてくれるよう期待しておく。
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『SHUFFLE!』03.「憶えてますか?」

 夏休みを目前に控えた期末試験イベント。
 テスト勉強に苦しむんだけど…苦しむのは主人公の男子ではない。
彼は、普通に勉強が出来るようなので。

 …主人公に苦労をさせたがらないアニメだなあ。
 女の子達は個々に主人公が好きであり、互いにライバル意識を持ったりしない。
 異界の王である父親二人は、よく分からない人間の男に娘が夢中になっている事を妨げない、どころか応援している様子。
 割とキモであろう、主人公が異界少女に好かれるに到った理由さえ…それだけで?と驚いてしまうぐらいに、誰でも出来る簡単な事。
あれを理由にするには、「少女達が抱えていた孤独(その原因)」を彫り込み、主人公から示された僅かな優しさの記憶さえ彼女達にとっては宝物であった…というのを納得させないと。

 「居心地の良い妄想を提供する」のが「萌え」作品の主軸だけど、それは「面倒な要素を全部取り去ってしまう事」とイコールではない。
後者は容易に、「作る側が楽をしているだけ」状態に陥ってしまう。
 居心地を良くしようと し過ぎるのも、どうなんだろ。
主人公は美形でスポーツ万能、大金持ちの御曹司、美少女ばかりの学園で全校生徒から崇拝に近い愛情を向けられている。争うようにデートを申し込んでくる彼女達をソデにする事も出来ない主人公が、仕方なくチョイと付き合ってやると、少女達は その優しさに毎回涙を流して感謝するのだった。
……こんな話、見ている側はかえって居心地が悪くないか?

 主人公が苦労するのは、ヒロイン三人の親衛隊に殺意を持って追い回される時ぐらい。
 『うる星やつら』ラムの親衛隊も あたるに憎しみを現していたが、せめてもラムの目の届かない所を選んで虐待していたぞ。
目の前で あたるに危害を加えようとすると、(事前に彼が余程の悪さをしていない限り)ラムに止められるから。
 実はこのアニメのヒロイン三人は、にこにこした笑顔の裏側に、ハッキリしない主人公へのドス黒い怒りの感情を渦巻かせており、さすがに自身では手を下さないモノの、酷い目に遭わされるのが当たり前だと思っている?

 前回登場の少女・プリムラも、今回は「何となく居ただけ」で存在感無し。
…それなら焦って出す必要はなかったんじゃないか?
 原作の人気キャラクターだから、とにかく早く画面に出しておきたかった?
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『苺ましまろ』02.「アナ」

 うううううううむ、可愛い。
この可愛さは凶器、しかも飛び道具、という感じだ(意味不明)。
 とにかく可愛く描写するために、キャラクターを突き詰めて突き詰め過ぎて、最終的には突き抜けてしまい、ギャグになってしまった、という様子で、笑いに嫌味がないのも良い。
…男子生徒を意味なく廊下に立たせ続ける先生とか、そういう浮いた所もあったが。

 初登場だった自爆系外国人・アナが、転校初日を上手く乗り切ろうとして考えれば考える程、何もかも悪い方向に向かってしまう所など、シチュエイション・キャラのリアクション・事態のエスカレートのさせ方、全てが非常にキレイに決まっていて、感心させられっぱなし。
今回は、神戸 守によるコンテの巧さに寄る所が大きかっただろうか。

 作画も高品質で、女の子達の柔らかさが伝わってくる。
 「こんなアニメ、萌えだけで内容もテーマも無いし、下らない」と切って捨てる事を許さない、有無を言わさぬ出来の良さ。
 このスタッフなら、題材によっては もっとずっと凄い物が作れたろうに…と思いつつ、ヘラヘラ笑って「萌え」を楽しむ贅沢も、また良し。
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