オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』37.「雷鳴の闇」

 やっぱり正しく見えるぞ議長。
 一軍のリーダーとして不要な物を切り捨て、邪魔者は排除するのが、当たり前。
ロゴスを倒そうという大義も、反論を許さないぐらいに「正義」。

 この作品は、こうした「一般社会的に見れば全く間違っていない、大人の理屈」に対し、理論ではなく、未熟で、しかし純粋な「感性」に基づいて反抗していく、若者達の戦いを描く内容になるのかな。
 現在も日本で行われている官僚主導の凄まじい浪費。
それについては当然ながら「この野郎」と思う訳だけど、恐らくは、そうした官僚と一対一で話をした場合、アッという間に丸め込まれ、「なるほど…確かに、そう言われてみれば ほとんど車が走らない道路も必要」「誰も使わない公共施設を作る事にだって大きな意味があるなあ」と思わせられてしまうだろう。
対談を終えて一人になれば、「アレ?何を納得してるんだ、違うだろ」と気が付くが、また話をすると言い負かされそう。

 「大人」は、自分のどんな行動にも、正義「っぽい」裏打ちをするのが上手いから。
立ち向かおうとしても、人生経験の少ない若者では、まるで相手にならない。
 本来は、知識を集め、考慮を重ね、確固たる持論を持って「大人」に対していくのが正しいやり方だろうが、「そんなまどろっこしい事やってられるか!」と思う若者が実力行使に出てしまう気持ちも、分からない事はない。
 現実に、テロだの何だの剣呑な手段に訴えるのは宜しくないけど。
 フィクションであるアニメ作品で、そういう若さの暴走を見せるのは、アリだろう。
 …このアニメが、本当にそれを描こうとしているのかどうかはともかく。

 しかし…ストーリー的にデュランダルを「悪」に落とし込むため、「ロゴスの次はオーブ」と来たか…
 別に、オーブを攻める意味など無いのでは?
現状、あの国の実権を握っている親子は日和見主義だから、連合・ロゴスが倒された後は、政権の存続さえ約束してやればザフトに思い切り尻尾を振るだろう。
アークエンジェルに協力したような反抗的勢力は、国家内部で処分させれば済む事。
 そういう悪徳を許さず、議長に逆らう者は全て粛正した、その後の世界で平和を実現したい、って事?
 んー…議長が「馬鹿」になっていくのは寂しいんだけど…どうなるのか。
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映画『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』

 映画『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』を見る。
 若干内容に触れてしまっているので、未見の方は御注意。

 どう言ったモノか…
 取りあえず、見たかった物は あらかた見せてもらった。
ビジュアル方面へのこだわりは、シリーズ中でも群を抜いている。
 巨大宇宙船同士が激しい戦いを繰り広げる所など、どれほど頑張っても一度見ただけでは、情報量が多すぎて全てを把握する事は不可能。
 この、映画史上に残る程の華麗さ、豪華さ、徹底した作り込みは、大きなスクリーンで見てこそ意味がある。
テレビ画面では、意図された半分も受け取れないだろう。

 しかしストーリー的には、「見たかった物は見た」という以上でも、以下でもない。
 『Episode1』当時から、遅くとも『2』を見終わった時点で、この『3』のストーリーは(大筋)誰にでも、かなり正確に予想できたはず。
 だから、映像的な興奮以外、キャラクターの運命についてハラハラしながら見るような事は、最後まで出来なかった。

 ダークサイドに堕ちるアナキンへとルーカスが向ける視点は非常に冷静な物で、主人公が味わったろう哀しみや苦しみ、あるいは「失ってゆく悦び」というような物も、ほとんど感じられない。
「歴史上の事実」として、ドラマで本能寺へ向かう信長を見るように、堕ちていく様が ただ映し出されるだけ。

 もっと…違った堕ち方でも良かったのでは?
 パドメだけでなく、多くの人々(ジェダイ含み)を救うため、どうしても限界を上回る力が必要になり、それはダークサイドからでなければ とても不可能で…
とか何とか、「オビ=ワンさえ知らなかった、穢れを受けても人々を救おうとする、正義の騎士であり悲劇のアナキン」を描くとか。
 いや、その場その場の判断でドンドン間違った方向へ進んでいく主人公、ってのもリアルではあるんだけど。
ドラマチックじゃ、ないなあ。

 いかにも怪しげなクローン兵士達を平然と使い続けているジェダイには、呆れる。
彼らの存在には もっと疑念を持つべきだろうに。
 クローンだから、共和国市民よりは遙かに死地に送り込みやすい、というような割り切りようにも、疑問を感じる。
 ジェダイが「正義の使徒」ではなく、共和国に雇われている特殊傭兵集団なのだ、と考えれば、お家が大事、他は二の次で良いんだろうけど。
 アナキンへの対応のまずさにせよ、どうも、考えていたより共和国騎士は、「小さい」人達だったようで。

 カートゥーン・ネットワークのアニメ版『スター・ウォーズ クローン大戦』を見ていないと分かり辛い所がある…特にグリーバス将軍なんて映画だけだと、イキナリ出て来て誰コレ?だろう。
将軍、アニメでは恐ろしいぐらい強かったのに、映画では逃げ回るばっかりのヘタレになっており、物足りない。彼の凄みまで描いていたら3時間を超えるかも知れないが。
 アナキンとオビ=ワンの決着も…うーん…
あれより酷い状況から、ダース・モールに対しオビ=ワンは勝利を収めたってのに、アナキン弱っ!フォースで吹き飛ばしてから飛べば良かったのでは?
 まあ、ジャバもボバ・フェットも銀河皇帝でさえ、最期は もの凄く呆気なくアホみたいなやられ方をしており、それが『スター・ウォーズ』の伝統、とも言えるのかな。

 ルーカスの監督手腕は、今回が最も冴えている。
『Episode4』の上品さも捨てがたいけれど、緊張感、スピード感などは『Episode3』の方が上。
 『1』は、コリャだめだと嘆きたくなるほど酷かったのに、『2』では面白いシーンをいくつも作る事が出来るようになり、今作では更に…のルーカス。
「史上最大の金額を投資した監督リハビリ」は見事成功した、って事か。
 今なら、余波でまだ面白い映画を撮れそうに思うので、あと何本か、『スター・ウォーズ』に限らず監督をしてはどうだろ。
非常に不本意な結果に終わった、『ハワード・ザ・ダック』の続編かリメイクとか(笑)。

 エピローグ、沈む二つの太陽を見て、「やっとここまで来た」という想いを強くする。
それは、第一作『Episode4』を見た時から27年、「『スター・ウォーズ』に魂を引かれた者」として生きてきた事に、ピリオドを打てた感慨。
 「シリーズ完結までは死ねない」と、昔は本気で思っていた。
何とか、生きて、終わりが見られたなあ。
 この後、ルーカスが思い直して「やっぱり7~9も作ります」と言い始めたら、それは最後まで見られるかどうか自信無いけど(ルーカスの命の方が先に危ないか)。
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