『6HP/シックスハートプリンセス』
現代美術家、ポップアーティスト、映画監督である(Wikipedia)村上 隆が企画・原案・監督を務めるアニメ。
放送枠から、一時間のスペシャルアニメなんだと思っていたけれど、全15話に渡るシリーズの構想なのね。
今回はその第一話が、「未完成版(監督ら談)」として放送された。
宜しくない完成度で放送されてしまうテレビアニメを見ると、ネタとして「最後に実写で監督が出てこのテイタラクを視聴者にお詫びせえ!」とか思うけれど、それをホントにやってしまうの、初めてだなあ。
番組後半は、アニメのメイキング・オブ……というか、村上 隆に振り回されるスタッフの苦労が語られる。
「アーティスト」なんていう人間をアニメーション制作のトップに据えるとどんな酷いコトになるか、想像以上の惨事で、「悪役」がしっかり設定されている分、『ガーリッシュナンバー』より余程面白かった。
芸術家が不満足な自作品を世に出さず叩き割る、認められる水準に達していないと思われる弟子を罵倒し打擲し破門する、なんてのは、現実にもあることだろう。
「リーダーシップ」「妥協」「商業性への配慮」なんてのは、本来、芸術家に求められる資質じゃない。
そんな人間に集団の命運を託した(いや、村上 隆の作ったスタジオか)のが間違というか、それならこうなるのも当然。
今回放送されたバージョンの内容。
冒頭五分間ぐらい、難しい言い回しを使った面白くもない伝承的なものを延々見せられ、飽きたというか苦痛・苦行だった。
最初に長~いナレーション入れるのは客を逃がすための最善手。
始まった本編、学園生活の描き方は、ちょっとドジだが元気なヒロインが購買のパン買い損ねて落ち込んだり友達と騒いだり、「プリキュア」第一話そのものといった感じ。
それはともかく、ごく普通の学校から出てみると、ドコとも知れない異世界の風景が広がっており、驚く。
ファンタジーやSFだという訳ではないけど……変身少女が「日常」に現れる、ってのがこういう作品の基本フォーマットじゃなかろうか。
「ドラゴンやエルフの居る世界に魔法少女が」「テラフォーミングされた金星で活躍するスーパーヒロイン」だと、特別さを演出するのが難しくなってしまう、だから見慣れた風景に近いほど作りやすいはず。
寺?神社?の境内を歩くシーン、カットの繋がりが悪く、ドコをどう移動したのか分かり辛い。
「建物がなくなっている」と言うが、元はそこに何かあったとしっかり描いてないので、セリフだけ異状を訴えられても。
変身シーンはヌードを含んでおり、純粋女児向け「プリキュア」というより「なのは」風。
大きく見せ場になるのだろうバトルが始まる前で一話終わっているため、まだ何とも言えないが……
ここまでのところに、「次回以降も見続けたい!」と思わせてくれる何物もない。
この部分を見て欲しい、これからここが面白くなっていく作品なんだ、という気持ちがどこからも伝わって来ず、「プリキュアみたいなアニメを何となく作ってみたかったんだな」程度にしか受け取れない。
『E.T.』『のび太の恐竜』のパクリでしょ?と思って見たが、かなり違う仕上がりになっていた監督の実写映画『めめめのくらげ』みたいには出来なかったものか(これも決して傑作などではないが)。
監督の不確定なビジョンに振り回されるスタッフは、可哀想。
でもまあ、残っている人々は監督の才能を信じているようだから、端からどうこう言う筋合いじゃないんだろう。
シリーズの残る14話を完成させられるかどうか、といったアオリ?をして番組は終わったが、実写部分の面白さでもう十分満足、『シックスハートプリンセス』という「アニメ制作ドキュメンタリー」はこれをもって完結したと思える。
放送枠から、一時間のスペシャルアニメなんだと思っていたけれど、全15話に渡るシリーズの構想なのね。
今回はその第一話が、「未完成版(監督ら談)」として放送された。
宜しくない完成度で放送されてしまうテレビアニメを見ると、ネタとして「最後に実写で監督が出てこのテイタラクを視聴者にお詫びせえ!」とか思うけれど、それをホントにやってしまうの、初めてだなあ。
番組後半は、アニメのメイキング・オブ……というか、村上 隆に振り回されるスタッフの苦労が語られる。
「アーティスト」なんていう人間をアニメーション制作のトップに据えるとどんな酷いコトになるか、想像以上の惨事で、「悪役」がしっかり設定されている分、『ガーリッシュナンバー』より余程面白かった。
芸術家が不満足な自作品を世に出さず叩き割る、認められる水準に達していないと思われる弟子を罵倒し打擲し破門する、なんてのは、現実にもあることだろう。
「リーダーシップ」「妥協」「商業性への配慮」なんてのは、本来、芸術家に求められる資質じゃない。
そんな人間に集団の命運を託した(いや、村上 隆の作ったスタジオか)のが間違というか、それならこうなるのも当然。
今回放送されたバージョンの内容。
冒頭五分間ぐらい、難しい言い回しを使った面白くもない伝承的なものを延々見せられ、飽きたというか苦痛・苦行だった。
最初に長~いナレーション入れるのは客を逃がすための最善手。
始まった本編、学園生活の描き方は、ちょっとドジだが元気なヒロインが購買のパン買い損ねて落ち込んだり友達と騒いだり、「プリキュア」第一話そのものといった感じ。
それはともかく、ごく普通の学校から出てみると、ドコとも知れない異世界の風景が広がっており、驚く。
ファンタジーやSFだという訳ではないけど……変身少女が「日常」に現れる、ってのがこういう作品の基本フォーマットじゃなかろうか。
「ドラゴンやエルフの居る世界に魔法少女が」「テラフォーミングされた金星で活躍するスーパーヒロイン」だと、特別さを演出するのが難しくなってしまう、だから見慣れた風景に近いほど作りやすいはず。
寺?神社?の境内を歩くシーン、カットの繋がりが悪く、ドコをどう移動したのか分かり辛い。
「建物がなくなっている」と言うが、元はそこに何かあったとしっかり描いてないので、セリフだけ異状を訴えられても。
変身シーンはヌードを含んでおり、純粋女児向け「プリキュア」というより「なのは」風。
大きく見せ場になるのだろうバトルが始まる前で一話終わっているため、まだ何とも言えないが……
ここまでのところに、「次回以降も見続けたい!」と思わせてくれる何物もない。
この部分を見て欲しい、これからここが面白くなっていく作品なんだ、という気持ちがどこからも伝わって来ず、「プリキュアみたいなアニメを何となく作ってみたかったんだな」程度にしか受け取れない。
『E.T.』『のび太の恐竜』のパクリでしょ?と思って見たが、かなり違う仕上がりになっていた監督の実写映画『めめめのくらげ』みたいには出来なかったものか(これも決して傑作などではないが)。
監督の不確定なビジョンに振り回されるスタッフは、可哀想。
でもまあ、残っている人々は監督の才能を信じているようだから、端からどうこう言う筋合いじゃないんだろう。
シリーズの残る14話を完成させられるかどうか、といったアオリ?をして番組は終わったが、実写部分の面白さでもう十分満足、『シックスハートプリンセス』という「アニメ制作ドキュメンタリー」はこれをもって完結したと思える。
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