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映画『アバター』

 もっと出歩いた方が良い、と産婦人科医から言われたので、ヨメを連れ出すべく映画『アバター』を見に行く。
 ジェームズ・キャメロン監督作品。

 大きな売りであり、企画意図でもあろう立体映像効果は、さすがに良く出来ている。
単にレイヤーを重ねたような単純な見せ方ではなく、奥行きを感じさせてくれて。
 時間もお金もかけて作り込んだだけの事はあり、異星の風景も、そこに暮らすナヴィや生物達の姿も、美しく、説得力を持って存在。
 ここまで描くなら、ナヴィは何を食べて生きているのか、とか、全く異なる文明形態を感じてしまうだろう「アバター」をナヴィはどう捉えていたのか等、更に彫り込んで欲しかった気分になってしまうが。

 ストーリーは、単純。
予告編で見て誰でも想像が付くだろう、大体その通りの内容。
 まあ、『タイタニック』だって船が沈むだけの映画な訳で、それでも最後まで見せてしまうのがキャメロンの腕。
 ドンパチが始まる後半は、面白かった。
前半の停滞感を吹き飛ばすパワーがあって。

 戦況を激変させる方法については、もうちょっと考えて欲しかったかなあ。
『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』で、割と都合良く出現してくれる死者の軍勢並み…いや、もっと便利かも。
 こういう力を味方にでも付けなければ原始文明が近代兵器に敵う訳ない、というキャメロン的リアリティーの表れ?
 事態は一段落しても、これで何もかもお仕舞い、とはいかないはず。
この後、より大変な事態が待っているような…いよいよ、となったら惑星規模での「覚悟」がある!と脅すのかな。

 主人公やヒロインより強烈な印象を残す、大佐がステキ。
酷いヤツではあるけど、軍人らしく断固として任務を遂行する、最後まで諦めない、という姿勢は、間違っているとばかり言えず、妙にチャーミングな所作も相まって憎めない。
この大佐をリーダーとして、エイリアンに挑んで欲しいなあ、ターミネーターとの戦争でもイイ。
 タフな女兵士役ばかり演じているイメージが強い、ミシェル・ロドリゲスが出演。
それでまた お馴染みの運命を辿ってしまうのが、妙に可笑しい。

 基本的に、『ウルトラセブン』な話なのか。
「ネイティリ、僕は…僕はね…ナヴィじゃないんだよ、地球から来たアバターなんだ。ビックリしただろう?」
「ううん、ナヴィであろうとアバターであろうと、ジェイクはジェイクで変わり無いじゃない」
「ジェイク、そんなにパンドラが好きになったのか。 よし、私は体を2つ持って来た…」
最後は『セブン』じゃないけど、こんな感じ。
 筋を取り出してみればベタな話をパワフルな映像で見せ、上手くまとめて きっちり面白がらせる、キャメロン監督らしい映画。
 特に3Dで、見ておいて損は無いんじゃなかろうか。
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