オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

『ルパン三世-天使のタクティクス~夢のカケラは殺しの香り~』

 冒頭の、対ルパンシミュレーションが行われる城の情景や、軍基地で斜面を駆け下りる所など『カリオストロの城』。
UFOパーツを最初に置いてあった施設の様子は『vsクローン』のクライマックス舞台を思い起こさせる。荒野のアジト、米軍の関与、不二子の参入でバラバラになるファミリー…といった所も。
 それら、シリーズの中でも傑作と呼ばれる作品に似せてみせる事で、「これからそれを越えるスゲエ作品を見せてやるぜ!」というスタッフの意思表示をして見せた…のかと期待したんだけど……

 うーん、これは、何を面白いと思って見て欲しいスペシャルだったのだろうか?
『クローン』なら強大な力を持つマモーとの激戦を、『カリ城』なら何よりもクラリスの可憐さを見せたいのだろう、と理解できたが…
 この作品には、かなり多くの要素が詰め込まれている。
特殊能力を持つ女殺し屋達、謎のUFOパーツ、銭形と新人女性捜査官の関係、ブラッディエンジェルス首領の正体…

 2時間の長丁場をもたせるため、出来るだけ盛り沢山にしようとした努力は、分かる。
特に、ルパン達を狙う女殺し屋を複数設定し、因縁を設け、一対一で決着を付ける見せ場を連続して盛り上げようとした、意図は分かるんだけど…
 数が多すぎてキャラを立てられず、「銃を持った戦闘員A」「妖刀を持った戦闘員B」になっているのが残念。
 次元と敵対した銃器の使い手など、「相手の武器を瞬間にスリ取る器用さを持つマジシャン」という設定があったはずなのに、すぐ「とにかくマシンガンを撃ちたいだけのバカ」に なってしまい、ガッカリ。
 妖刀剣士、毒使い、男装の麗人も、彫り込みや立て方によっては面白くできたキャラクターだろうが、実際には「印象の弱いキャラばかりなので、数を揃えてカバーしようとした」ように見え、何人もいる事がかえってマイナス要因に。

 「イベントが少ないスカスカの内容」と、「やりたい事を詰め込みすぎてまるで消化不良な内容」とは、見ている人を退屈させるという意味で、同じような印象を残す。
 意味不明なUFOパーツの正体、ちょっと言ってみたかっただけのアメリカ批判…思い付いた事を取りあえず入れてみても、面白くはならない。

 新人捜査官が敵のボス、という「どんでん返し」は、何のために入れたのだろう?
あの組織のボスは誰か、などという興味を、視聴者は全く持っていなかったと思うが。
 銭形に付く事に、何の意味があった?
ICPO・銭形しか知り得ない事件の重要情報や物品を先回りして(部下に させて)奪い取り…というようなメリットでも描写されていれば良かったが。
 また、別に特殊能力も持っていなさそうな彼女が何故 組織のリーダー?
 何のために重要アイテム・ラベンダーの香水を普段から持ち歩いていた?
伏線のため、としか考えられず。
 ……とにかく、「意表を突く展開」に したいがための、無理に無理を重ねたネタ。
それにしては誰でも読める正体だからなあ…いっそ、「銭形を父と慕うドジな新人捜査官のまま、事件を終え、一つ成長して彼の元を巣立つ」流れにした方が逆に「意外」だし、爽やかだったろう。

 毒使いの女が、UFOパーツ(人造の超合金だったけど)を狙うのは金のためじゃないと言い、彼氏との楽しかった過去を回想していたので…
 軍基地内にクローン培養したようなマンモスや恐竜がカプセルに入れられて、多数あった事も考え合わせ…
 UFOパーツには、「死んだ者を蘇らせる」超常の力がある。
アマゾネス軍団は全員、愛する者を喪った深い心の傷を抱える女ばかりで構成。
だから、どんな汚い事でもするし、自らの命も省みない。
愛する者を蘇らせるために……
 という話に出来るな、と思ったんだけど。
そんなヤヤコシイ内容じゃなかったか(笑)。

 前にも書いたと思うけど、『ルパン三世』は難しい作品。
大抵のパターンはやり尽くされている、それにしては長年培われた求められるイメージがあるため、すっ飛んだ冒険は出来ない(例えば、次元も五ヱ門も出ない話、ルパンが子育てに苦労する話など、スペシャルとしては まずOKが出ないだろう)。
 盗みにも、敵キャラの設定にも、銭形との知恵比べにも、アイディアが掛かる。
だから面白い内容にするには、時間と、予算と、優秀で情熱を持ったスタッフと、彼らに自由裁量を許す製作状況が必要。
 テレビスペシャルでは、そんな好条件を満たすのは難しいだろう。
 そういう意味では、まあ例年通りの、特に失望する理由もない作品だったと言える。

 軍基地内でのアクション、酷い馬鹿ではなく、裏切られてもまた新人に目を掛け育てようとする「お父さん」銭形など、拾いモノの良い所もあった。
 その辺を収穫に、嫌だと言っても来年もスペシャルを作るんだろうから、次はもっと面白い内容を見せてくれるよう期待しておく。
スポンサーサイト
アニメ | コメント:0 | トラックバック:0 |
| HOME |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。