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『ウルトラマンR/B』最終25話.「朝日のあたる家」

 うーん、最後はちょっと詰め込みすぎ。
せっかく登場した湊家母がストーリー進行を邪魔する形になっており、それがあっても負けてしまうラスボス怪獣は余り強く見えず、その間に慌てて明かされるアサヒの正体には「??」。
 特にアサヒ、まあまあそんな感じの設定なんだろうとは思っていたけれど、「時間がないからこれで納得しといて」と言わんばかりの駆け足説明をするぐらいなら、ヒネリなく普通の妹にしておいた方が良かったのでは。
「本来、母から生まれているべき可能性の娘」という彼女の有り様はもっと上手く描けたはずだし、(美剣のせいで)誕生できなかったアサヒが美剣の魂を救済する流れも、感動的にできたはず。
 都合良く彼女が帰ってくるラスト、家族を中心に据えたシリーズの締めくくりとして妥当ながら、やっぱり、うーん。

 自分にとって『R/B』は、愛染マコトという強烈なキャラクターに尽きる。
巨大企業の社長で、社員一人一人に気を遣いカリスマ性を持ちつつ、社員を道具として扱う非情さもある。
憎んでいるのか愛しているのか「ウルトラマン」という存在に強烈な思い入れがあり、主人公兄弟の変身後に厳しいダメ出しを連発し、「ウルトラ」には珍しくメタな発言(「二週間もクズグズ悩みやがって」)までする自由さ。
 自身がウルトラマンオーブダークノワールブラックシュバルツに変身しても、正義か悪か容易に分からせない複雑さ(幼児性?)があって、好きだったなあ。
決して主人公らの味方ではないが、状況と機嫌によっては「邪魔な敵」相手の共闘は成り立つ関係。
 発想元は、スーパーマンと同等の身体能力を手に入れたレックス・ルーサーだろうか。
人間として求めた圧倒的な金も権力も些細なことにしてしまう、「無敵で永遠のスーパー自分」へとルーサーが変わってしまったなら、自企業の利益とか陰謀・武装を用い他者を潰すことなんかに興味が持てなくなって、つい正義側に付いたりもしちゃうんじゃないかなあ。
 とにかくこの愛染が面白かっただけに、途中での退場は残念だった。
彼の行動理由が「宇宙人の憑依によるもの」で、しかもその宇宙人が呆気なく取り除かれてしまうのも、残念。
 せめて最終回周辺での再登場を期待したけど、果たされず。

 カメラアングルや演出に強いコダワリがあり、ミニチュア特撮の意地を感じさせてくれる巨大バトルが、毎週見られるのは嬉しかった。
 ムダに美人で陽気な湊母、良かったな……眞鍋かをりにはビックリ。
 防衛軍が出てこないのも珍しくない最近のウルトラシリーズだが、「ホームドラマ」を主軸とすることで、余り気にさせないよう作れていたと思う。
 戦いを経て、ウルトラの力を含め何も失われていない、どころか家族が増えさえしているという、ハッピーすぎるエンディング。
 シリーズ後半での息切れや構成不備が残念ではあるものの、楽しくて元気な、十分見る価値のある作品だった。
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