オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『けいおん!!』20.「またまた学園祭!」

 ヒロイン達の音楽に対する努力、というモノを、ほとんど描かない…避けている、ぼやかしているアニメ。
目に見える範囲だと、部室でお茶飲んでダベって、後輩に嘆かれているだけ、に思える。
 感動は、努力と引き替えな事が多く(簡単な描き方であり)、そこを飛ばしては、盛り上げ辛い。

 学園祭に向けても、せっかく「クラスの演劇と被って練習の時間が減少、体力・精神力的にも不安」という障害を用意しながら、苦労を描いたのは舞台度胸と演技の方。
 ヒロインらが怪我をしながら根性で演奏する…ような事はなく、記憶喪失になったり転校を控えていたり身内の病気・死去もなく、廃部を賭けて集客数を問われるドキドキもない。
 あるのは、「在校中、最後の(五人揃っての)公式なイベント」という事ぐらい。
 MCも特に感動を狙っておらず、いつも通り間の抜けた、ノンビリしたもの。
 これで盛り上げられるはずがない…んだけど…

 ちょっとホロッとしてしまうぐらい、盛り上がるのが凄い。
 丁寧に丁寧に追いかけてきたヒロイン達の日常があり、心の動きがあり、その積み重ねが大きな大きな力になっているのか。

 部室に帰り、もう無い「これから」を語り合うシーンには、ホロホロ。
 特に学園物には、時間経過をさせる物・させない(誤魔化す・開き直る)物がある。
人気作なのだし、途中から進級、進学をトボけてしまって別段 問題なく、「何回夏休みを過ごしてるんだ!」でも構わなかったと思う。
 しかし、そこを逃げなかったことで、みんなと一緒に過ごした楽しい時間の終わりを、しっかり、心に染みるよう描くことが出来ている。
 これだけで、たったこれだけで泣かせられるんだなあ。
「気楽に、頭をカラッポにして見られるアニメ」を「気楽でも何でもなく、頭を絞って積み重ねて作った」スタッフの誠実な努力があって始めて、なし得ること。

 これは、新しい『世界名作劇場』なのかも知れない、などと思う。
 何でもない日常を、愛しく、かけがえのない物として描き、「人生って悪くない」を伝えてくれる。
実際は『世界名作劇場』でも、数作しか到達していない完成度じゃなかろうか。
 親が出てこない、一般社会との繋がり描写も希薄、徹底して人間のダークサイド(シンドイ部分)を描かない、という所はあるけれど、そこがまあ「新しい・今風の」作り方。
それでいて、この作品のように濃密な人間関係が描けるのなら、構わなかろう。

 今回が最終回で良いように思いつつ、次回はまた緩んだ話?
 それでこそ この作品らしい、か。
 最後は卒業式、という事になるのかな。
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