fc2ブログ

『ルパン三世 THE FIRST』

 見ようと思いながらも未見だったため、テレビ放送で鑑賞。
 19年、山崎貴監督による、CGアニメーション映画。
 予告等でキャラクターがオモチャのように見えてしまい、画面の出来に危惧を覚えていたけれど、見始めてしまえばすぐ慣れる。
キャラの造形やアクションには結構な手間がかかっており、厳しい目にも耐えるだろう。
劇中、不二子がちょっとだけ頬を膨らませて不満げな表情を見せる、この細かくて色っぽい表現には感心してしまう。

 ルパンの捉え方もかなり的確で、違和感を持たせない。
序盤の、よくあるベタベタ優しい人情家ルパン「ではない」描き方、好みだなあ。
それ以降は、まあまあアリガチな(好感を持たれやすい)イメージに落ち着いてしまうが。
 次元・五ヱ門らレギュラー陣も悪くない。
全体に「『カリオストロの城』がベース」と感じられるけれど、それはスペシャルなんかでも全部そうだし。

 ルパン奪還のカーアクション、しっかりアイディアを注ぎ込み、面白く撮れている。
 しかし、遺跡の仕掛けを突破……辺りから、超常的なパワーにルパンたちのキャラクターが負けている、いや都合に合わさせられているように感じられ、不思議パワーと一体になった航空機が出現する頃には、もう作品として扱いきれなくなっている。
SF・ファンタジーな設定・お宝に説得力をもたせるのが難しいのは、TVスペシャル版の壊滅状態で証明済み。
 次元らの強敵になるんだろうと思った軍人が無為な死を遂げ、ただの学者ジイサンが突然に世界の支配者たらんとし、自分を殺すだけの戦闘力を持った狂信者の前でヒトラーを見下すなど、設定に振り回されたが故「なんで?」の連続。
 ナチスが再興のため残した金銀財宝、ってことじゃダメだったのかなあ。

 実写版では使えなかった大野雄二の劇伴を大いに活用してあったのは、素直に嬉しい。
 テレビシリーズ『2』で何度もネタにした(親和性の高い?)ヒトラーを持ち出し、その生存をリアルにするため時代設定を少々過去にしてあり、おかげでスマホや電子装置の取り扱いに苦慮せず「ダイヤル式ロックを華麗に解錠するルパン」なんて落涙モノのシーンも見られた。
ルパンが抱く祖父・一世への想いや、銭形を表する「昭和一桁」の言葉も、この時代ならでは。
どうせなら東京を訪れ、当時の風景で暴れて欲しかったが、『三丁目の夕日』っぽくなる?
 山崎貴作品らしい、傑作とは言い難い、とはいえ駄作でもなく、TVスペシャルなどより遥かに出来の良い映画。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

飛龍 乱

Author:飛龍 乱
HPはこちら。
ですが、現在HPは更新できなくなっています。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
フリーエリア

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク