オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『ルパン三世 PART.IV』最終24話.「世界解剖 後篇」

 どうにもダ・ヴィンチのキャラクターに面白味が感じられず、それもあって盛り上がれない最終回。
 このダ・ヴィンチは、幻想の(オリジナル意識も存在する?)世界から取り出した人格を、用意された体に移植したもの……だっけ。
その辺がこう、分かったような分からないような、であり、彼の危険性も目指す所も不明確。
 同様の不思議キャラでも、マモーのように「永遠の命を得ることが目的」「神になろうとする割に不二子に固執する」といった理解しやすさがあれば良かったけれど。
 ダ・ヴィンチだと思わせて実は復活した浦賀、ルパンとの対決理由も最終目的もレベッカに関わるもの、という風にすると、拍子抜けではありつつ分かり易くなったろうか。
 制作者自体も、ダ・ヴィンチをどう描けば良いのか、確信できていなかったのでは。
「人類を憎んで絶滅させようとする狂人」とかに描くのは憚られ、かといって善人では劇中の存在意義薄く、ルパンのライバル的立ち位置にはニクスが既に居て、持て余し感。
『R.O.D』の偉人軍団でファーブルも一休も悪辣に描いたような開き直りがあれば。

 全体として、ルパンのテレビシリーズとしては、思い出補正が強力に掛かるファーストに次ぐぐらい、頑張った、大ハズレのない内容だったと思う。
 特に前半、面白いエピソードが多かった。
恐ろしい暴走ニクス、MI6相手に捕まってしまうルパン、交渉でルパンを請け出す(MI6にとってルパンはそのぐらいの存在だった)銭形……他のシリーズではなかなか見られないシビアなイメージ。
 ルパンを語る上で欠かせない名エピソード「脱獄のチャンスは一度」に挑み、見事な健闘ぶりを見せた13話「ルパン三世の最期」も素晴らしい。
傷ついたプライドからの怒りを感じさせる凄みは弱かったけれど、考えられたオチにはただ感心。
 21話「日本より愛をこめて」は、せっかく日本を舞台にしながら魅力に欠けるゲストで時間を取られ、面白味を演出しきれなかったのが残念。
これこそファーストシリーズらしく、強敵は銭形、で良かったと思うのに。

 ありきたりで終わらせないよう少しヒネったり印象的なセリフを配する大人っぽい作りが、巧みな作品だった。
 描ききったかは分からないけど……これまでのシリーズなら単に「お荷物」だったろうレベッカを、上手く回して使えたのは大したモノ。
 最終回ラスト、「ルパン一家のお引っ越し」ではなく、それぞれ別方向に散っていく余韻の残し方も結構。
 しばらく間を置き、クオリティーを保ちつつ次期シリーズ開始か同じスタッフでのスペシャルを期待したい。
制作状況が厳しかったろうことを理由としても、スペシャル『ルパン三世 イタリアン・ゲーム』は頂けない出来だったが(森本晃司OPだけで元が取れるほど良かったろう、と言われればその通り)。
 ああ、未放送のエピソードがソフトに収録されるんだっけ、まずはそれを待ちたい。
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この記事のコメント

ルパンは本放送も見て、再放送も相当見たと・・・思う(目黒祐樹がルパン役をやった実写映画版も見たw)。
でも残念ながら、自分はそれほどルパンには思い入れが無い。
ルパンのSPを最後に見たのも10年以上前?
覚えて無い。
長らくルパンは見なかった、久しぶりに見たのが4年前にやった、峰不二子と言う女(もう4年前かよ・・・)。
まぁ、これはスピンオフに当たるだろうから、正史のルパンは本当に久々に見たと言える。
で、今回のルパンだが、ダビンチをラスボスとして据えるなら、出来ればもっとルパンVSダビンチをもっと前面に出すべきだったと思う。
何となくふわっとルパンの敵っぽい感じで、何となく対峙して、何となく解決した様にしか感じられなかった。
まさかダビンチがルパン相手に大立ち回りするのもおかしいから(それはそれで有り!?)、頭脳戦になるんだろうけども、もう少しヒネリが欲しかった。
銭形の扱いもちょっと不満かな。
ニクスと言う強敵がいたせいで、銭形が完全に脇役になってしまった。
確かに銭形にスポットが当たった話もあったが、出番自体はかなり少ないと言えよう。
そう言う意味で言えば、五右衛門の扱いもどうなんだろうか?
今回のシリーズはバランス的には良かったのかも知れないが、アニメルパン三世はそんな優等生な所を目指すのではなく、もっと尖がった所に持って行って欲しかった。


2016-03-21 Mon 21:35 | URL | u12 #-[ 編集]
> (目黒祐樹がルパン役をやった実写映画版も見たw)。

 アレは傑作ですよ、「このテープは自動的に消滅……しない……だが音だけはする」とか大笑いしました。

> まさかダビンチがルパン相手に大立ち回りするのもおかしいから(それはそれで有り!?)、頭脳戦になるんだろうけども、もう少しヒネリが欲しかった。

 白乾児のように意表を突く武器を繰り出すか、魔毛狂介タイムマシンみたいな有り得ない新発明でルパンを追い詰めるか、あるいはマモーのごとく「不老不死を目指し神になりたかった」という目的を設定してくれれば。
「天才は容易に理解できない」ってそりゃそうですけど、そのまま描いても一般人には魅力的に見えないんですよね。

> 今回のシリーズはバランス的には良かったのかも知れないが、アニメルパン三世はそんな優等生な所を目指すのではなく、もっと尖がった所に持って行って欲しかった。

 それはよく分かるんですよ、でもスペシャル含め「ルパン」を全部見ている自分にすると、「中ではずいぶんマシ」なアニメを作ってくれただけで、ありがとうなんですよね。
 庵野・樋口の『シン・ゴジラ』も、「初代や昭和の傑作に遠く及ばない」という見方と、「平成で連発された駄作を建て直してくれた」に意見が分かれそうな気がします……いや文句ない大傑作になることを期待してますが。
2016-07-11 Mon 16:24 | URL | 飛龍 乱 #-[ 編集]

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