オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『機動戦士ガンダムAGE』48.「絶望の煌めき」

 え?あと一話で終わりなの?
それはムチャだー、と思ったけど、今回は、どうにか片付けるべく最も楽な「殺す」形で、人員と背負った背景の整理を猛スピードで進める。

 前回、セリックを犠牲にしてまで砲撃したことによる戦局の変化は、どんなもんなんだろ?
見る限り連邦に有利になったとも不利になったとも思えず、相変わらずの乱戦模様。
 砲撃で敵の戦列に穴が空き、本拠地・セカンドムーンへと至る道が開かれる。
そこへとガンダムを先頭に突っ込んでいくディーバ、後を追う連邦部隊…という見せ方があれば、一閃で片が付くこともあり、ゼハートによる、味方を犠牲にしても行おうとするディグマゼノン砲攻撃に説得力があったろうに。
 ゼハートが、ガンダム・ディーヴァをそうまでして仕留めようとするのは、世界観が「スーパーロボット物」だからなのか。
ガンダム一機で戦況などガラッと変えられそうだし。

 一部隊を費やすならともかく、フラム一人にガンダム・ディーヴァを足止めさせようとするゼハートの判断は酷い。
ヘタすれば三世代のガンダムが出てくる訳で、彼女にそこまでの戦闘力がないのは明かだろうに。
ゼハート、どうせ汚れるつもりなら、「停戦交渉をしたい」として艦船を接近させ、油断したところを…とでもすれば(ファーストをなぞることにもなる)。
 ディーヴァからの退艦には、もう少し感慨が欲しかったかなあ。
艦長が「艦と運命を共にする」と騒ぐ、オペレーターが「この艦は一人じゃ動かせませんよ」などといって付き合う、といった愁嘆場が皆無なのは、逆に気持ち良いぐらいだけど。

 何かやりそうなのに、実質ほとんど活躍ナシのレイル哀れ。
 フラムと差し違える形で最期を迎えるオブライトは、まずまず死に花を咲かせたと言って良いのか。
レミが迎えに来てくれる幻覚でも見ると、泣かせだったろうが。
同時にフラムも幻を見てるし、あんまり重ねるのもうざったいけど。
 しかし、唱えるお題目とは裏腹に、人の生死にまるで関わらない・関わらせてもらえないキオはどうしたことなんだろ。
せめて「突撃して助けようとするが多数の敵機体に邪魔されて(不殺を貫く効率の悪さもあり)動けない」ぐらいの描き方をすべきだろうに。
その場に赴き、言葉を尽くして戦闘停止を訴えるもどちらにも通じず、目の前で命が失われることにより、キオの苦悩や成長が描けるんじゃないのか。
どうにも「面倒なことを言うキオが絡むと話がヤヤコシくなりそうだから、遠ざけておいた」事情ばかり透けて見えてしまう。

 何だかついでに片付けられるザナルド。
ヴェイガンに大きな混乱を起こす重要キャラクターだと思ったが。
 逆上して自ら戦場に出るゼハートにビックリ。
冷静さを失っているためか、パイロット能力もレギルスの性能もまるで発揮できず、アセムにより瞬殺されてしまう。
…フラムの奮戦の方が、まだ時間を掛けて・愛情を持って描かれていたような。
 ゼハート…アセムとの学園生活を思い出すのは良いとして、イゼルカントの期待に応えられなかったこと(この司令能力欠如が期待通り?)、フラムら部下を無駄死にさせたことを、もうちょっと悔いたらどうか。
 まあ人間、追い詰められると、楽しかった昔の思い出に逃げ込みたくなるモノだけど。

 あと片付いてないのは…イゼルカントとクローン?、フリットの憎しみ、EXA-DBとガーディアンMS、こんなところか。
地球の大半を制圧していたヴェイガン勢力はどうなった?とか、まだ取りこぼしは沢山ある気がするけど、そこまで描く気力も時間もあるまい。
 ディーヴァと共に、AGEビルダーは破壊されたのかな。
半壊しつつも製造機能は健在で、キオの「戦いを止めたい」気持ちを受け取り、戦場での大量破壊兵器使用を困難にする物質を精製する。
レーダーを使用不可能にするその粒子の名前は……
AGEビルダーは、今でも宇宙のどこかで、その粒子を撒き散らし続けているということです(海を塩辛くする石臼みたいに)。
 ハッキリ破壊される場面は描かれなかったので、その内側に未完成の「ガンダム最終モード」を内蔵して漂流している可能性も…そんなの描いてる時間がないか。

 次回を見てからまた、だけど、月面基地攻略戦、ゲストキャラのジラード・スプリガンなんかにゆっくり時間を掛け、重要だったろうキャラクター達をバタバタッと、さしたる意味も持たせず片付けてしまうのは、構成の失敗と言うしか。
 そんな難しい話じゃなくて、各話の内容をざっと書き出してみれば、「48話でキャラが一度にこれだけ死にます」というのはバランスを欠いていると、誰でも分かりそうなもの。
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この記事のコメント

お粗末ですなぁ。
一人の主人公ですら持て余していたのに3人も出せば、そら収拾がつかなくなりますわ。
最終決戦なのに盛り上がらない。
今回も前回とまるっきり同じなデイーバMSパイロットの扱い。
先週のセリックポジにオブライト、デレクポジにジョナサン。
上官は華々しく散って、下っ端は適当にw
同じ事を二度繰り返すって、シリーズを通して全然見てない証拠。小学生の絵日記状態。
もう脚本家はガンダムに興味がなくなって、書くのが面倒になってるんじゃないのかって勘繰りたくなるほど。
ゼハートがフラム単機で足止めさせる命令を出したのが理解出来ない。
ヴェイガンってそこまで戦力が疲弊してたっけ?
まぁ、死にに行かせる様なモンだから犠牲は少ない方が良いに決まってるが、なぜにフラムなんだ?
ヴェイガンが通常の軍隊と違って尉官が存在しないのかもしれんが、優秀な人材をオトリしなきゃならんってWWⅡの敗戦まじかの日本軍かw
ゼハートが小者過ぎる。
確かに信念があってイゼルカントから委譲された訳じゃないからある程度はしょうがないが、にしてもブレブレ。
そもそもキオ編に入ってから良いとこなしだった。
今回の戦いでヴェイガン側の大物は殆ど戦死してしまったから来週はあっさりと勝負が決まって、残りはシドとの戦いに尺を割くのか。
にしても何でこんなにギリギリになって時間が足りない構成になってるんだか理解に苦しむ。

2012-09-20 Thu 22:23 | URL | u12 #-[ 編集]
>しかし、唱えるお題目とは裏腹に、人の生死にまるで関わらない・関わらせてもらえないキオはどうしたことなんだろ。

ゼハートの残念なキャラっぷりもかなりアレなのですが、キオの敵は殺さないけど味方を
まったく守れないってのもかなり酷いですよね。
守れない事に特にドラマもありませんし、ディーンやザナルドの事もあるので
他の殺さなかった敵もどうなった事やら…

まぁさすがに最終回は見せ場があると思いますけど。
2012-09-21 Fri 00:01 | URL | とおりすがりG #D7C9eBPU[ 編集]
ゲームのネタバレになりますが。
機動戦士ガンダムAGE ラストエピソード 前編 www.youtube.com/watch?v=cRQ3rK8ZuEM

> 何かやりそうなのに、実質ほとんど活躍ナシのレイル哀れ。
彼はゲームには登場しませんから。

> フラムと差し違える形で最期を迎えるオブライトは、まずまず死に花を咲かせたと言って良いのか。
ゲームではオブライトさんはディーバ=家、
クルー=家族を強調したキャラクター、アニメではそれが掃除のシーンでしか表現されていない。

> しかし、唱えるお題目とは裏腹に、人の生死にまるで関わらない・関わらせてもらえないキオはどうしたことなんだろ。
それでも綺麗事を言うキオが最終的に奇跡を起こすと言っておきましょう。

>冷静さを失っているためか、パイロット能力もレギルスの性能もまるで発揮できず、アセムにより瞬殺されてしまう。
ゲームではラスボスよりも遙かに苦戦する相手、
なぜならAGEFXやAGEグランザよりも劣るダークハウンドで戦うのですから。

>だけど、月面基地攻略戦、ゲストキャラのジラード・スプリガンなんかにゆっくり時間を掛け、重要だったろうキャラクター達をバタバタッと、さしたる意味も持たせず片付けてしまうのは、構成の失敗と言うしか。

ゲームでは月攻略戦はスグに終わる話です。
というかゲームでは3~4話かかる話が30分から一時間で終わる。
僕はガンダムAGEに関しては日野晃博社長だけが問題なのではなく、今までのイナズマイレブンやダンボール戦機のアニメスタッフに比べても明らかに連携が劣っている。
これは監督が若手だからというのも大きいでしょう。
ゲームをプレイしましたが、よく出来ている。
フリット編とアセム編を全面的にシナリオを改変、
またタイタスの活躍やアニメには出てこないゲームオリジナルウェアがバンバン出てくる。
「進化するガンダム」に相応しい出来。
要するに「メディアミックスの後出しじゃんけん」
「ガンダムAGE世界を楽しみたいのならばゲームをやった方がいい」
2012-09-22 Sat 22:52 | URL | METHIE #-[ 編集]
> ゼハートがフラム単機で足止めさせる命令を出したのが理解出来ない。

 将校機以外はいくら居ても石ころほどの障害にもなれず、一瞬で片付けられる、超越バトル物みたいな構成ですから仕方ないんでしょう。

> 今回の戦いでヴェイガン側の大物は殆ど戦死してしまったから来週はあっさりと勝負が決まって、残りはシドとの戦いに尺を割くのか。
> にしても何でこんなにギリギリになって時間が足りない構成になってるんだか理解に苦しむ。

 急に打ち切りが決まった週刊連載漫画みたいでした。
 何故こうなってしまったのか、スタッフ・関係者の証言がいずれ有るのか無いのか…
2012-10-16 Tue 23:00 | URL | 飛龍 乱 #-[ 編集]
> 守れない事に特にドラマもありませんし、ディーンやザナルドの事もあるので
> 他の殺さなかった敵もどうなった事やら…

 キオの、自ら重い鉄枷を付けたような戦い方は、様々にドラマを生み出せたはず…なのに、大した苦悩がなく成長もせず。
「何となく不殺のキャラにした」以上ではありませんでした。
 ロボットアニメで不殺とか扱うのは難しいんですけどね、『ガンダムSEED』でも上手く行っていたかは疑問ですし。
 だから、安易に手を出してはいけなかったと思います。
祖父・父との関係、イゼルカントやディーンを「敵」としなければならない苦しみ、未熟なパイロットからスタートしての戦闘能力成長…キオについては、他にも描くことは色々あったと思いますので。
2012-10-16 Tue 23:11 | URL | 飛龍 乱 #-[ 編集]

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