オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『宇宙をかける少女』01.「孤高の魂」

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 「SF漫画」というものが、特に新人漫画家の持ち込む題材として編集者から非常に嫌われた時代があって、それは「現実に存在しない独特の設定について解説すべく延々説明ゼリフが入り読者をウンザリさせてしまうばかりで物語が進まない」か「説明も無しにSF的設定をポンポンと登場させ物語を強引に進めてしまい読者を置いて行ってしまう」の どちらかに陥る事が多かったから、だと思う。
 適度に世界観や設定についての説明を入れつつ、キャラクターを強力に提示して、一応はドラマらしいモノも見せる…というのは、相当に難しい事。

 特に、この作品のような、原作無し、ほとんどの視聴者が知識ゼロの状態で見始める場合、第一話で何をどこまで理解してもらい、どのポイントを「面白い」と思わせて次回への期待を繋がせるか、という絞り込みが かなり厳密に必要。
 新しかったり独自だったりの「何か」が無いなら「SF」の形を取る意味が無く、しかしそういう事物はポンと放り出しただけでは見る者を???という状態に追い込みがちで…それはもう余り力が無いか面倒くさがりの編集者であれば「この漫画やめて別のネタで描かない?」と言いたくなるぐらい困難。

 冒頭、家の都合でムリヤリ見合い・結婚させられそうになるヒロイン、という分かりやすい事件の取っ掛かりを見せたのだから、それから逃げ回る、あるいは強制的に結婚相手と対面させられる、といった辺りを主題に、主要キャラクターや最低限の設定を見せていくのがフツーの作り方。
 実際は、途中で結婚云々とは関係のない事態が発生し、ウヤムヤになってしまう。
 せめて、「第一話で偶然出会った男の子が、その結婚相手」とか「結婚をあくまで拒否すべく、本気で好きになる相手と出会う」ぐらいの事を起こせば、まとまりは良くなったろうに…
 いや、コロニーの人工知能・レオパルドとヒロインがボーイミーツガールした、って事で、ここから変形ラブコメを繰り広げるのかな?
そういえば、シリーズ構成の花田 十輝は、『アイドルマスター XENOGLOSSIA』も手掛けている。

 クライマックス。
突然 小型艇キューティーアームズに乗せられ、何故かコロニー外にある巨大な「ハイテンション・レバー」なるものを入れるよう求められるヒロイン。
彼女に脱出を促す いつきだが、「このまま地球に落とす訳にいかないでしょ、お願い」というだけのヒロインのセリフで事態を全て納得し、自分と同じ動作を取るよう指示して共にレバーを倒し、危うく地球への「コロニー落とし」を回避する。
 ここだけで……
ハイテンション・レバーって何?この世界ではコロニーや機械装置には常備されており説明の必要はないもの?それにより危機一髪の事態を回避できる可能性があると いつきは納得できたの?何で あんなにデカく作った?
というような疑問が。
 細かい事については追々説明を加えていくとしても、「ハイテンション・レバー」ぐらいは ここまでの劇中で一般的な機能を見せておくべきだったかと。
妹から逃げるべく、ヒロインが車のレバーを入れて猛加速するとか。

 元気なヒロインと、相方のイモ、扱いづらいレオパルドによるテンポの良い会話は、楽しかった。
 新しかったり一工夫加えてあったりして、「これは見た事無いなあ」と思わせるビジュアルの提示は素晴らしい。
作画レベルが高く、女の子が可愛いのも好印象。
 この感想を書くために再度本編を見返してみると、そんなに分かりづらい事はない…と思えてくる。
初見で難しく感じるのは、詰め込み過ぎによる弊害かな。

 第一話で???だった部分に順次フォローが入り、尻上がりに面白くなってくれる事を願い、視聴継続。
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