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オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『ケータイ捜査官7』19.20.「圏外の女(前編)(後編)」

 ここ二週間分、見ていなかったので、まとめて鑑賞。
故意に、と言っていいぐらい それっぽい演出が見られ、もしかしてとスキップで飛ばしていたオープニングを確認してみれば、やっぱり押井 守脚本・監督回。
 犬、謎の女、オヤジ、妙な蘊蓄や理屈を含んだ長ゼリフ、後ろを通り過ぎる戦車(?)、アホみたいなギャグ…
監督らしいギミックの嵐。
 余りにもそれっぽ過ぎるため、逆に、他の監督によるパロディーの可能性を疑ってしまうぐらい。

 女が抱える書き割りとしての犬に、勝手に喋らせているのが可笑しい。
腹話術で…とか考えたけど、女と離れた所に置いてあっても口は動くし喋るし、一応は独立した、魔法少女に付属する小動物的キャラクターだと捉えるべきか。
 こんな余計なモノは出すクセに、この作品の主題となっているフォンブレイバー7については、二話を通じて ほぼ出番無しのまま終わらせている。
主人公が、さほど積極性を持っていないキャラクターなので、監督の好きなバカ暴走状態へと彼を至らしめるため、通常「ツッコミ」役であり「常識」を体現する7を邪魔者と考えたためかな。
 その代わり、少年相手に無茶苦茶なアドバイスを与えるヤクザオヤジが登場。
主人公を誤った方向へと導き、自分も誤った行動を取って、生身で艦載機トムキャットと化して空を飛ぼうとした挙げ句、墜落(この辺『スカイ・クロラ』と関連が…無いか)。
まあ、こんな役を7には割り振れないだろう。

 主人公の鼻面を掴んで引きずり回す、大食いで自分勝手で、優しいお姉さんのようであり最悪の詐欺師でもあり、即物的でありつつ詩人でもあり得る女のキャラクターが、実に監督っぽい。
『紅い眼鏡』…いや、『御先祖様万々歳!』に近い?
 さすがにシリーズとしてのフォーマットがあるせいか、主人公を破滅に追い込んだりは出来なかったようで、「下世話なメーテルと出会う事で少年が何だか一つ大人になったような気がするけど錯覚かも知れない」という物語になっている。

 押井監督は、こうしてシリーズとしての お約束に四肢を縛られ、酷く制限された範囲で好き放題やらせた方が、エンターテイメントとして見やすい作品を作るなあ。
また、このシリーズ中で監督の手によるエピソードが見られると良いけど、残り話数も少なかろうし、難しいか。
 この作品、放送開始当初は「サイバー犯罪に立ち向かう少年と相棒」を描いていくストーリーになるかと予想したが、回を進めるごとに「面白ければ何でもあり」な様相へ。
どんなテーマでも乗せられるフォーマット、という意味では『パトレイバー』に近いかも知れず、監督に向いている題材だと感じられるんだけど。
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映画『サイドウェイ』

 地上波で放送された映画『サイドウェイ』を見る。
 小説家志望の冴えない教師と、かつての輝きはないプレイボーイの俳優、この中年二人によるロードムービー。

 コミカルで笑ってしまう部分もあるが、大半はシリアスであり、人生の盛りを過ぎながら、まだ夢を諦めきれず、しかし現実から離れて生きていくほどには若くない男達の姿が、染みる。
 大事件が起きる訳でなく、意外なラストが待つ訳もない、地味~な話。
自分なら、二十歳ぐらいでこの映画を見ても、何が面白いのかサッパリ分からなかっただろう。
 劇中でワインに対する蘊蓄が多く語られ、時間を掛けて熟成していくその味わいを「人生」になぞらえ、描いているが、自分も、傷みつつ劣化しつつ、こういう映画が分かる程度にはオッサンになったんだなあ、と しみじみ。

 主人公が未練を残す別れた奥さんが、あんまり美人でないのはリアル。
 ラストシーンのその後、幸せが待つのか そうでもないのか…ハッキリさせず終わる渋さも心地良い。
余りにも冴えない、鈍い、ダメダメな、しかし誠実な主人公に感情移入しつつ見たので、いくらかでもハッピーな出来事が待っているはずと信じたい。
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