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『シゴフミ』08.「ハジマリ」

 二話連続で語られる、フミカの家庭事情。
 …だけど、フミカと病室で眠る少女が見た目 余り似ていると思えず、なのにシゴフミ配達人姿から すぐ正体を察知する少年に不自然さを感じてしまう。
物語としても、フミカの内的動機としても、ここで過去と向き合わなければ先に進めない、という段階じゃないのに、構成の都合で語られる事情には、関心が薄目。

 親の虐待による二重人格の形成。
その一方は自らを閉ざして病室で眠り、一方は死んで(?)配達人になった、という事なのか。
 まだ、配達人になった経緯が示されないので判断は迂闊だけど…うーん、彼女については「不思議な配達人」で終わらせて良かったかも。
背景事情を語ることにより、彼女の魅力は増しただろうか?
 二重人格の「二人」が一つになって目を覚ます、あるいは それぞれ別の道を歩く決断を下し目覚めた実体と別にフミカは配達人を続ける(フミカからのシゴフミが実体に届くとか)…といった辺りをクライマックスの展開に考えているのかな。

 という事とは別に、エキセントリックな作家お父ちゃんの造形は、なかなか面白かった。
 人として異常なんだろうけど、作家は、特に素晴らしく才能のある作家は、「普通の人」と比較すれば何かしら欠けていたり飛び出していたりするモノで(偏見)、迷惑を掛ける対象が主に家族に限られるという意味では、割合タチが良いとさえ言える(酷い偏見)。
 娘の体にペンで書き込むことで、文章がまとめられる…というのも妙な個性だけど、活動開始のスイッチを入れるのに変わった儀式を必要とする作家さんなら珍しくなく、あり得なくもないかと感じられるのが怖い話。

 自分しか愛せないお父ちゃんで、己の分身として娘を溺愛しているのに、娘の体に痛みを与えつつ文章を刻んでいる矛盾とか業の深さが何とも。
 自己愛と自己嫌悪は紙一重?
いや、娘が成長して離婚した嫁さんの面影を宿し始めたので、「自分ではない」と分かった上、「自分を否定した相手に似てきた」理不尽な怒りにより成し得た所業か。
もしかして、嫁さんにも こんなことしてたのかな?
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