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『大雪海のカイナ』03.「軌道樹の旅」

 『シドニアの騎士』弐瓶勉が漫画を描いており、アニメでも原作クレジットされているメディアミックス企画。
 現実とは相当に異なる、SF・ファンタジー的世界観を持つ作品だが、解説ナレーションや物知りキャラの語りに頼らず、画面から理解してもらえるよう苦労して作ってある。
そのため、三話まで来てもまだ作品の全体像は判明せず、物語の進み方も遅い。
しかし、アリガチで済ませない説得力を感じられて、ズシリと重い手応え。
 人智を超える自然や、そこでどうにか生きている人々、まだ戦いをやめない愚かさなど、宮崎アニメに近い。
『ナウシカ』『ラピュタ』への近さは、見て誰もが感じるところじゃなかろうか。

 『未来少年コナン』どころか、『ラピュタ』パズーほどの頑張りパワーも持たない、ごく普通の主人公・カイナ。
 ヒロインは、空から落ちてきた、ではなく、下界から上がってきた?
賢者を探す使命を抱えながらも、お姫様っぽく常識的で、保護欲を掻き立てる造形。
 カイナは彼女のため、どのぐらい強く成長できるのか。

 ポリゴン・ピクチュアズによる3DCGは、違和感なく見られる仕上がり。
 ここから、危機を脱してヒロインの国に辿り着くのか、帝国?に拉致されるのか。
世界観にこれだけ凝っているんだから、単なる人間同士の争いでは終わらないんだろう。
 Blu-ray BOXの収録は11話まで?全11話?
そこで第一期終了、ということなのか。
この進み方だと、あと8話でカッチリ終わるということはなさそうな。
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『コタローは1人暮らし』01.「コタローで候 / せんとうモード」他

 原作漫画未読。
 アニメ、Netflixで全話配信済みなのね。
 アパートに一人で越してきたコタローという四歳の少年(幼児?)と、そこで暮らす様々な事情を抱えた住人たちの関わりを描く。
 さすがに四歳児が一人暮らしはムリだと思い、「一家で越してきたらしいが親を一度も見たことがない」とか「親の急死や行方不明により一人になっている」といった設定でも付けてあると予想したが、いや本当に一人暮らし。
荷物の送付や生活費の面倒を見る人は居そうなため、天涯孤独という訳ではないのだろうが。

 一話で顔が似ている、という伏線を引きまくることから、ダメ漫画家の本人も知らなかった子供かと思わせたが……早々に否定されてしまった。
 いずれ設定は明らかになるかもしれないけど、そこは重大事じゃないんだろうな。
コタローの出現で、変わっていく大人たちをリアルに描く物語。
極端に言えば、コタローがファンタジー世界の住人でも構わない。

 素晴らしく美しい作画、ではないが、作品内容から必要十分。
 漫画家の彼氏、ストーリーは編集者にも評価されているようなので、作画担当を付けて原作者に徹すればいいのに。
それを良しとしないタイプの漫画家なのだろうか。
 クズな男に貢いでいるお姉さんは、早く目を覚ました方がいい。
 しばらく様子見。

『久保さんは僕を許さない』01.「ヒロイン女子とモブ男子」

 原作漫画未読。
 存在感がない、というレベルを遥かに超えて、他者からは目の前に立っていても見えないことがある、光学迷彩並みの才能?を持つ主人公。
彼を普通に見ることができるヒロインとの、コミカルなラブストーリー。

 これだけ見えないなら、悪いことし放題じゃなかろうか。
そういう邪念を持つと、透明性が薄れて途端に視認されたり?
 ヒロインは、何となく主人公に関心がある、なんてものではなく、過剰なまで接近し、彼の膝の上に当たり前のように座って、彼がたまたま居た休日の公園にも現れる。
ストーカー?

 短いネタを連続する形式。
放送時間15分ぐらいが良いような、30分は長く感じてしまった。
 頬の長い線とかキャラにアクがあるけれど、作画的にはまずまず。
 ヒロインの行動に癒やしを感じられる人向け。

『とんでもスキルで異世界放浪メシ』01.「とんでもスキルは役に立つ」

 原作ライトノベル未読、漫画版はヨメがファンで単行本を全巻購入しており、自分も途中まで読んでいる。
 細分化されている異世界物の中で、これは「複数召喚されたが、主人公だけは役立たずだと放置される」系。
本作の主人公は、扱いの悪さに怒り、いつか見返してやる!と考えるどころか、召喚主である王族に不穏な空気を嗅ぎ取り、無関心を幸いと遠くへ逃げ出してしまうが。
 しかし、ネットスーパー能力がどういうものか、王族にもまだ分からない訳で、とりあえず軟禁ぐらいしとくものだろ……その辺りが無能の現れか。

 この作品の面白さは、「現実世界の料理をふるまい、異世界の人々・魔獣にうまいうまいと言わせる」所にある。
 主人公が料理人ではないため、ネットスーパーを通し、便利な調味料を数多く使う。
読者・視聴者の家でも、(異世界素材は除き)頑張れば再現できる料理。
 いかに美味しそうな料理を描写するかが命で、漫画版はとても上手い。
アニメもそこはよく分かっているらしく、料理作監をおき、拘っている……なので美味しそう、キャラ作画の気合は少々抜けていたけれど。

 作品の特徴はもう一つ、旅に同行するヒロインが居ない、ということ。
 フェンリルはオス、後に仲間になる魔獣達はどうだろ?とにかく人間形態など取らないので、どちらでも関係ない。
 美人女神は登場しても、恋愛対象じゃないし。
 「戦闘能力だけは高い食いしん坊エルフ美少女が仲間に加わる」なんてことを考えそうなものだけど……いや、そうして欲しいのかというと、違うが。

 「イオンのネットスーパー」「サントリー天然水」など、実在する名前をそのまま使っているのに驚く。
提携?『TIGER & BUNNY』の広告枠みたいにしてしまう手も。
 アニメは、漫画版で素早く進めたところも、丁寧に描写してある。
 コミカルなシーンもテンポ良く、漫画版原理主義のヨメからさえ不満が出ない仕上がり。
 まず料理、その他の部分も、作画がここから落ちないよう望みたい。
 気楽ーに見られる作品、視聴継続。

『人間不信の冒険者たちが世界を救うようです』01.「人間不信の冒険者たち」

 原作ライトノベル未読、漫画版を単行本で二巻まで既読。
 何より驚いたのは、冒頭のナレーションが清川元夢だったこと。
亡くなる前に収録したのだろうが、もしかしたら遺作?
新しいお仕事を耳にすることが出来て、嬉しい。
途中で交代?シリーズ最後まで収録できていたら、いいな。

 アニメ。
 雨の公園で、アイドルから直接声をかけられライブに誘われるシーン。
服装も背景もマイナーアイドルならではのチケット手渡しも、中世風ファンタジーらしさが皆無、現代そのまま。
漫画版も、多少気を使っているけど、やっぱりこんな感じ。
 まあ、中世「風」の異世界なのだし、「こんなはずがない」なんて、何に対しても言えないのか。

 タイトルにある「人間不信」の原因となる出来事が、4人パーティーのうち2人まで詳細に語られた。
主人公の事情説明を(多少あったが)後回しにしたのは、竜人族少女と並んで、時間を取って描きたいからかな。
 よくある派手なダンジョンバトルではなく、不幸なエピソードからシリーズを始め、他の作品と差別化しようという志や良し。
 作画は良好。
 視聴継続。

『英雄王、武を極めるため転生す 〜そして、世界最強の見習い騎士♀〜』01.「英雄王イングリス、転生す」

 原作ライトノベル未読、漫画版を単行本で一巻だけ既読。
 アニメ。
 転生前の英雄王声が麦人。
転生後、美少女(美新生児?)になっても内心の声が麦人のままで、まさかこれで通すのでは、そうなると外見が可愛かろうと本性のジジイをどうしても思い浮かべて萎える、と危惧したけど、さすがにそんなことはなく最初だけ。
 抜群の作画クオリティ、という訳ではないにせよ、キャラ絵はしっかり描けている。
作画のパワーを、魔石獣襲撃と、剣術試合でのヒロイン無双に集約しており、初回で視聴者を掴む見せ場にできているのが素晴らしい。

 第一話のストーリーは、ほぼ漫画版と同様。
 何しろ元が「英雄王」なのだから、無敵なのは明らか。
ストレスフリーの内容が約束されている。
 気楽に視聴継続。

『あやかしトライアングル』01.「祭里とすずと妖」

 原作漫画は、「少年ジャンプ」連載で既読。
 矢吹健太朗先生は、分かりやすいストーリー、しっかり立てたキャラクターで、シリアスもアクションもギャグも描ける凄い漫画家。
しかし、名前から一番に思い浮かぶのは「美しく肉感的な描き方に拘った魅力的な少女達」だろう。
 もう本当に上手くて、成年向け漫画よりもエロなのに、決して少年漫画の枠を外れず、健康的にさえ感じさせてくれる。
 羨望。

 アニメ。
 ストーリーは原作通りだと思う。
 作画も、原作の雰囲気をよく伝え、深夜枠としては頑張っている。
 それでも不満を感じるのは、原作絵に強く魂を惹かれた者の業。

『もののがたり』01.「兵馬」

 原作漫画は、単行本で八巻までかな、既読。
 付喪神が人間と変わらない姿で存在する世界、彼らを憎む主人公が、人間・付喪神が共に暮らす家に居候することから始まる物語。
 この「多少の特異性はあるが基本は人間として描かれる付喪神」という設定が最初飲み込めず、違和感を持ったが、そんなことなんてどうでも良くさせる画力の凄みに圧倒される。
そうするうち、人間キャラを超える付喪神達の個性、そしてバトルの迫力が、作品のテンションをグイグイ押し上げていく。

 アニメ。
 深夜アニメとしては水準以上の演出・作画だと思う、けれど、原作と比べるのは厳しい。
 主人公の後ろに付喪神四人が降り立つシーンなど、原作はゾクゾクするほど格好良いレイアウトと立ちポーズで魅せてくれたのだが、アニメだと、特には印象に残らない画になってしまっている。
 漫画は、一枚絵だから出来る無茶なパースの付け方や細部にまで至るコダワリが可能だけれど、アニメでそのまま動かすのは難しいのだろう、というのは理解しつつ。

 第一話のストーリーは、改悪など無くそのまま。
物語としての面白さは、保証されると思う。
 アニメを見続けても難癖つけるばかりになりそうなので、原作単行本の続きを読むことにして、視聴終了。

『HIGH CARD』01.「- ONE SHOT -」

 「トムス・エンタテインメント、KADOKAWA、サミーなどによる日本のメディアミックスプロジェクト(Wikipedia)」。
 持つ者に超常能力を付与するカードが盗み出され、世界中に散らばったことから、所有者同士のバトルが勃発する。
 冒頭からカードが散逸するシーンに、『カードキャプターさくら』を思い出してしまう。
あるいは『ルパン三世Part1』「全員集合トランプ作戦」のラストかな……あれはジョーカーの意思だった。

 トムスということで、品質に危惧を抱いていたけれど、一話目は頑張った仕上がり。
演出的なハッタリやタイミングの取り方が非常に巧いため、気持ち良く見ていられる。
 特殊能力で調子良く犯罪にも手を染めるが、守りたいもののために戦う主人公の造形、悪くない。
触れた物をビー玉に変え、それを飛ばして武器にする能力者、これは珍しい。
圧倒的幸運の持ち主だった千葉繁声のオジサンも、キャラとしてはなかなか良かったので、レギュラー化して欲しかったかな。

 バトルに迫力があり、3DCGのカーチェイスにも緊迫感を持たせられている。
 オリジナルストーリーのため先が読めず、次回以降を楽しみにできる面白さ。
 視聴継続。

『もういっぽん!』01.「いっぽん!」

 原作漫画未読。
 柔道少女達の青春を描く、のだろう。
 同ジャンルでは最高峰になる『YAWARA!』を既に見ており、容易に超えられるものではないことから、視聴終了?と思ったが……
これは、かなり切り口が違う。

 中学校生活最後の試合、一本勝ちを決めてくると豪語したヒロインの試合は、格好悪い負け方。
それでも「未完成ながら恐るべき才能の片鱗を見せる」というのが、柔の道を駆け上がる物語には絶対必要な要素だけど、特に目立つところは無いまま。
 珍しい。
 柔道が大好きで、自分を理解し支えてくれる友だちに恵まれ、決して才能が無い訳ではないけれど、「やがてオリンピックで金メダルを取る」ような逸材ではない、どこにでもいる少女。
 過度に盛り上げようとするドラマを設けず、しかし、ヒロインのため一歩踏み出す友人の勇気など、堅実な積み上げで感動を生み出す、気持ちの良い第一話。

 登場少女は皆可愛いけれど、受け狙いの美少女然とは描かれていない。
どうせならグッズとか売れるように、と色気が出てしまいそうなもの。
誠実な作りで結構。
 柔道の迫力を伝える作画も快調。
 これは最後まで見てしまいそう。
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飛龍 乱

Author:飛龍 乱
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ですが、現在HPは更新できなくなっています。

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