オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『ネオ・ウルトラQ』04.「パンドラの穴」

 WOWOWで放送されている、伝説的特撮番組『ウルトラQ』の続編(『ウルトラQ dark fantasy』は「リメイク」扱いらしい)。
 今までのところ、色を抑えた画面作りが成されており、「巨大怪獣が町を破壊する」ような派手な内容でもないためか、限られているであろう予算内でも安っぽくなく見せられていて、感心。

01.「クォ・ヴァディス」
 怪獣…怪異、というものが、「日常」ではないけれど「隔絶した非日常」でもない作品世界の提示を、上手くできている。
 人類の脅威になる行動はまだ示さず、ただどこかに向かい歩き続ける怪獣に対し、「殺すべき」「いや何もしていないのだから見守ろう」両派が入り乱れるのも、かつて怪獣による被害が生じた世界を思わせて良い感じ。
闇雲な恐れと憎しみから怪獣を攻撃してしまう一般大衆に、何ら反撃しない怪獣、どちらが恐ろしい存在なのかと考えさせるのも結構。
 しかし…とにかく淡々と描かれるドラマで、見終わってもズシリとテーマが伝わる訳でなし、印象に薄い。
 怪獣の目的(ラストで物語を引っ繰り返すことも可能)、宮司のリアクション、事件を見つめる主人公らの視線…上手く展開できれば、ずっと面白く出来たろうに。
 半端な大きさの怪獣(実物大で作られたんだっけ)が見せる存在感、それだけかなあ。

02.「洗濯の日」
 クリーニング店を営む怪獣・ブレザレンの、いかにもウルトラ然とした外見が楽しい。
 見事な仕事ぶりにより、ご町内で「怪獣だ」という偏見?から開放され、信頼されている。
この辺り、異物が入り込んだ日常の面白さがあり、オリジナルのカネゴンなど連想。
 老人達との交流、一度壊されてしまった信用とそれを取り戻す努力…一気に大きなスケールとなる最終展開まで、見入ってしまったけど……
 ラストが弱いかなあ。
ブレザレンは、クリーニングではなく「穢れを払う」能力を持っていた、ということ?
「洗濯」と「選択」を引っ掛け、人類は大きな選択の間違いを犯してしまった、と。
 しかし老人達の体はキレイにしてたみたいだし、分かり辛い。
 「真っ白に仕上げてくれ」と言われた柄物の服、柄を全部消して純白に染め上げてしまうとか、伏線となるような描写が欲しかったところ(そうするとオチは読まれるけど)。
 でもまあ投げたような馬鹿馬鹿しいラストの絵には笑ってしまい、ここまででは一番良い感じの話だった。

03.「宇宙(そら)から来たビジネスマン」
 不気味な外見と機械的直訳のような喋り方が特徴で、契約を重んじるビジネスマンというか対価を求める悪魔のようなヴァルカヌス星人。
その有り様や、契約者である女性を救うべく交渉を持ちかける主人公達の行動は面白かったけど、物語としては肝心な「意外な方法での女性救済」「助けられた女性の心境と選択」に面白味が足りず、何となく見終わってしまう。
 負のエネルギーをロクデナシの男から集めると…という辺りは、興味を引かれる描き方だったのにな。
ヒロインが言うように、あんな男を放置しておく方が問題、と開き直り、ブラックな展開にする手もあったろうに。
 オリジナルの時代ならともかく、現在、ゲスト女性の選択はよくあるパターンとしか思えず、「ご自由に」「どうでもいい」。

04.「パンドラの穴」
 抽象的、哲学的?問答に終始するお話。
だから穴の中は、ゲスト男性の心象風景かと思ったけど、現実に存在してるのね。
 駆け引きに深みが足りず、最終展開は???の連続で「脚本の都合」しか感じられなくて、うーん。
 こういうパターンの話は、悪魔的存在がラストで仕掛けてくる罠の出来が面白さの大半を占めてしまうため、そこにアイディアや練り込みが欠如しているともう、何とも評価しようがない。
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