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『プリンセスラバー!』最終12話.「プリンセスラバー!」

 こういう作品では仕方のない事だけれど、主人公である男の子のキャラクターが薄く、葛藤も成長もマトモに描いていないのに、「当然 憎むべき相手への許容」を言い出させるのには無理がありすぎる。
 じゃあ仇敵を殺していれば良かったのかというと、勿論そんな訳はなく、コチラの方が爽やかな終わり方には違いないと思うが、どうにも「主人公の意志で掴み取った決断」には感じられず、「こう終わらせたかった制作者の都合」ばかり。

 やたら姫様に好意的だった悪党の手下二人組は、疑問がありつつも割合好きなんだけど、悪のボスが……逆恨みに到る動機の弱さ、行動の間抜けさ等々により魅力も面白味も皆無で、最終的な解決を この程度に留めるなら、登場させなくても良かったような。
 両親殺害犯を目前にしても、まるで悩まず許してしまう主人公からは、「金持ち喧嘩せず」「今の俺はモテモテだし、そんな小さな事は どーでもイイ」ぐらいの気持ちしか受け取れず、だったらこんな重い設定を背負わすべきではなかったろう。
 力業でも何でも、クライマックスをもっと盛り上げられてさえいれば、「まあいいや」に出来たかも知れないが。

 作画はずっと高水準を保ち、女の子達が可愛く、肉感的に描けていた。
アクションを頑張っていたのが印象的…ただ、列車上でマトモに撃たれても「かすり傷だった」とされる主人公、彼の手によってようやく支えられていたのに彼が車外に落ちた後 説明もなく列車に戻っている姫様、列車から落ちる度 過程を略してバイクに救われているキャラクター達(これは繰り返しによるギャグか)、など、演出が軽く、真面目に見る程でない気分にさせてしまったのは残念。
 ヒロイン達には それぞれ「男前」な見せ場が用意されており、魅力も それなりに感じられた。
全員、彫り込みが浅いまま終わってしまったのは勿体なく、やはりサスペンス展開(?)に時間を取っている場合ではなかったかと。

 もっと思い切って「萌え」フォーマットを崩す所までも踏み込むか、途中にあった温泉話の馬鹿馬鹿しさをキープして明るく楽しく終わらせるか、どちらかに路線を定めてしまった方が良かったかな。
 何も考えず眺めている分には別に悪くないアニメだったけれど、見る人の心にもっと何かを残せた素材であり制作状況にあったと思うと、もう一歩、が欲しかった所。

『獣の奏者 エリン』36.「卒舎ノ試し」

 卒業を迎えるエリン。
ああ、もうそれだけ年月が経ち、子供だったエリンも そんな年齢(何歳かは知らないが)になったんだ、と感慨。

 学友や学校関係者と交友を結び、苦難に出会いつつ成長していくエリンの姿を、じっくり腰を落ち着けて描いているシリーズ。
丁寧な日常の描き方は…もう少し密度を濃くする事は出来ると思うが…世界名作劇場を思わせる。
 「萌え」もアクションも余り表に出ず、大抵は派手な出来事のないドラマだけで、視聴者の興味を繋ぎ止め続ける、最近なかなか見ない構成。
 ファンタジー世界を舞台にしており、王獣、闘蛇、といった超常の生き物が登場している事で、やがて訪れるだろう大きな変化(戦争?)を予想させつつ、しかし基本的には各話の地味な内容だけで見せてしまう制作者のパワーは、大したモノじゃなかろうか。

 変わっていく、エリンと王獣の関係。
空を飛ぶ、という辺りでもう大事件だ、と思っていれば、ツガイになってから子供が出来るのは実に早かった。
 不穏さを孕む世界の展開に期待しつつ、ここまで積み上げてきたキャラクターの足元を危うくしないよう、進めてくれる事を望みたい。

『戦場のヴァルキュリア』25.「護るべきもの」

 無敵戦闘神少女同士の戦い。
 アリシアが「自分の護るべきもの」について、なかなか思い当たらないのに驚く。
しばらく続いた、ただ上層部の命令に従って敵を一掃するだけの戦いとも言えない一方的な虐殺と、無理解な味方軍の存在に、疲れ切っていたから…とか理屈が付かなくもないだろうが、ついさっき彼女の要請により後方に回したウェルキンら第7小隊の事を忘れているのは、あんまり。
 「敗北寸前まで追い詰められる」「そこから大逆転を遂げる」展開に持っていきたい都合なのだろうが、もう少し上手く仕掛けてくれないと。

 超巨大戦艦(巨大槍……)が ある事については置いても、どう見たって危険なこの艦に首都近くまでの接近を許し、警備の兵力もマトモに付けず放置して、当然のように首都をボロボロにされるガリア公国側の間の抜け方にはビックリ。
 何の勝算もなく戦艦付近のアリシアに向け闇雲に突っ込むウェルキン隊…いつもの事ながら、デタラメな戦い。
戦車はどうしたんだっけ?

 戦略・戦術が適当なのは今更だけど、残虐な狂王として どうにも薄い描かれ方をするマクシミリアンや、正規軍が壊滅した事についてリアクションが見られないアリシアなど、キャラクターに深みが無いのは困りもの。
 せめて最後ぐらいキレイに締めて欲しい所。

『狼と香辛料II』10.「狼と孤独な微笑み」11.「狼と別れの決意」

 ロレンスに語りかける娘の言葉、「とても優しそうな人ですからね、一人でウロウロしている間は誰も相手にしてくれなかったでしょうけど、側に女が居ると分かると、女の目には突然気になるものですよ。羊が一匹ポツンと居たら、狩るのも面倒だと思うでしょうけど、狼が側に居れば、そんなに旨い獲物なのかと横取りしたくなるでしょう?」が深い。
「萌え」作品でいつも感じる、冴えない、大して女の子に縁がなかった主人公男子が、ヒロインの登場・恋愛関係の締結に伴い、突然 周囲の女の子達からモテ始める不自然さ、不思議さを、明快に説明してくれるセリフかと。
 この作品の場合、損得勘定抜きでロレンスに恋愛感情を抱く娘は、あんまり登場していないけど。

 「連れている女の子で男の価値は決まる(男女逆にしても成り立つ)」という事でもあろうか。
 特にホロの場合、基本的に可愛らしく、性格の良い娘…狼ではあるけれど、難しい・扱いづらい部分も多々あり、彼女に好かれ、全面的な信頼を得ている男、というだけで、どんな書面より誰からの証言より、その価値は証明されるだろう。

 どう考えても、このまま順調に進むとは思えない取引に入り込んでいくロレンス。
金なら、別段失おうと(無責任な視聴者としては)どうという事は無いが、金より交易物より信用より名誉より、この作品中で最も価値のあるものとして提示されている「ホロ」を失う事は、許されない。
 …しかし、ホロを買おうという男達は、ただ黙って座り自分の売買交渉を見守っている彼女について、どういう理解をしているのかなあ?
「薬等で自由意志を奪ってある」とか、「良家に引き取られれば現在よりはマシな暮らしが出来ると言いくるめてある」といった所か。
 ホロならば、最悪、売られても隙を見て脱走する事は出来ようが…

臼井 儀人先生の ご遺体が確認される

 人騒がせで終わってくれれば良いと願っていましたが、最悪の結果に。
 才能ある作家さんの、しかもこんな最期の迎え方は、残念でなりません。
 謹んで哀悼の意を表します。

『仮面ライダーW』03.「Mに手を出すな/天国への行き方」

 今更ながら、サブタイトルがスラッシュで区切られて二つあるのは、「ダブル」というタイトルに引っ掛けてある訳ね。
 変身ギミックであるガイアメモリ単体での「サイクロン」「ジョーカー」等の名乗り、ベルトに差し込んで起動させた際、再度その名乗りを繰り返させる事で、印象を強化している。
男性の低い声がなかなか気持ち良くて、自分でも鳴らしてみたい気分に。
 今回は登場しなかったが、車両メカ内部でバイクの後部を換装し、飛行形態に変える仕掛けも、面白い。
…バイクその物を余り使わない傾向がある平成ライダーシリーズ、映像的にも面倒だろう この仕掛けを、どこまで・どのぐらいの頻度で使い続けられるかは不明だけど。

 ハードボイルドを気取る探偵、膨大なデータを脳内で検索する浮世離れした少年、足手まといな探偵長少女、それぞれのキャラクターを、もう何となく馴染ませられているのは大したモノ。
 思えば、「探偵」という設定は、事件に遭遇させるのに最適。
『響鬼』等、一部例外を除き組織に属しない事が多いライダー達は、「偶然街中で怪事件を目撃する・他者から助けを求められる」といった少々無理のあるパターンを繰り返し用いて来たが、コレなら依頼者を通じ、不自然無く事態に関われる。
逆に、単話完結の色合いが強くなってしまうので、大きなドラマを感じさせるには構成力が必要にもなろうか。

 欲望に突き動かされ、凶行に走るドーパント。
この辺りも、何が目的だか もう一つ分かり辛かった平成怪人設定の中では、スッキリしている。
 特定のキーワード(自身の過去に関わる?)を耳にする事で、行動が止まってしまうフィリップ。
これら単語が、彼の正体に迫る手掛かりになっていくのだろうか。

『東京マグニチュード8.0』最終11話.「悠貴へ…」

 この作品は、放送開始当初、「東京大地震を描くドラマ」なのかと思っていたが、実際は「ドラマを描く背景として大地震を使っている」感じ。
 「家族の再生」をテーマに据えている、という予想を裏切り、「家族の喪失」が…「喪失の果ての再起」は あるにせよ…描かれるとは。
 とにかく色々と意外で、弟の生死を不明確にしたまま物語を進めるトリッキーさもあり、非常に興味深く見たけれど、腑に落ちたというか「良い作品だった!」という後味に繋がるかというと、うーん。

 死後現れた悠貴は、霊体としてそこに在ったのか、未来の贖罪意識が作り出した脳内幻影か。
未来が知るはずのない事は言ってない…ような気がするから、脳内のみの存在かなあ。
しかし、そうとハッキリ決めてしまうと、姉を許し愛する言動が(弟は確かにそういう性格だった、とはいえ)「勝手な自己満足」とも捉えられてしまうので、語らない方が良いんだろうな。
 良く出来た弟の魂を受け継ぎ、内包して生きる事で、「悠貴くんは未来ちゃんの中に生きている」という言葉が真実となり、いつも苛立っていた姉は一段階大人に近づく。
そういう物語だったのか。

 姉を庇って、とか、大勢の命を救うために、といった意味のない弟の死は、リアル。
 両親との再会にあたり、障害を設けてもっと盛り上げる事は出来たろうし(テーマをぼやけさせてしまったろうが)、演出や音楽で「泣き」を強調する事も難しくなかったかと。
おそらくは選んでそれを「しない」抑制された作りは、好み。
 もうちょっと、地震からシミュレートされる困難を極めた世界が見たかったかなあ。
そういうのは、わざわざ「アニメ」で見なくても良いでしょ?と言われると、その通りだけれど。

『ドラゴンクエスト9』

 空いた時間でボチボチ進めていたDS『ドラゴンクエスト9』が、終わる。
 …終わったといっても、取りあえずメインの話だけ。
どうもまだまだ続けて遊べそうだが、だいたい堪能したので。

 評判から危惧していた割に、フツーの『ドラクエ』。
ハードをDSにした事により、行く先を分かり辛くするだけに思えるグラフィックへの余計な拘りなんかが無くなり(拘るにも限界があり)、ごくオーソドックスなスタイルに戻したため、遊びやすく、『7』『8』と途中で投げてしまった自分でさえ最後まで遊べた。
 携帯機の気軽さか、RPGを滅多にやらないヨメも遊んでいるぐらい。

 ガングロ妖精・サンディには違和感を持つかと思ったが、そんなにウザイ存在ではなく、時折気の利いたコメントを吐いたりして、ゲームの雰囲気を明るく・軽くする役割を果たしている。
 全てを石彫刻で作り上げた街を立ち去る際、残した一言が、印象的。

 クエストは、単に お使いか、やたら面倒な条件付のモノが多く、ほとんど飛ばしてしまった。
それでも問題無くストーリーを進められるのは、有り難い。
 フィールド上に見える敵も、3Dで表現され走り回る戦闘も、やってみれば特に負担無く、『ドラクエ』という範疇に収まるかと。
 特に終盤のストーリーや敵キャラに無理を感じる部分はあったが…それもまあ、シリーズのお約束。

 このレベルで、この「気楽に遊べる」システムを維持して次回作があるなら、またやってもイイなあ。

『うみものがたり~あなたがいてくれたコト~』10.「沈黙する心」

 放送開始当初、『ARIA』のような癒し系ほのぼのアニメになるのかと予想し、変身して敵と必殺技バトルを繰り広げる事で『セーラームーン』路線かと思わせ、しかし回が進むにつれ「変身」や「バトル」は ほとんど見せ場にならなくなってきて、各キャラクターが抱える心の闇へと迫っていく内容に。

 最初からネガティブな考えを持っていた夏音だけでなく、マリン、そしてウリンがダークサイドに堕ちてしまう。
 今回、少し規模が大きくなったけれど、この作品は、「妖魔の侵攻による世界的危機と闘う光の少女達」を描こうなどとは しておらず、随分と小さな、心の中の戦いを追っている。
それも、自分一人で解決するのではなく、他者との関係性の中で乗り越えていく考え方を採用。
 僅かな切っ掛けにより生ずる、ごく小さな、だが意外にも修復が難しい齟齬。
リアルに「嫌」な部分があって、下手すると見ているのが辛い作品にも成りかねない所を、テンポを良くし、コミカルな描写も混ぜる事により、過度の負担と感じさせず見せていく手腕は、さすが。

 なかなか面白いと思うんだけど、残念ながら、大当たりする内容とは思えず。
原作パチンコ(中身は知らない)のファンにとっても、これは喜べるアニメなのかどうか。
 いや、まだここから、どういうクライマックスへと繋げていくか、予想も出来ないのだけれど。

『仮面ライダーW』01.「Wの検索/探偵は二人で一人」

 漫画『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』原作、アニメ『ガイキング』シリーズ構成で知られる、三条 陸の初参戦が大きな期待要素となる、『仮面ライダー』最新シリーズ。
 平成ライダー群では特異な、マフラー姿。
二人が一つになる、『バロム1』『ウルトラマンA』的な変身システムが特徴的。

 第一話…うーん、取り立てて分かり辛い所はなかったが、まだ内容には入り込めない。
探偵の方も、天才少年?の方も、親しみを持たせる所まで行けておらず、そういうキャラクターとして眺めるに留まってしまった。
 ただ、『電王』の第一話でも同じように感じたから、この先には期待を持って良いのだと思うが。
恐らく、今後「お約束」となっていくセリフや展開をドンと提示した内容だと思うので、見続けていけば馴染めるかと。

 二人の肉体が融合して変身すると予想していたけど、一人は精神だけ飛んで行くのか。
 手や足がビヨ~ンと伸びムチのようになるライダーの戦闘形態が、およそヒーローらしくなくて楽しい。
 『マトリックス』なバーチャルリアリティー本棚や、何も書いていないように見える本、貧乏探偵事務所に車両メカ発進用施設がある事、等々、説明が聞きたい所は多々。
 期待を込めて、視聴継続。
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飛龍 乱

Author:飛龍 乱
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ですが、現在HPは更新できなくなっています。

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