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『ULTRASEVEN X』06.「TRAVELER」

 うーん…社会生活に馴染めず不満を抱えた人間が、宇宙人の到来を好機として地球を脱出していく、というプロットは既に第2話で使っており、そう長いシリーズではないのだろう この作品中、似た印象の話を二本も作るのは構成が拙い。
 一応、こちらは「宇宙に行くのが夢だった」という変化を設けてあるが。

 非人間性を強調したいのだろう男の職場の描き方は古く、面白味に欠け、行きつけの酒場で それなりに受け入れられて酒を飲んでいる様子を見せては、疎外感が薄れる。
 「確かに、コイツは地上のドコにも行き場がない」か「例えこの先どうなろうと、焼け付くほど憧れた宇宙に出られただけで幸せだろう」と、強烈に感じさせてくれなければ、そこいらの男が よく分からない宇宙人と一緒に旅立ちました、だけの話で終わってしまう。

 宇宙を旅できる、と喜んでいた男に対し、事情を知らないセブンが強制的に合体状態を解除させ、宇宙人を船もろとも破壊して男を「救出」、「平和な日常」に戻してあげる…というようなブラックな終わり方でも良かったかと。

映画『仮面ライダー THE NEXT』

 監督は、平成ライダー劇場版や『小さき勇者たち~GAMERA~』を手掛けてきた田崎竜太。
脚本は引き続き、井上敏樹。

 前作について、ライダーの造形が格好良い事とアクションが優れている事を除き、余り感心できずに見たため、今作には期待せず、ゼロからスタートする加点法で鑑賞。
 それが良かったのか、割合に楽しく見られた。
 特に、出来る限り生身に拘ったアクションの仕上がりが素晴らしく、「よくこんなシーン撮ったなあ」と感心させられる所が多々。
 サービスの変身ポーズ、ここ!というシーンでライダーの目を光らせるセンス、ダブルライダーキックもパワフルだし、ワンカットで見せるのは不可能と思われていたV3の必殺キックを見事再現してくれたのには、胸が熱くなる。

 「仮面」という部分をかなり割り切ってあり、人間からライダーの変身が僅か1秒程度で終わってしまうのは、善し悪しか。
続編なのだし、同じ見せ方に拘る必要も無く(初登場のV3は少し拘っている)、映える撮り方を選んで正解だと思うため、個人的には この格好良い方向への割り切りが嬉しい。

 前作で大きく不満に感じたのは、薄っぺらく面白味のない恋愛の描き方。
また そういうモノを見せられたら…と不安だったが…
 男女の恋愛関係要素は、全くと言って良いぐらい出てこない。
 前作ヒロインを登場させず、不在についてセリフでさえ触れられないのは あんまりだと思いつつ、まあ、上手く扱えない要素を切り捨てる判断は正しいだろう。

 代わって入っているのが、「ホラー」のテイスト。
 これが…怖くはないけど頑張って撮っているとは思うし、イライラさせられるようなマイナスポイントでも無いけれど…やっぱり、余計。
 風見志郎の変心を大きく動機付ける要因だろうに、最近の日本ホラーでは お約束になっている「理不尽な死がもたらす恐怖」を描きすぎているため、上手く機能しなくなっている。

 彼女の凶行暴走は、誰もが仮面を付けて別の存在に変わるこの世界で、「決して取れない仮面」を被らされてしまったが故、正と邪、普通の少女と殺人衝動に駆り立てられる醜悪な怪人を同時に内在する、二分化した狂気がもたらしたもの…だったのかな。
 解釈不可能ではなくとも、分かり辛いのは確か。
エンドクレジット後のオマケなど、観客に どう思って帰って欲しいのか、意図を疑う。
 オリジナル『ライダー』にも「怪奇」の要素はあった訳で、ホラーっぽくするのも間違ったアプローチではないと思うけど、もっと物語の中で有機的に機能し、消化しきれるよう考えるべきだったかと。

 それは…大事な実験だろうに正面玄関から堂々と出ていく人間を見逃すショッカーの間抜けさとか、脳にまで改造が及んでいるのかどうか判断しかねる風見志郎の(葛藤が弱くカタルシスも無い)行動、本郷があの職場を選んだ事への疑問、いくら何でも多少は感情の動きがあるべきじゃないかV3とチェーンソーリザードの決戦、等も同じで、「第一稿」としてはこれで良いけど、「決定稿」に到るまでには まだまだ熟考を重ねる必要がある、と思える穴の開き方。
 別に完璧なストーリーは求めないが、物語への没入を妨害せず、アクションを より楽しく見せてくれる筋立てではあって欲しい。

 難点を言えばいくらでもあるけど、一作目より ずっと楽しく見られたのは確か。
 三作目があり得るなら、なるべく余計な要素を入れず、整理された、より面白い作品に仕上げて欲しい。

ご報告

 まだデリケートな段階なんだし、もうちょっと書かない方が良くないか?と思ったのですが、ヨメが自分のブログで書いてしまったので、こちらでも。

 ええと、来年の夏頃、子供が出来ることになりました。

 いや、いや、いや、いい歳して何だとか、子供に言えるような仕事してんのかとか、皆様が仰りたいことは重々承知しておりますが、意外とコレが嬉しいものでして。
 あと二十年ぐらい、成人を見届けるまでは生きてなきゃいけないし、何かやって働いて せめて金銭的な面だけでも余り苦労を掛けないようにしなきゃいけないですね。
 ロクデナシでも親になる身として、出来る限り頑張りたいと思います。

 ぼちぼち、諦める時期かと考えていたんですけどね。
思いも掛けないことで、人生ってホントに不思議です。

忙中

 ウダウダとやっていたために、仕事が何もかも押し詰まってきてアタフタ。
 そんな中、思いもかけず嬉しいことがあり、人生って本当、不思議。

『CLANNAD』05.「彫刻のある風景」

 不可思議な設定を持つ少女が登場…ずっと出てはいたので、風子が抱えるファンタジックな事情が明らかになった、と言うべきか。
 誰にでも見える上、手彫りのヒトデをプレゼントできる物質性も備えている少女が、まだ「実在でない」事がありうる世界なのかなあ。
 一本のアニメとして よく均してはあるが、原作ゲームがそうだったと思われる「攻略する少女キャラ毎に世界観は僅かずつ異なる」事由により、こういう現実離れした事態が起こる作品なのかどうか、まだ分からない。

 言われている通りに風子が生き霊のようなものではなく、例えば姉により、「存在しない(意識不明の無害な状態にある)」事を望まれ、姉がもう登校してくるはずのない学校で隠れるように生活している、とも思えるし。
 その場合、ドコで寝ている、食事をどうしている、等々、また不思議な事は出てくるが。
病院から登校してるのかな…まあ、いずれ明らかになるか。

 見分けが付き辛かった少女達も、個性が強く出始めるにつれ、それぞれ魅力がハッキリしてきた。
 主人公の抱える暗い家庭事情だけが、ほのぼのとした物語の中で、違和感。
ヒロイン誰かとの関わりを通じて、彼の心の傷が癒され解決される構成になってる?

映画『バイオハザードIII』

 今作は、『ハイランダー』で印象的な映像とアクションの面白さを見せてくれた、ラッセル・マルケイが監督。

 世界の環境が激変しており、『バイオ』というより『マッドマックス』のごとく、荒涼とした大地が広がっている。
 「湿った・陰気な」ゾンビの雰囲気を、「カラッと乾いた」世界で描くのは、無理が。
 またゾンビは、文明崩壊の境界線ギリギリに存在させるのが面白いと思え、完全に壊れた無法の荒野に うろつかれても…単に「人を襲うモンスター」とは認識できるけれど、その特異性である「何かが欠けた人間だけが醸し出す不安」や「悲劇性」を感じ取れない。

 こういう状況になってまで、アンブレラと敵対しているのも、どうだろ。
 商業行為が成り立たなくなっているのだろう世界では、企業としてのアンブレラは既に崩壊しているはず。
この恐るべき巨大企業も、まっとうな人類社会があって初めて意味を持つもので、世界の設定をここまで壊したのなら、新たな存在の意義付けが必要だったろうに。

 『2』との繋がりが悪いのも、気になる。
前作のキャラが登場しないのに誰も言及しないし。
 アリスが強かったり弱かったり、前作でも描かれた超能力が使えたり使えなかったり、「話の都合」としか言いようのないモノでコロコロ変わっており、乗れない。
まあ超能力については、前作で扱いづらい設定が出されてしまったのが問題なんだけど、せめて使用に際しては厳しく条件付けするとか、使用毎にアリスへとダメージを与えるとか(若干の頭痛ぐらいじゃなく)、やりようはあったかと。

 アクションはそれなりに楽しく、ゾンビも「人型モンスター」と割り切れば抵抗無く見られる。
 映画『バイオ』の完結編として、妥当と思える舞台(風景)でクライマックスを迎えるのは、嬉しい。
 見所が無くはないんだけど…
『エイリアン3』『ロボコップ3』『ターミネーター3』と、大体三作目では期待値を大きく下回る内容になっている、それらに比べればマシな方…かな。
 さすがに、もう続編は作らないつもりだからこその思い切ったエンディングなんだろう。
もし作るとしても、タイトルを少々変え、登場キャラクターを一新して、この三部作とは繋がりのない小さな舞台から始めた方が良い。

冬コミケ

 ありがたい事に、冬コミケ、当選いたしました。
 月曜日・ハ-01b・白昼書房です。
 今度こそ、何か出したいと……

『ハヤテのごとく!』32.「魔物ハンターようこそ伊澄、とナベシン」

 前情報 何も無しで見たため、冒頭からワタナベシンイチが出張っているのに驚く。
 一発ネタだけの登場かと思えば、半分ぐらいの放送時間を占拠して番組の私物化を行い、旧自作の紹介から奥さん子供まで出してしまう悪ノリに、呆然。
 今回は、コンテがナベシン自身、脚本・浦沢義雄という豪華メンバーだったのね。
この布陣からして、『ハヤテ』監督の「一話、好きなようにしてもらって結構」という意思・指示を表したものだろう。
 それにしては、後半、一応 原作っぽいことをやっていたのが意外なぐらい。
もっと暴走して、収拾が付かなくなっても不思議ないので。

 しかし…これは、ナベシンファンではない、普通に作品を楽しんでいた視聴者から、怒られそうだなあ。
ナベシン監督が最初から手掛けている(彼のカラーで統一した)作品じゃないし、これから何話か続く「有名演出家に好き放題やらせる企画」の始まりでもなかろうから。
 個性が出てしまう演出家、というより、自分自身を出したがってしまう芸風の演出家だ、という所も、反発を受けそう。

 笑い、という面でのヒット率が割合に低く思えたのは、残念。
 『ハヤテ』は、「濃い、マニアックなネタを、サラッと流す」のが持ち味。
「しつこくしつこく、やり過ぎぐらいにやる」ワタナベシンイチとは、食い合わせが悪いのかも。
 それなのに無理矢理 自分を突っ込んで、とにかく一話でっち上げてしまうパワーと図々しさと根性は、メタ的に とても面白かったけれど。

『ULTRASEVEN X』05.「PEACE MAKER」

 平和を求める宇宙人、というのは、長いシリーズ中で何度か登場していると思うが、こんなにも虚弱体質で、「真面目・一生懸命だけれど凄く使えるとは言えないバイト」として地球の生活に溶け込み、暮らしているケースは初見。
 その地球社会への適応ぶりと、凶悪な外見をした敵対宇宙人に抵抗も出来ず次々惨殺されていく悲惨さから、逆に「恐ろしい真意を隠しているのでは」と疑いたくなってしまう。
 邪悪に見える宇宙人が善良で、人畜無害としか思えない方が極悪、というのは、割とあるパターンだから。

 実際、敵への対抗手段を発見したことで、彼らは破滅的な戦争へと突き進んでいく訳で、心底平和を愛する種族ではなかったのだろうが…ちょっと物足りない描き方かな。
 「他者の戦争に、一時の感情で手を貸してしまう恐ろしさ」でも もっと強調してくれれば、大人向けのブラックな内容になったろう。
 「求められるまま他惑星に援助を与えているうち、その力を利用した地球への攻撃が仕掛けられる」とか。
 現在の世界情勢を色濃く・皮肉に反映する手もあったろうし…色々と遊べるネタだったと思うが。

 それでも、だいぶ見られる内容になってきた。
今回だって、セブンっぽいと言えばセブンっぽいストーリーだし。

『機動戦士ガンダム00』05.「限界離脱領域」

 『逆襲のシャア』風に、落下する巨大質量物質をモビルスーツのパワーで救おうとするシチュエイションを、中心に据えた話。
 強化人間の暴走、走る閃光と共に何か分かり合う(心に侵入し合う)キャラクターの描写など、ああガンダムだなあ、と感じさせられる描写があり、楽しい。

 アレルヤの過去に、何があったんだろう。
幼い頃、漂流する宇宙船内で、不足する酸素を温存するため、同乗する兄弟か親友の命が失われた経験から、相手の命を自分の中に受け入れるようにして、もう一つの人格が出来てしまった?
 パニックから破壊行動に走る強化人間と逆で、アレルヤは冷徹な人格から、他者の命を何としても救おうとする人道的な面が顕わになっているのは、面白い。
 この二人だけが互いを感じ合った、という事は、肉親?
アレルヤも、彼女と同じ施設で作られた強化人間だとか。
あるいは、彼女にDNAを提供したのが彼の親で…いや、まだ考えても分からないな。

 地上から狙撃して連結部を破壊するロックオン、邪魔な雲を切り裂く刹那、と、チーム単位での連携行動が描かれているのは嬉しい。
ティエリア機は活躍していないが…彼は、この発作的行動そのものに否定的見解を示すのが「チームの一員としての」役割か。

 前回の、弱小国機を破壊する無情なガンダムマイスター、と丁度対になるように、人々を救うため あらゆるリスクを無視して行動するパイロット達の姿を見せられ、彼らへの評価が激変。
 それも、アレルヤは個人的トラウマ?から動き始めており、彼を(ガンダムを)見捨てる訳にはいかない事情もあり援護を決めるプトレマイオス側と、緊急の作戦について どういう説明を受けたのか分からない…「計画外の人道的救助」とは聞かされていないかも…地上のマイスター達、という訳で、見た通りの「良い話」と取るべきかどうか、考えさせる描き方をしているヒネくれ方が、なかなか。

 一話から見てきて、今回が一番面白い話だった。
 キャラクターの関係やガンダムの機体性能、世界の状況など、これまでに描いてきたことを下敷きにしてこそ成り立つ内容、ではあったろうけど、もうちょっと早くこういう「単純に・あざとく面白がらせる話」を入れてくれれば、視聴意欲の減退を感じさせる隙は無かったろうに。
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飛龍 乱

Author:飛龍 乱
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ですが、現在HPは更新できなくなっています。

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