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オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『CLANNAD AFTER STORY』10.「始まりの季節」

 ああ、本当に朋也が卒業した後の二人を描くんだ。
 何というか、こういった「萌え」系統の作品は、モラトリアムな状況があってこそ成り立つものだ、という思い込みがあり、実際その多くは「学生時代」に繰り広げられる物語…ではないかと思う。
 余り厳しい現実に晒されると、儚く消えてしまうのが「萌え」ではないかと思え、親であったり学校という強固なシステムで守られている間だけ成り立つ「夢の時間」だから。

 何しろフィクションなので、社会に出た設定にしても、状況を都合良く構築する事によっては問題なく気持ち良い「萌え」を創造できるだろうが…
この作品は、ちょっと不器用なまでに「現実」を主人公にぶつけ、しかも容易には乗り越えさせない。
 『SHUFFLE!』でも、主人公が独立してアパートを借りる様子を描いていたけれど、独立の意志を感じさせてシリーズを閉じる辺りまでが限界かと。
 朋也は、生活のため かなり厳しい仕事に就き、その疲れで、大事な、全てを賭けても守りたいと思っていたはずである渚の話さえ、最後まで聞く事が出来ない。
とてもハードで、リアル。
 このまま彼の疲労が蓄積されていくと、渚に向かい、「そんな下らない話はどうでもイイよ、渚は学校行ってるだけだから気楽でいいけど、俺は仕事で疲れてるんだよ!」とかいう、決して言ってはイケナイ言葉を口にしてしまいそう。

 未だモラトリアムな(もう、さして楽しい場所ではあるまいが)学校に居続ける渚は、現実にぶつかって苦難の道を歩み始める朋也を、理解して上げる事が出来るのだろうか。
 「恋のライバルが現れた」とかいうドラマティックな展開より、ずっとハラハラするなあ。
それは、見ている自分が既にいい歳だ、という事とも関係しているのかな。
 高校・大学生でこの作品を見ている人は、どういう風に感じているのだろう。
学校に残っている渚の方に、多く感情移入する…でも物語は苦労している朋也を中心に動いているから…

 ちゃんと好きな女の子を一人だけ選び、彼女もそれを受け容れてくれ、周囲からも祝福されて、「そして二人は幸せになりました」の「その先」を描いているようで、(青年漫画等で例が無くはないが)展開を読めず、引き付けられっぱなし。
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