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『Re:ゼロから始める異世界生活』30.「踏み出した一歩」

 前々回、試練の余波?を受けて倒れたスバルが、目を覚ますと現実でベッドの中に居るシーン。
一瞬「えっっっ!セーブポイントここまで戻ったの?」と割に真面目な恐怖を感じてしまった。
 積み重ねてきたアレコレを全部ナシにして、また異世界移行前からスタートはキツすぎる!「記憶があるから今度は簡単にパーフェクトな対応ができる」という事件なんて、余りないのだし。

 現実(に似せて作られた空間)でスバルが受ける試練。
過去に向き合え……というものだったようだが、特に恐ろしい目に遭うではなく。
これは、スバルが両親に寄せる深い信頼があればこそ、なのかな。
 「実は両親共に自分を疎んでおり、居なければ良いと考えているのではないか」という疑念があれば、スバルの脳内データを元に作り上げた両親は、その通りの言葉でスバルの心から血が噴き出すまで抉ってきたのかも。
 スバルの立場になってみて、そこまで親の気持ちを疑わないのは難しいし、スバル親の立場から、引きこもって将来を不安に思わせる我が子に失望や怒りを全く感じないかと言われると、それも自信ない。
 スバル凄いし親も凄い、少々浮き世離れしているとさえ思える親子関係。
……いや、現実にはスバルは親と口もきかずいた訳だし、理想的って訳でもないのか。

 スバル親ってこれまで出てきたんだっけ?
異世界移行後、現実に帰りたがることなく、思い出すことさえない様子を見ていると、余程悲惨な、忘れたい生活を送ってきたのかと。
本人としては凄く辛い状況だったのか……端から見ると、まだ全然やり直せる、恵まれた立場だとさえ思えるが。
それは本人も自覚しつつ、しかし現状を打開できない・しようともしない自分の存在が一番辛かった?
 周囲からの評価が高いスバル父って、何者だろ。
どんな仕事をしていて、何でもって評価されてるのか、試練では分からなかったが。
実は現実界において死に戻りの能力を有しており、その活用で人々からの信頼を勝ち得た、という可能性は、さすがにナイだろうな。

 現実界でスバルは、死んだ扱いだろうか、行方不明でまだ親は生存を信じているのか。
 いずれにせよ、もう現実に戻ることはないのだろう(戻ることを目的とした物語ではない)から、作られた存在だとしても「親」に気持ちを話し、別れを告げられたのは嬉しいことだったろう。
 現実の両親にも気持ちが届いていれば良いけれど……スバルが知らないことも仮想両親の対応に含まれていた、という話なので、人智を越えたエキドナの能力により、実の両親と何かしら繋がっていた、という可能性も?
 しかし、スバルの記憶の中、例えば父親の目線、夕飯の献立、母親の笑顔、買い物の内容、廊下の隅のホコリ等々、スバル本人はぼんやり見ているだけだったものを、シャーロック・ホームズばりに観察し、情報を統合することによって、本来は見えない両親の裏側像まで構築することは不可能でもないはず。

 エミリアは、酷い過去に責め苛まれたからか、傷ついて怯えて身を縮こまらせていた。
本来、この試練ではこれが正しい反応なんだろう。
 スバルだって、両親ではなく、率いて暴れていたが次第に彼から離れていった友人(友ではない?)達と再会するイベントを組まれていたら、結構キツい目に遭ったはず。
 「最も大事に思っている相手の、真意との対面」がイベントの趣旨?

 特に男性主人公の異世界転生物では、現実を思い出すことさえ少なく、両親、それも都合良く(?)最悪の人間で否定すれば済むだけの存在ではない両親と、しっかり向き合う話なんて記憶にない。
 都合の良いチートな夢だけを描かず、主人公を追い詰めて追い詰めてドラマにしていくこの作品らしい。
それにしては、ここは「ご褒美」と言っても良いぐらい穏やかな時間だったけれど。
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『ウルトラマンZ』07.「陛下のメダル」

 このところずーっと「ウルトラ」シリーズ特撮には過剰なほどの力が入っていて、それが当たり前のようになっており、今更特別に言う事もないか……と思っていたけれど。
 今回、スカルゴモラと戦うZ・ジードのダブルウルトラマンを、その足下、人間大の身長からカメラを構えたようなアングルに拘り、走りを追いかけ怪獣との組み合いを真下から捉えゴモラのシッポを抱えて一撃喰らわすなど、ワンカットで大迫力バトルをかなり長く見せてくれるのに、驚愕。
どーやって撮ったんだ、こんなの!
着ぐるみ格闘・ミニチュアビル街・土煙などエフェクトを別々に合成し、更にCGを加えたモノか……いや、結構な割合が日本特撮伝統の一発撮りで構成されてるかも。
 予算に余裕がある映画版の、それもクライマックスでようやく実現できる、手間と気迫のこもった極上特撮。
 テレビで見せていいクオリティーの画面じゃない!

 今期シリーズでは、ペギラ相手の空中戦や、吹き飛ばされたミニチュア車のフロントガラス越しに見える風景など、限界に挑戦し、越えていくような凄いシーンが随所に見られ、毎週が驚き。
 ウルトラマンだからってライダーや戦隊より予算があるはずもなく、それでこのビジュアルを実現するのは、血を吐く現場の頑張りに寄っているんだと思う。

 夕日をバックに勇姿を現すZ・ジードが、燃える。
駆けつけたゼロを加え、もう一回夕日バックにして三人が突撃するシーン、もう笑うほど熱い。
 『Z』では、防衛隊の隊長が、敵か味方か分からないジャグラーだというのが大きな特色。
少々不安定な存在ではあるけれど、今回、基地に人間偽装して侵入した敵を瞬間で見抜き、「何気なく」蹴り倒して実体を表させる場面が無闇に格好良かった(そこからの乱戦は部下に任せて基本的に参加しないズルさも可笑しい)。
 Zが人間大に変身するには、ハルキの体を乗っ取る?エネルギー消耗の激しい形を取るしかない模様。
セブンなど、普通に人間大で活動できるウルトラ族も居たけど……まあZはまだ未熟だからか。

『ウルトラマンG』02.「凍てついた龍」

 オーストラリアで制作され、日本では90年にビデオ等で公開された、異色のウルトラシリーズ。
 当時レンタルで全話見た……と思うんだけど、防衛隊の車がハマーだったとか、女性隊員の一人を平野文が吹き替えていた、なんていう些末なことが印象に残っているぐらい。
 スーパーチャンネルが放送を始めてくれて、久々の鑑賞。
 一応はデジタル修正をしてあるはずだが、画質は酷く荒い。
美しくリマスターされた初代『ウルトラマン』は勿論、元はビデオ画質の『ティガ』『ダイナ』なんかよりも、遙かに荒れた画面。
もう少し何とかならなかったモノか、マスターテープが余り良い状態で残ってないのかな?
YouTubeで配信されている『80』もボンヤリ画質だということから考えると、まだ本格的リマスターの順番が回ってきていないとか。

 内容。
 ウルトラマンと融合した人間が防衛隊隊員となり、襲来する怪獣達から地球を守る、基本に忠実な設定。
ただ、火星から(グレートの力で)生還した主人公に対し、防衛隊UMAが当初、疑いの目を向けるなど、ちょっとハードな部分も。
 全体のテイストは、とにかく地味。
ストーリーは淡々と進むし、音楽で盛り上げようという意識も弱い。
子供向けとしては宜しくない部分、だけど、それが海外の大人向けドラマっぽさを醸し出しているし、「日本のウルトラマンとは違う」と感じさせてくれる要因でもある。
 隊員同士の会話に、アメリカンな(オーストラリア製なのに)ジョークが入ったりするのも情緒。

 自然光を活かした特撮には、かなり良い所と、ビックリするぐらい雑な所がある。
 グレート、頭部はともかく、体を覆うスーツが「色の付いた全身タイツ」っぽく見えるのは、どうかなあ。
動きやすそうではあるが。
 面白い!とはまだ言えないけれど、思っていたよりはずっと楽しく、興味深く見られる。
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飛龍 乱

Author:飛龍 乱
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ですが、現在HPは更新できなくなっています。

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