オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『キノの旅 -the Beautiful World-the Animated Series』03.「迷惑な国」

 毎度、色々なことを考えさせてくれるシリーズで、嬉しい。
 今回は、価値観……正義?への揺さぶり、といった内容。
 恐ろしく進んだ科学力を有しながら、全く傲慢な様子を見せず、正体不明の旅人・キノにも親切な巨大移動国家。
国内に歪みは見当たらず、子供たちも大事に育てている。
 この行く手を阻む(自国を守るための)壁を築いた国家に接近したことから、事変が始まる。
 壁国家が備える軍事力では移動国に全く歯が立たず。
しかし、同程度の文明しか持たない相手に対するには、十分すぎるぐらいの戦力を保持している。
「ためらわず砲撃を加える」選択から、平和的解決優先では有り得ない、軍事国家なのだろう。
その攻撃が相手にはまるで通用しなかった、ということをもって、可哀想だと考えるのは正しいのかどうか……

 容赦なく壁を崩し、避難を拒む壁国家の老女家や畑を踏みつぶして進む移動国家は、非道に見える。
 どこを撃とうと効果は変わらないと思うのに、子供たちの絵を標的にする壁国家はイジワル(分かり易いので目標ポイントにしただけだろうが)。
 反撃・殲滅できる戦力がありながら、無用な死人を出すまいとこらえる移動国家は、まあ人道的……かな。
 大きな被害を出した壁国家はやっぱり可哀想、と思わせて、「壁でふさいだ自国内を通る人間からひどく高額な通行料を取り立てている」という情報からは、悪辣な国家の側面を窺わせる。
 どちらが良くて、どちらが悪かったのか、判断が非常に難しい、というか、端からは判断出来ない事案。

 キノも酷いなあ、ミサイル攻撃が移動国家に通用しないのを知った上で、(子供たちの絵が可哀想とはいえ)壁国家の誘導機を狙撃して壊すなんて。
移動国家への世話になった恩義(あんまりそういうこと気にしないキャラだけど)と、法外な通行料を取ろうとする壁国家への仕返し……なのか。
 もしかして、この後「戦力不足のため国土が蹂躙された。国を守るためもっともっと軍備増強が必要だ」と考え、国民への増税と共に通行料も更にアップしかねない壁国家に対し、「銃一丁でも戦況は変えられる」と示したかったのかな。
実際、キノが壁国家に味方していた場合、壁を壊した移動国レーザーが途切れた瞬間にそのレンズを狙撃し攻撃力を奪う、といった反撃も可能だったろうから。
 キノが、そんなことを教えて上げるほど親切かどうかは、まあ分からないけれど。
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