オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『さんかれあ』04.「普通の…女の子…(She'll Sleep When She's Dead)」

 今更、このタイトルってゾンビ映画『サンゲリア』とか『ゾンゲリア』の、もじりなのね(それら映画タイトルの元ネタである『サスペリア』も?)。
飲料水メーカー・サンガリアの方を、まず連想してしまうけど。

 れあの家庭環境をじっくり描き、そこで何の自由もなく生き続ける息苦しさを見せた後なので、死んでゾンビになることが「開放」と感じられる不思議な感じ。
 死んだら、その瞬間から遺体は、当然の権利を有する「人間」から離れて「物」になる。
意識があって動ける遺体の権利なんてのは、法律から読み取るのも難しいんじゃなかろうか。
 権利を失うが、同時に義務も失う。
厳格…異常な家庭の娘である、という事実から生じる様々な義務やしがらみから解放される。
 それは本来、「そこで終わりだから」なんだけど、「その後も存在が続いていく」所がこの作品の特殊性。

 男の子にとって、憧れの美少女が「物」になって「所有」できるようになるのは、一種憧れじゃなかろうか。
 ただ…この作品世界では、傷痕がキレイに治るような便利魔法の存在は設定されていない様子であり、死後硬直が起きていることから肉体の腐敗は進んで行くものと思われる。
カワイイ顔だから、美しい体だから好き、という気持ちなら、それをいつまで持ち続けることが出来るか、生きている側が問われてしまう。
 でもまあ、「生」…「若さ」の美は、生きている者でもいずれ失われていく定めであり、それでもなお相手を好きで居続けられるのは「一緒に過ごした思い出」や「無形の心」を愛せるかどうか、に掛かってくる。
その変化のスパンが長いか短いかの違いかな。
 ついでに、ゾンビの厄介さと面白さは、相手が既にこちらを食料としか認識しないバケモノに変わってしまっているというのに、「一緒に過ごした思い出」や「無形の心」への愛情が邪魔をして「物」とは捉えられず、処分するのが難しいところにある。

 幸いなことに主人公はゾンビ萌えだから、少々腐敗しようとも「腐りかけが美味しい」みたいなモノで、余計に愛情を注げたりするかも知れないが。
 原作者にはそういうところまで描く気があっても、編集部としてどうかなあ、一般読者層が引きそうな、美より醜が勝る肉体表現にすることは許してくれないような。
 ドコまで行けるのか、ちょっと注目。
スポンサーサイト

アニメ | コメント:2 | トラックバック:0 |
<<『坂道のアポロン』03.「いつか王子様が」 | HOME | 『LUPIN the Third -峰不二子という女-』04.「歌に生き、恋に生き」>>

この記事のコメント

今期はゾンビ、幽霊の類を扱う作品が多い。
この「さんかれあ」と「これはゾンビですか? OF THE DEAD」がゾンビモノ。幽霊を扱う「黄昏乙女×アムネジア 」。
やっぱ夏が近いと製作もそういう傾向の作品をチョイスし易くなるのだろうかw

れあが、最後の方で死後硬直を始めたが、あれは先にゾンビになったペットのバーブが最初に食した『何か』を食べてないからなのか?
それと主人公と二人きりで部屋にいた時に、キスしそうになっていたが、あれって単なるキスだったのだろうか。
それとも知らずの内にゾンビの本性である人間を…なのか。
れあの父親もまだ相当の恨みを持ってるし、母親の方も立場上、連れ帰る気満々。
まだまだ問題山積みだが、どうやって乗り越えていくのか先が楽しみなアニメだ。

2012-04-28 Sat 21:44 | URL | u12 #-[ 編集]
> それと主人公と二人きりで部屋にいた時に、キスしそうになっていたが、あれって単なるキスだったのだろうか。
> それとも知らずの内にゾンビの本性である人間を…なのか。

 とてもよく知っている恋人や家族がゾンビになってしまった場合、これまでは普通に示し合っていた愛情に相手がどう反応してくるか分からない、見た目は昔とそう変わらない、でも中身は食欲しかないバケモノになっているのかも、でも認められない、でも恐ろしい、でも…この辺りが面白い、いや悲劇的なところなんですよね。

> れあの父親もまだ相当の恨みを持ってるし、母親の方も立場上、連れ帰る気満々。
> まだまだ問題山積みだが、どうやって乗り越えていくのか先が楽しみなアニメだ。

 死を乗り越えられたのですから、大抵のことは何とかなりそうな。
 いや、偏執的愛情というのは、死んでも逃れられないぐらい厄介でしょうか。
2012-05-09 Wed 07:19 | URL | 飛龍 乱 #-[ 編集]

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |