fc2ブログ

『ルパン三世 PART6』03.「大陸横断鉄道(嘘)の冒険」

 前回、アジトを探り当てて来たホームズに対し、次元と五ェ門が「明確な殺意を持って」襲いかかるのが何とも。
 自分は、ファミリー向けではないギラギラしたルパンキャラクター達も見たいと思っている方だけど、攻撃を仕掛けてきた訳でもない捜査関係者をイキナリ殺そうとするのは、どうなんだろ。
じゃあ、お宝盗む時も警備員みんな殺せばいい。
 五ェ門は峰打ちが出来るし、次元は僅かに体をかする場所を狙って撃ったのかも知れないが。

 斬鉄剣を抜こうとする機先を制し、柄をステッキで抑えてしまうホームズ。
これはちょっと感心、長いルパンシリーズでも、こうやって五ェ門の戦闘力を奪ったのは例がないような。
 謎の格闘術・バリツを使うのが、ホームズらしくて嬉しい。
描き方は完全に柔道。
 ホームズの能力、そしてルパンとの因縁を示したところで、ようやく本筋に……と思ったら、しばらく各話バラエティーに移行?
 正直、秘密組織レイブンの財宝をめぐるメインのストーリーにあんまり興味が湧いてない時点で、その構成は正しいのかどうか。

 今回。
 超ベテランの辻真先による脚本。
アニメ界における功績は当然ながら、何冊か読んだ氏のミステリー小説では、キャラやトリックに「さすが」というものがあり、才能に感心した覚え。
 絵コンテ・辻初樹……二人、名前が似てると前から思っていたけれど、特に関係はないのか。

 私邸に作られた大陸横断鉄道の小型版。
サブタイトルにもなっている、これが今回の見所なはず。
 銭形は「自動運転中の列車にどうして犯人が乗れた?」と言うけど。
駅では停車しているのかもだし、犯行時間不明なんだから殺して乗せてから発車させたのかもだし、そもそも自分ルールで運行されている道楽鉄道を「止まらないはず」と思い込める理由が不明(鉄道ミステリー物のパロディ?)。
 現実の鉄道のお話にするか、一度走り出したら終着駅まで絶対に止まらないプログラムになっている、という前提条件がないと。

 わざわざ障害となる大雪玉のため停車するシーンを入れたのは、「ここで殺されました」のつもりなのか……必要?
 前方に問題があれば列車は止まる、という理解を視聴者に与えた上で、線路に縛られた不二子に対しては止まらず車輪で首を切り落とすことになってるからサスペンスを感じてください、と言われても。

 ゾウに、お宝チケットを隠す不二子が謎。
チケットは飲み込んだと思われているから今更身体検査されるはずもなく、そのまま持っていればいいのに。
 今回ゲストの男子二人(エラリー・クイーン作者が名前の元)、彼らに作り手が強く感情移入しすぎており、洒落たセリフのラストに落としたい都合だとしか。
 最後、ゾウに踏まれる悪ボスも、うーん。
車両基地に隠してあったバイク等でボスが単身逃げようとしていたところ、絶対来ないはずの大陸横断鉄道が次元のポイント切り替え狙撃で突っ込んできて、車内で殺した?屋敷の主人・轢殺しようとした不二子への因果応報として、列車原因の最後を迎える(死ななくてもいいけど)、ぐらいがテーマに沿っているような。

 「私邸鉄道」「若者二人」「殺人事件」「仮装パーティー」面白そうなものは詰め込んだけれど、ほぼ消化不良に終わった感じ。
「軽い若者二人が美人を追いかけてたら事件に巻き込まれ、彼女を助けてキスされた話」としては、まとまってるのかな、彼らのそのドラマが嬉しいかはともかく。
 レギュラーキャラの理解が確かなのと、変装マスクを二枚重ねる頭脳プレーの次元・五ェ門、一瞬でメイド服に着替えチケットを手の中ですり替え飲んだと騙す不二子、この辺が良かったところ。
間抜けすぎる悪役など、『PART2』か『3』のゆるい雰囲気を見事に再現できている、とも言えるか。
スポンサーサイト



『サクガン』03.「BRAINS & HEARTS」

 目的地までのルートを巡り、父娘の意見対立が。
安全というか常識的ルートを選ぶガガンパーと、ペンダントが示す普通ではありえない最短行程を取ろうとするメメンプー。
 自分の意見が容れられないのに苛立ち、無茶してしまうメメンプー、という前半までの流れはともかく。
 緊急事態に慣れているはずの友人親娘でも一瞬で殺される怪物(と今回のは別種?)が父親に迫り、生命の危機だというのに、「見捨てる」という気持ちの動きさえ無く、下がどうなっているか全く分からない地面の裂け目にピョンと飛び込む娘。
……いくら何でも有り得ず、感情移入など不可能。

 娘は、かなりの高所から落ちたのに、便利なぬいぐるみクッションで無傷。
 父親は、軽く怪物を片付けて?特に損傷ないロボットと共に、娘のもとへ駆けつける。
 相当シビアな旅を想像していたが、全然甘い。
一話で見せた親娘の無残な死を、まるで無意味な、間抜けなものにしたい狙い?
 メメンプー、いくら意見対立していたとはいえ、親の生死も分からない状況で全く心配などせず、自分が危なくなった時だけガガンパーの名前を叫ぶのは、「子供だから」で済まされる限度を超えてるような。

 クライマックスは息の合ったロボットアクションを披露していたし、どんな事が起きようと何ら問題ない、超絶の親娘仲良しさんなんだろう。
 見ている方はストレスを感じるけど。

『ルパン三世 PART6』01.「シャーロック・ホームズ登場」

 小林清志のためのエピソード0を終え、新シリーズ本当の開幕。
 第一話では、新しい次元・大塚明夫の出番がほとんど無く、そのため馴染んでいるかどうかも判断できない。
 どころか、今回だけではルパンさえ「大勢出たキャラクターたちの中では目立つ一人」ぐらいの扱い。
今シーズンのキーになるのだろうホームズと、少女リリーをまず描きたかった?

 3DCGを混ぜたカーチェイス、前半と後半で二度も行われた。
見せ方に工夫をしてない訳ではないが、ハラハラするようなものでもなく、一度で良かったような。
 前シリーズから引き続き、アルベールと、銭形の部下・八咫烏が登場。
なかなかの切れ者だったアルベール、しかし彼の計画など軽々看破するホームズ、という図式にしたかったものか。

 作画的に、前作・前前作と比べると若干物足りないが、これで文句を言うのは贅沢。
 今後につながる伏線を張ったのは分かるけど、心を掴むにはチョイ弱いスタート。
 これまでとは違うルパンにしたいのだろう。
回を重ねるごとに面白くなることを期待して、視聴継続。

『でーじミーツガール』03.「またあんたのせい?」

 『ブルーピリオド』の放送時間最後に、少しだけ枠をもらって(「スーパーアニメイズム おしり」という呼称らしい)放送しているオリジナルアニメ。
なのでこれも三話から見始めており、話はよく分からない。
 冒頭モノローグで、家業であるホテルの手伝いをしていた女子高生が、異常現象に巻き込まれていると語っていたから、そうなんだろう。

 何しろ短時間放送のため、『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』『俺、つしま』みたく気楽に見られるショートコメディが枠に向いていると思え、一応は連続物の体裁をとっている今作は、どうなんだろ。
 三話目を見てもストーリーが進んだようには感じず、うーん。
 作画など雰囲気は悪くないし、視聴者に通じなかろうが注釈とか無く使う沖縄方言も、楽しげではあるんだけど。

『ブルーピリオド』03.「予備校・デビュー・オブ・ザ・デッド」

 チェックし損ねていたらしく、気がついた時にはもう三話目。
これじゃストーリーも何も分からない、と思い、単行本の二巻まで読む。
 美術に目覚め、芸術大学を目指していく高校生男子のお話。
 職業柄(オコガマシイ)非常に興味深く、漫画としても引き込まれる面白さのため、熱中して一気に読んでしまう。

 アニメ。
 原作からかなり削られている。
 油絵の特性や、それで描く絵の難しさ・楽しさ辺り、バッサリ。
かなり大事なところだと思うが……
しかし、例えば(自分と縁遠い)音楽の物語で、楽器それぞれの性質や正しい扱い方、奏者の悩みなんかを長く語られて面白いかと言うと、描き方にもよるけど、「もういいよ」になってしまう恐れはあるのかな。
 他にも、原作にあった主人公と家庭、特に芸大進学を良く思わない母親との関係を略。
これは、違う流れに入れてくる?

 そんなに急いでストーリーを進めなくても。
漫画は相当繊細に描かれ、構成されていると感じるので、「無くても支障ない所は削っちゃえ」には賛成できない。
 作画は良いし、カラーで見られる作品内絵画も嬉しいところだけど。
 原作を読みつつ、アニメは眺める、というのが正しい鑑賞態度か。

『王様ランキング』01.「裸の王子」

 以前、すごい漫画があるよ、と教えてもらい、ウェブ上に発表されたものだけ既読。
 余り上手くない絵に見えたため、こんなの……と思いながら読み始めたが、すぐ心を掴まれ、途中で止められず読んでしまう。
 絵にしても、キャラクターがハッキリ出ており、それぞれを間違うことなど無いほど全て違えたデザインは真似できるものでなく、コマへのアングルの取り方や感情表現など恐ろしく優れていて、最初侮った不明を恥じるのみ。

 この作品は、登場する多くのキャラについてしっかり内面が描かれ、際立ったその一人ひとりが時に意外性を発揮し、絡み合うことで、読者を驚かせ喜ばせ、ダイナミックにストーリーを展開していく。
お話の構成力、語っていく力は、本当に天才的。
 日本で、ではなく、ハリウッドあたりに実写シリーズ映画化してほしい。

 アニメ。
 作画レベルが高い!
原作絵を再現しつつ、全体を大きく底上げしており、ファンも満足だろう。
 全体にテンポ良く進み、「えっもう終わり?」という感じ。
 次回以降も楽しみ。

『180秒で君の耳を幸せにできるか?』01.「3分間で、竹製耳かき」

 5分枠だけど、タイトル通りアニメ自体は3分程度で、ASMRを体感させるのが目的の作品。
 人間の頭部型マイク?を買ってしまった少女が、耳かきしたり、耳元で囁きかける様子を描く。
 少女の作画は、開けた口の中、舌のテカリまで気を使って描いてある。

 肝心のASMR部分、こういう「耳がくすぐったい」みたいなものが個人的にさして好きではなく、なので、気持ちよく出来ているかどうか判断できない。
雨や波の音、車の走行音なんかは、考え事中にyoutubeのものをよく流しているため、もうちょっと良し悪し判断できるかもだけど。
 大好きな声優さんの声なら、素直に喜べただろうか。

『シキザクラ』01.「希望」

 サブリメイション社、初のTVアニメ作品。
 「2017年に若者向けのポップカルチャー事業に取り組もうとした中京テレビが中心となって企画した『ナゴヤアニメプロジェクト!』の一環として制作を開始」(Wikipedia)
名古屋なんて大都市だし、観光名所が多く、『八十亀ちゃんかんさつにっき』もアニメになっており、どうにか盛り上げなきゃ!って場所ではない。
 他にもっと何とかしないといけない地方があると思うけど、そんな所はお金とか企画力がなかったりするのかな。

 3DCGアニメ。
 冒頭の変身後バトルは良かったのに、人間は若干造形が甘く感じる。
しかし、動きの付け方や画面全体としての見せ方は上手く、すぐ馴染んで普通に見られるように。
 ぼんやりお嬢様との出会い、訳あり主人公が勇気を振り絞って行動した後、死ぬか正体不明スーツとの融合?着用?を迫られ、派手なバトルで敵を一掃する。
説明されていない部分は多々ありつつ、一話目として自然な流れ。
 主人公の言うことを全く聞かない、どころか、意識を乗っ取ろうとさえする、無敵に強いが油断のならないスーツが楽しい。
『仮面ライダーリバイス』で主人公とバイスの間に期待したのは、こういう、せめて最初だけでも緊張感のある関係だったんだけど。

 平和に見せて不穏な次回への引きも上手く、続けて見ざるを得ない。

『かぎなど』01.「クライマックスなど」

 「Keyの20周年メディアミックスプロジェクトとして制作」(Wikipedia)された5分枠アニメ。
 完全にKey作品のファンを対象としており、初見は勿論、アニメ版は見ていたけど既にうろ覚え、ぐらいの視聴者にも厳しいガチな内容。
 分かる所もあるが、「これ何のネタだっけ?」「どこが面白いんだったか?」の方が多く、作品群のおさらいをしてから出直してこい!と言われそう。

『Deep Insanity THE LOST CHILD』01.

 スクウェア・エニックスによるメディアミックス作品。
 キャラの作画自体は別に悪くないが、それと質感を合わせようという気がまるでない、違和感だらけの3DCGモンスターが酷い。
キャラや背景とまるで馴染まず、今時これはないレベル。

 新入隊員である主人公にドッキリを仕掛けたところ、「息をしてない(失神?)」状態になってしまう。
コレは何?ギャグ?
 ここまで突発事態に弱い主人公を、事前のミーティングさえなくモンスターの出る現場に放り込むチームの異常性は、どう捉えれば良いのか。
ゲームであれば、実際の戦闘でチュートリアルをこなすのも普通だが、アニメとは見せ方が異なるだろうに。
 突然、戦闘能力に目覚め、「ボクがやります、失敗はしません」と言い放つ主人公、しかし変な方向に攻撃ビームを撃って、モンスターの爪先をちょっと切るだけ。
これでも凄い才能なのか、自信の割に大したことはなかったのか、評価が語られないので分かりづらい。

 基本的なパターンで作られた、よくあると言って良い第一話なのに、こんなにダメさを感じさせられるとは。
 視聴終了。
プロフィール

飛龍 乱

Author:飛龍 乱
HPはこちら。
ですが、現在HPは更新できなくなっています。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
フリーエリア

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク