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『おおきく振りかぶって』22.「防げ!」

 毎回、平均して出来が良いため、感想が書きづらい作品。
 しかし、攻撃側・守備側双方による、心理・肉体特性の読み合いが、凄い。
一球一球こんなに考え込んで対戦していては、疲れないか?と思ってしまうぐらい。
 この世界には「まず間違いなく相手が打てない魔球」という便利なものは無く、それどころか三橋は、コントロールこそ抜群に良いけれど球威が無いため、決して「馬鹿」に描かれない相手チームに対し、考えの浅い適当な投球は敗北へと直結してしまうから、だが。
 ボクシングで言うなら「ラッキーパンチが当たった」みたいな事が ほとんど起こらず、緻密な組み立てで面白いんだけど、作っている方は本当に大変だろうなあ、と。

 三橋と阿部のみならず主人公チーム全員、いや その父兄や応援団、相手チームに到るまで、嫌らしい不快な人間が出てこず、みんな一生懸命で愛すべきキャラに描けているのが、気持ち良い。
 自信が無く いつもオドオドしながら、しかし阿部を信じ切り、その指示に全力で従う三橋は、確かに魅力的な「ヒロイン」。
今時、女性としてこんなキャラを出したら、妄想全開の男性向けゲームやアニメでも「都合が良すぎる」と言われそう。
 その「ヒロイン」の信頼に、勝利をもたらす(いい思いをさせる)事で応えるために、より強く賢くあろうとする阿部もまた、萌え作品では なかなか見られない程に正しく、真っ直ぐで、持つ魅力を理解しやすい男の子。

 友人と、この作品を えっち系同人誌展開するには、胸のデカイ百枝監督を脱がすのが良いか、マネージャーとか三橋の従妹を対象とするのが良いか、などと話しながら どうもピンと来なかったのに、「三橋がうっかり女の子になってしまい(あるいは隠していたけど元々女の子だった)、チームメイトから…」というネタを出してみたところ、ひどく しっくり来た事を思い出す。
 女性視聴者なら、オトコノコ同士のままで、そりゃもう萌えるモノがあるんだろうな。
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『ドラえもん』ドラえもん誕生日1時間スペシャル「ドラえもんが生まれ変わる日」

 ドラえもんに元々は耳があったこと、色も同型のロボット群と一体だけ違っていることなど、基本知識を盛り込んだ話。
 ストーリーとしても、行方不明になったドラえもんにロボット誘拐団を絡め、目先を変えながら一時間の長丁場を引っ張っていく、なかなか考えられたものだった。

 長編になると「漢」らしくなるジャイアンが、今回も格好良いところを見せる。
誘拐団のコワモテに全く動じず、睨み返す気迫が凄い。
 セワシが、のび太の子孫らしいヘタレ加減を発揮しており、妥当な印象。
 誘拐事件を解決するなら、もっと向いた道具がありそうなモノだけど…この辺も長編のお約束か、くうき砲や通り抜けフープ等、出せる種類は限定されていた。

 完璧な状態で機能しており、「保護者」「教師」然として働く他のロボット達に対し、欠損を抱えているが故、人間と共に成長していく可能性を持つ「友達」に成り得たドラえもん。
 他の個体を貶めることに寄らず、ドラえもんを不当なまでに持ち上げることもせず、未来への希望で優位(独自)性を主張していく持って行きようが、嬉しい。

 ドラえもんを助け出す下りでは、のび太に、説得になど応じて欲しくなかったかな。
ダメなところまで含めて大切な友達だ、という気持ちを貫いてもらいたかったところ。
 ここいらの盛り上げに もう一押しあれば…でも、テレビスペシャルとしては十分面白く、感動的な出来だった。
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飛龍 乱

Author:飛龍 乱
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ですが、現在HPは更新できなくなっています。

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