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『本好きの下剋上』最終26話.「夢の世界」

 一期の最初で違和感を抱き、このアニメ化はどうだろうとケチを付けながら、しかしずっと見てた。
 引っ掛かったのはその部分ぐらいで、演出・作画とも水準をしっかりキープしており、原作の面白さを損なっていない。
マイン声優さんの巧さや、手足が細くて頼りないマインの描き方は、アニメ化して良かった所。

 この作品でマインは大きな魔力を持っているようだが、それを用いて無双するようなことなく、逆に命を奪われるほどの脅威になっている。
 現実界で異常な本好きだった彼女の知識は膨大なもの。
 しかし、過度に儲けたり、社会形態を変えるような情報を伝播させず。
火薬や銃器、『JIN-仁-』ペニシリンに代表される医薬品、自転車やがては自動車など移動手段、効率的農耕の仕方など、桁違いの富をもたらしてくれる知識も、あるいは持っているだろうに。
 ただ、この作品において現代知識の披露は、単純に賞賛の驚きを持って迎えられるに留まらず、より効率的に稼ごうと考える者、不審を感じる者など、酷く虚弱なマインにとって必ずしも嬉しくない反応をも引き起こしてしまう。
 宗教が大きな力を持つ世界であり、「神の意に背く異端者だ」と捉えられた場合、命の危険さえ。

 非常に賢いマイン(大きく迂闊な所も)としては、考えながら、安全な範囲で知識チートを用いているのだろう。
 これら、作中の各所から強く感じられる「抑制」が、この作品を他の異世界転生物と隔てる。
自分は面白いと思うけれど、爽快感に欠けると感じる人も居るだろう。
 世界観・物語・キャラクターと良く出来ており、年齢に関わりなく楽しめる作品。
特に原作、上手く展開すれば「ハリー・ポッター」的に海外でも受け入れられないかなあ。
 小説がまだ続いているのだから当然だが、アニメは全然途中までで終了。
視聴率や円盤売り上げが好調だったかは分からないけれど、第三期の開幕を楽しみに。
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第1話ではかなり厳しい目の感想を書いておられたので、その後はご覧になっておられないのかと思っておりました。最終話が第1話につながる構成は、アニメ版が原作の第2部中盤で終わるといういささか中途半端な終わり方になったことを、なかなかに上手くカバーしていたように思います。
ところで、「小説がまだ続いている」と書いておられますが、web版は既に完結しており、無料で読むこともできますよ。私はアニメ放送が始まってから読み始めたのですが、677話もあるものの、あまりの面白さに、これを読むのにほぼ4カ月間の余暇を費やしてしまいました。アニメ版終盤でクローズアップされてきた、魔力を基盤とする貴族社会のありようが結構SF的で、貴族が平民を支配することが「合理的」な社会の描写や、マインにとって親しくなる貴族キャラですらそういう社会の在り方を当然と考えるといった展開は、『ミノタウロスの皿』や『家畜人ヤプー』といった作品を想起させるものでした。もしもストーリーの続きにご興味をお持ちでしたら、web版を読まれることをお勧めいたします。

No title

第三期の放送が始まりました(BSフジなど)。今回の放送は全10話で、原作の第二部の終わりまでのようです。全五部の長大な原作の中でも、第二部のラストは読者の感情を揺り動かさずにはおかない展開なので、非常に期待しています。

Re: No title

途中、見逃した回があり、そこまでで視聴が止まっています。
Amazon Primeで配信しているようですから、いずれ見直したいと。
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ですが、現在HPは更新できなくなっています。

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