オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE』

 映画『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE』を見る。
 三十年ほど前、テレビ放送されていた宇宙刑事シリーズが好きで、その中でも『ギャバン』は、新しい作品にしようとするスタッフの情熱と、主人公の魅力に溢れており、音声とアクションにより「蒸着」コードを軌道上の母艦に発信するとコンバットスーツが電送され体の周りで実体化し「ギャバン」になる、このイメージの素晴らしさにワクワクさせられたもの。
 主人公・一乗寺 烈を演じた大葉健二は、現在俳優業をほぼ休業しており、たまにゲスト的な出演をするものの、長時間、それも「ギャバン」としての出演はもう無いものと思われていた。

 で、この映画。
 三十年昔から『ギャバン』のファンだった、当時子供でも既にイイ歳したオジサンになってしまったキミ達・ボク達へと向けた、ご褒美のような作品。
 夜景をバックに、スモークの中から、全身を煌めかせてコンバットスーツのギャバンが最初に現れたところで、もう涙腺が緩みそう。
 強い、格好いいギャバンが嬉しい。
 年月を経ても変わらずアクションに切れがあり、渋みを増してより「ヒーロー」となった一乗寺 烈・大葉 健二が嬉し過ぎる。

 『ゴーカイジャー』としても筋が通った内容で、懐かしいキャラ(シリーズを越えた敵キャラも)が次々姿を見せる、お祭り騒ぎ。
千葉 繁声のエルダーに、大笑い、まだ生きてたんだコイツー。
 魔空空間に建造された魔空監獄、というイメージが素晴らしく、その最上階に向け下から攻略していく分かり易い構成も結構。
ギャバンブートレグの強さ、魔空監獄獄長アシュラーダの厄介さは、劇場版の敵キャラとして十分。
 劇中、高所より落下・頭で接地する無茶なスタントがありビックリ、死ぬ死ぬ死ぬ。
手を抜かない、入れすぎるぐらい力を入れた作りに感動。

 上映時間が一時間強と短く、せめてあと三十分長ければ…二時間確保できたらもっと見せたいモノがあった、という無念さを感じつつ、詰め込めるだけ詰め込んだ贅沢な内容は満足度が高い。
 最後の最後までサービス精神に溢れる、楽しい、嬉しい映画。

 以下、もの凄く内容に触れるので未見の方はご注意。


 ギャバンとマーベラスの関係、僅かな時間で示される割にはなかなか良いんだけど…
もうちょっと深いと、より良くなったかなあ。
 幼少期の事件の後、ギャバンはマーベラスを引き取り、一緒に暮らすようになる。
強く・厳しく・優しいギャバンの背中にマーベラスは「父親」を感じるが、「才能を見出し、やがて正義を守るべく宇宙警察へ進んでくれることを言外に望むギャバン」と「ルール・組織に縛られる宇宙警察では望む生き方が出来ないと考えるマーベラス」の距離は次第に広がり、数年後、マーベラスは黙って家を出、海賊になった…とか。
 そうすると二人の絆を深化でき、愛情と、それだけでは埋められない生き方の違い、しかし肩を並べて戦うことは出来るのだ、という希望が描けたような。

 『ギャバン』は、父・ボイサーを探すギャバンの「父と子の物語」でもあったから、ギャバン・マーベラスでもう一度「父と子」を描くって、悪くないように思うんだけど。
 ついでに、魔空監獄獄長アシュラーダは宇宙犯罪組織マクー首領ドン・ホラーの血を引いている…という設定をもう直接的に「息子」としてしまえば、「父と子」の有り様をギャバン組と対比する構成にも出来たかと。
 ただ、そうするなら、ちょっと直すで終わらず、シナリオ全体を変えてしまわなければならないし、『ゴーカイジャー』テレビシリーズとの兼ね合いもある。
 ついでに言えば、「海賊」って事で『ワンピース』ルフィの家庭事情(祖父が海軍中将)と似てしまう弊害も。
 だから、コレは「こうした方が良い」じゃなくて「オレ妄想」に留め、ラスト、ギャバンを見送るマーベラスに「オヤジ…」という呟きを勝手に入れることで、一緒に見たヨメにポカーンとされる涙を流しておきたい。
スポンサーサイト

アニメ | コメント:4 | トラックバック:0 |
<<『ブラックロックシューター』04.「いつか夢見た世界が閉じる」 | HOME | 『モーレツ宇宙海賊』06.「茉莉香、初仕事する」>>

この記事のコメント

>ギャバンとマーベラスの関係、僅かな時間で示される割にはなかなか良いんだけど…
>もうちょっと深いと、より良くなったかなあ。

マーベラスにとってギャバンの比重がアカレッドより高くなってしまうと困るのでバランスをとったそうですね
まぁそのわりには結局アカレッドって本編でも微妙なポジション止まりでしたけど
2012-02-25 Sat 02:02 | URL | とおりすがりG #D7C9eBPU[ 編集]
とおりすがりG さん。

> マーベラスにとってギャバンの比重がアカレッドより高くなってしまうと困るのでバランスをとったそうですね

 ああ、なるほど。
 でもまあ、劇場版って番外編というかスピンオフというか、「ココだけの話、本編とはあんまり関わりありません」で構わないと思うんですけど。
 「アカレッドの正体、実はギャバン」にするとか(無茶苦茶)。
2012-02-25 Sat 06:07 | URL | 飛龍 乱 #-[ 編集]
>でもまあ、劇場版って番外編というかスピンオフというか、「ココだけの話、本編とはあんまり関わりありません」で構わないと思うんですけど。

一部(パラレルワールド設定の物や最初の劇場版電王)を除いてテレビ本編との時系列や設定の整合性の無視が当たり前の劇場版ライダーに対し、
ゴセイジャーVSシンケンジャーでのゴーカイジャー登場にすらTVで後から理由付けするくらいの事をやって来たゴーカイジャーとしてはやらない方が「大きなお友達」ウケは良いんじゃないかと

まぁ私個人としてはその辺あまり気にしない方ですけどね
2012-02-26 Sun 00:59 | URL | とおりすがりG #D7C9eBPU[ 編集]
とおりすがりG さん。
> ゴセイジャーVSシンケンジャーでのゴーカイジャー登場にすらTVで後から理由付けするくらいの事をやって来たゴーカイジャーとしてはやらない方が「大きなお友達」ウケは良いんじゃないかと

 なるほど。
 「大きすぎるお友達」としては、「それはそれ、これはこれ」で良いんですけども。
整合性無視、イキオイ重視、じゃない作り方もまた良いものですから難しいですねえ。
2012-03-26 Mon 05:17 | URL | 飛龍 乱 #-[ 編集]

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |