えっ、もう終わり?
物語としてはあんまり進んでないような……それは原作を追いかけている人達も思っていることか。
放送開始当初はちょっと気になったCGのレベルだけど、演出が上手いのか、見ているウチに気にならなくなった。
話が進まない分、アクションは細かく、迫力を持って描けており、その点では満足。
異端審問官・モズグスの異常さが、なかなか。
彼の下りまで原作を読んでいたけれど、アニメでは、小山力也の理知的で説得力のある声が相まって、パワーアップした恐ろしさ。
グリフィス登場で期待を煽りながらの終幕は残念、第二部は……ああ、来年春から放送に決まってるのね。
楽しみに待ちたい。
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今更、テレビ放送されたものを視聴。
作画はキレイで頑張っていたと思うけれど、それ以上、特に得るものが無い。
主人公であろう男の子が抱える葛藤は弱く、ノルダはその事情も内面も描き方が薄くヒロインとして不足。
SF的に大変な事態が起きていたんだろうと思いつつ、イメージだけで詳細は不明、しかもラストで事件が根本的に解決したのかどうかも分からない。
近づく台風、学校内に閉じ込められることによる不安や高揚感……だけでも感じられれば良かったが、それにはSF要素が邪魔。
何を描きたいのか、「ここだけでも面白いと思って欲しい」という絞り込みが出来ていないアニメ。
26分の短編では、絶対必要だったのに。
メインキャラの声に、声優初挑戦?の役者を登用したのは、何故だろう。
こう言っては何だけどジブリ作品のように「画面に十分な説得力があるので過剰な演技は必要ない」、と言えるまでの映像クオリティーではなく、その名前で興業に影響を与えるほど客を呼べる役者さんだとも思えない。
演技に問題のあるテイクでもそのまま通して使ったのでは?と感じられるカットがあったり、制作者の「妥協」がにじんでいて、残念。
原作漫画を、試し読みできる書店で単行本の最初だけ読んで、正直あんまり面白いと思えず。
モブが超能力・霊能力で事件を解決しつつ、しかし霊幻に搾取されるだけのストーリーが、どう面白くなるのか、強敵凶悪超能力者が出現しモブとバトルを繰り広げる内容になるってパターン?それにしたって……などとすっかり侮ってアニメ鑑賞。
モブにコンプレックスを抱く弟の存在、キャラの強い超能力者組織、彼らとの戦いは『ワンパンマン』的に「主人公が本気を出したら最後」という仕掛けがあり、次第に内容へと引き込まれていった。
さすがに上手いなあ。
でも、この作品で一番驚いたのは、物語の足を引っ張るだけのウザいキャラだと思っていた霊幻が、空気を一転させるキーマンとして機能するところ。
これは予想だにしなかった。
生命の危機にさえ瀕し、絶対に戦わなければならない場面で、彼から「逃げてもいい」という言葉が出てくるとは。
状況を理解してない馬鹿セリフに思わせながら、勢いや物語の流れに呑まれず真理を突く、凄い一言。
敵超能力者の必死な攻撃や訴えを子供扱いで一蹴する辺り、相手を見下して掛かるいつもの霊幻そのままなのに、あの狂った戦場では、唯一常識的な人間の意見に感じられた。
彼で感動すら生み出してしまう構成の妙技、ただただ驚くばかり。
エピローグ、「常識的世界ではやっぱり非常識な霊幻」にイメージを戻すのが可笑しい。
アニメはとにかく作画水準が高く、原作の巧いとは言い切れないキャラ絵を、そのままで、しかし見事に動かしてあった。
当座のボス敵らしき人物も登場して、まだこれから、という所での終幕は残念。
二期での続きを待ちたい。
その際は、意外と存在感のあった肉体改造部にならい、電波部の面々が役に立ったりする……かな?
モブVSワンパンマンで、最強を競ってみるのも面白そう。
てこにとって、初めてのダイビング体験日。
うっかりミスから生命の危機に陥る、なんて事件が起きる作品ではなく、足ひれを落としたが他のダイバーに見つけてもらった、という所まで(好青年っぽいダイバーだったし、運命的な再会から後々恋愛的な流れに…なる訳ないか)。
しかし、初ダイビングへの期待と不安が混ざりあう高揚感をとても丁寧に演出してあり、潜る楽しさドキドキと並び、てこ・ぴかりの心がより近づいていく嬉しさを我が事のように感じさせてくれた。
全体に、作画レベルが高く、可愛い・キレイなキャラクター達を眺めているだけでも癒やされるアニメだった。
9話「消せない思い出のコト」での、携帯のメモリー一杯になった写真データをカードに移すことは抵抗あるが、プレゼントされた(これ自体が大きな思い出 となる)デジタルフォトスタンドで見るのはイヤじゃない、という、驚くぐらいに繊細な、分からない人間にはもうまるっきり理解できないだろう心の有り様を 描き出す物語に、ビックリ。
これだけの内容で、深い感動さえ生み出してしまう語りの技術、いや感性は、凄い!
怒濤のドラマなどなくとも、淡々とした日常から幸せを紡ぎ出すことは出来る。
来週はもう続きが見られないことを寂しく思いつつ、第二期開幕を待ちたい。
教師と女子高生の関係とか、亡き妻と生徒母の重ね合いとか、もうちょっとドラマな内容になるかと予想していたが、癒やし系・食べ物美味しい系ジャンルを貫いて終わった。
小鳥母は学校制服の似合う(笑)美人であり、登場が早ければ何らか関係が進むこともあったのか……いや、公平はそういうことにマメそうじゃない雰囲気。
つむぎが懐いているし、まだしも小鳥の方が家族に加える対象となりそう、しかしこの辺も一話目からほぼ進展していない。
熱を出して倒れた父親のため、つむぎが勇気を振り絞って小鳥の店へと向かうエピソード。
客観的には大したことのない事件だけど、個人的感情移入の激しさから手に汗握り、ようやく小鳥に迎え入れられると安堵の余り落涙する騒ぎ。
父娘の関係は、(つむぎが良い子過ぎる所はあるが)細やかに描けていたと思う。
肝心の料理。
作画的には「まずまず」といったレベルに留まり、画面の説得力でこちらの味覚を刺激するところまで行かず。
その代わり、つむぎのため・彼女を喜ばせるべく頑張った公平や小鳥のため、「これが美味しい料理であって欲しい」と視聴者に期待させる物語の構成は良く出来ており、埋め合わせるに十分。
登場する料理を食べたくなってしまったこと、多々。
ところで「甘々と稲妻」ってタイトル、どういう意味だったのかな?
作者は答えていないようなので勝手に想像する。
甘々はつむぎの甘えっぷりと、彼女に甘々なお父さんを表すのか。
稲妻が……稲(大事な食べ物を実らせる、形作る)妻(亡き奥さん、更には現在そういうポジションに居る女性)といった意味……いや分からないな。
負担無く見られる、楽しい作品だった。
ゲーム業界の内幕を抉る……というより、部活ノリで女性達(「少女達」って印象さえ)の関係を明るく楽しく描いたアニメ。
ヒドい挫折など無く、イヤな上司や同僚も居ない上、頑張ったことを正しく認めてくれる理想的職場で、何というか悪い意味でない「ファンタジー」。
年若い視聴者には就職への希望や夢を、社会人には癒やしを与えてくれる内容。
実はキャラ全員、結構厳しく働いているんだけど、そう見せない、泊まり込みさえワクワクの部活合宿に思わせる作風。
安定して高い作画で、女性達がみんな可愛く描けていたのはポイント高い。
ヒロインの友人・ねねのデバッグアルバイト話が印象的。
「ダメダメに見えるけれど、周囲に認められるだけの才能があり努力もしている」という、普通なら主人公にさえなれそうな資質を備えて。
上司・うみことの関係も楽しく、また何らかの形で会社に関わってくるのだろうか。
チラチラと色気のある描写がなされており、ソフト売り上げも見込めそうに思うので、第二期って話もアリかな。
怠惰・ペテルギウスは、アニメ史上でも希に見るぐらい強烈なキャラクターだった。
言動も行動も全部異常ながら、狂った価値観では一貫しており、恐ろしく強く、しかもしぶとく死なない。
イヤ~な奴だけど、退場を勿体なく思ってしまうぐらいの存在感。
他の魔女教司教も、こんな凄い・ウザいキャラに出来てるんだろうか。
白鯨討伐戦、決着が付いたと思わせて……の絶望感は凄かったな。
最後のイベントになる爆薬騒ぎ、もうちょっとこう、危機感を煽る内容であって欲しかった気が。
魔法などによる遠隔通話さえ出来れば、エミリアでもパックでも、そう難しくなく対応できた事態に思えて。
いや、それが出来なかったから必死で走ったんだろうけど。
時間巻き戻し・失敗知識を踏まえてのやり直しという反則技な便利能力を設定しながら、「嫌になるぐらいシンドイ」思いを視聴者にさせてしまう、厳しすぎる状況や敵を設けたのが勝因。
怠惰関係の、何度も絶望に突き落とされる辛さといったら、ちょっと例を見ないほど。
そのため、勝利・ストーリー進行によるセーブポイントの更新にカタルシスがあり、事態の打開法は必ずしも意表を突いたアイディアを感じさせるばかりではないのだけれど、気にならないよう見る者を上手く物語に乗せていた。
登場からしばらく、エミリアは問題なく魅力あるヒロインだったと思うが、レムの参戦・偏重と言えるほどの描き込みにより、サブキャラ並の立ち位置に。
制作者、レムを愛しすぎてないかなあ、感情の動きや健気さなどこんなにも描き込まれたら、そりゃ好かれて当然、描き方がまだ薄い(しばらくロクに姿さえ見せないし)エミリアが色あせてしまうのも必然。
キャラに魅力を付加するのはもちろん良いことなんだけど、度を超してしまうと、メインヒロインが邪魔者にも感じられ、そんなヒロインを追いかける主人公の説得力低下にもつながりかねない。
いや、自分もレムが好きだし、これだけ愛らしいキャラを生み出せただけで作品の存在価値はあったとさえ言える訳で、難しい所なんだけど。
今後エミリアに焦点が当たった際、レム並の彫り込みをしてくれれば、好感度逆転もあり得るかな。
頑張った作画、面白く出来ているアクション、個性的登場人物で、最後まで楽しく見せてくれたアニメ。
死亡フラグが立ちまくっていた老執事が生き残ってくれて、嬉しい。
王位争奪戦に決着がついてないし、主人公にどうしてこんな能力を持たせたのか魔女の狙いも不明確、「能力値の凄さ」を謳いながら活躍の弱いパックや超戦士ラインハルトにも不満が残り、それら全て、第二期への期待に変えたい。
アニメオリジナル企画。
タイトルから「ヘボいロボット」ぐらいのギャグアニメかと予想したが、冒頭からもう下ネタ・下品ネタ連発。
それで笑わせてくれさえすれば良いんだけど、制作者の暴走を感じるばかりで意味がよく分からず(冒頭はまあ意図的なものにしても)、引き気味の視聴。
日曜早朝という時間帯から、こういうネタが好きな子供向けの作品なのかと思うが、オヤジギャグ的な「昭和」演出も見受けられるし、うーん。
下ネタに混ぜてエロネタを強化し、深夜枠で放送するなら、物好きオタク層は食いついたかも。
玩具展開前提のアニメだろうに親御さんが呆れそうな内容で、大丈夫なのかな……
衛星で放送された映画『テケテケ』『テケテケ2』を見る。
『ノロイ』が面白く、『ある優しき殺人者の記録』の馬鹿パワフルさも楽しくは見たけれど異常者の行動動機を肯定するような内容に複雑な鑑賞後感を残し、未見ながら評判の良い『貞子vs伽椰子』を手がけた、白石 晃士監督作品。
テケテケって、映画『学校の怪談』に登場したサルみたいなオモシロ姿しか印象になかったが、「上半身だけ・腕の力のみで追いかけてくる人間型妖怪…幽霊」という設定なのね。
この造形が作品の見所になるはず、でも、何しろ低予算映画なので、安っぽいというか何だかよく分からない。
駆け寄ってきて、ターゲット女性をスパッと真っ二つにする芸風しかないせいか、怖さの演出も弱い。
最初の映画、主演が大島優子だということに驚く。
こんなホラーに出てたんだなあ、いやその前に『伝染歌』なんて秋元康原作の駄作ホラー(耐えきれず途中までしか見てない)に出演してたか。
少女達が襲われる理由付けは弱く、かといって理不尽な目に遭う恐怖を目指している訳でもない、中途半端なストーリー。
『2』の方で描かれた、陰湿な学校イジメの方がよっぽどコワイ。
テケテケの設定を物語の必要に応じてフラフラ変えてしまう適当さに、笑う。
見るのがイヤになるようなダルさや不快感はないので、なんとなく流して見るには向くだろうか。