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『ルパン三世 プリズン・オブ・ザ・パスト』

 3DCG映画版の公開を控え、制作されたテレビスペシャル。
 弛緩しきった内容で、最後まで見るのがキツイ。
「次元と、恩人の裏切り」「ルパンらと行動する理由を問われて戸惑う五ヱ門と、王子」「監獄への潜入を図るルパンと、近づけまいとする銭形」といったレギュラーキャラクターへの動機・対立のドラマ付けをしながら、ほぼ全く活かせていない。
 次元・フィネガンの因縁について、セリフで説明しただけ?
ここは大事なところじゃないかな……簡単に済ませたいんだったら、そもそも過去の関係など設定しなければ良かった。

 「失敬な、ではソレガシは辛子か」といった、よく分からない言い合いでケンカをするルパン達。
子供っぽすぎると言うか、三人の関係を悪くしてから戻したいストーリーの都合で動いており、人間としての認識も難しい。
 まるでルパンを逮捕しようという気概のない銭形は、まあスペシャルお馴染み。
監獄側に配置した方が良かったんじゃないかな。
 ルパンらの他に監獄潜入しようとした数人を描くのは、本当にもう時間の無駄。
大した特殊能力がある訳でなし、どうでもいい警備システムにやられてしまい、対比してルパンの優秀さを示そうにも、警備突破方法がまた「乾電池を外してロボットの動きを止める」とか「ロボかと思ったら中身は犬でした(意味不明…)」といったもので、何とも。

 三下の自爆に巻き込まれたはずのヒロインが、何の説明もなく助かるのに唖然。
どころか、爆発した本人まで無事だし。
 悪党の銃撃は呑気なルパンらに絶対当たらないが、ルパンら攻撃は百発百中、しかし水上車では(わざわざ返してもらった銃を)撃ったり撃たなかったり。
 テレビシリーズ「4」「5」、あるいは『次元大介の墓標』をメインで手がけた優秀なスタッフが居るのに、彼らを起用しなかったのは、「これぐらい緩んだ、スカスカの、安心して見られると言うより全編見通す必要すらない程度の作りがスペシャルには相応しい」と考える上層部の意向があるんだろうな。
今回の監督・脚本も単話ではテレビに参加しているのか。
 『墓標』『血煙』は緊張感に溢れる傑作だったが、お茶の間で子供からお爺ちゃんお婆ちゃんまで無警戒に見るテレビ作品としては、刺激が強すぎるかも。
しかし、せめて敵キャラの強烈な強さぐらい、見習って欲しかったなあ……フィネガンって弱いし、アホだし、「善人か悪人か分からない」じゃなくて「どっちでも、どうでもいい」男で。

 良かったところは、銭形が指弾でボタンを飛ばし、牢屋の解除キーを押すシーンぐらい。
 ファンの、どうせ今回もダメなんでしょ、という期待?に応えるスペシャル。
 「ルパン」がこの形でしか展開していないなら、もうコンテンツとしての寿命を確信しそうだけど、特に『墓標』『血煙』が本当に出来良くて救われる。
 3DCG版も、傑作になっていれば嬉しい、とは思いつつ……
 『峰不二子の嘘』に続く、小池監督の、ルパンを中心に据えた二時間強の劇場版が見たい。
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