オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『CLANNAD AFTER STORY』13.「卒業」

 以前、この作品について、主人公が学校を卒業し、就職までする、萌えを扱う作品としては珍しくモラトリアム期間を抜けて厳しい実社会に直面するアニメだなあ、と書いたけど…
 「主人公の就職」と「まだ猶予期間にある渚」の間に当然起こると思っていた問題は、ほぼ発生せず、拍子抜け。
「頑張ったから偉い」というような評価がまるで成されない仕事の現実、渚のためと思い懸命に働く事で彼女との時間が取れなくなっていく辛さ、それを理解しようと務めながらも一人きりの学生生活と合わせて孤独が募り 距離が開き始める渚の心……そういうモノが描かれるかと予想していたので。

 実際は、職場は驚くぐらい理解のある優しい人ばかりで、割にすぐ仕事に慣れた主人公は さしてシンドイ目に遭う事もなく。
渚との時間はそれなりに取れているし、互いに思い合う2人の間には隙間が出来る事などない。
 主人公が辛い目を見るのは、社会との軋轢ではなく、「逃げ続けていた家庭内の問題」を原因とする事件。
 仕事を持たせ社会人にしたのは、「結婚しよう」という主人公のセリフに幾ばくかの重みを加えるため?

 父親が犯罪者となっても変わらず接してくれる上司・先輩達と、継続できる仕事。
結婚の承認を賭けて行われる野球勝負。
 それがこの作品の持ち味であり、心地良さでもあるけれど、起こるイベントは「モラトリアム期間の夢」といった所で、厳しい現実とは無縁。
 これでは、主人公を卒業させた意味があるのかなあ、と思っていたけれど…

 高校の校門で渚を待つ仲間達が、当然のように制服を着用しており、渚はもちろん主人公も制服を着たのを見て、納得。
 まだ「卒業」なんて、していなかったのか。
 ただ学校へ行かず働いて対価を得ているだけであって、渚が卒業するまで学生時代は決して終わらないし、終われない。
 今回で、ようやくモラトリアムが終わり、社会に直面できる(しなければならない)ようになるのかな。
 …まあ、次回以降も作品内の空気が激変する事は、無いんだろうけど。

 仲間内だけの卒業式で、立派な挨拶を行う渚に、ホロリ。
 顔をぬかるみに擦り付け、泥だらけにしてまで渚との結婚を許してもらおうとする岡崎も、漢だなあ。
 渚父は、結局自ら折れて「打たせてやった」んじゃなかろうか。
実力差はそうそう簡単に埋まるはずがなく、父が試したのは「娘のために必死になれる根性があるか」であり、娘の幸せだけを願う親としては、主人公が実力で打てるようになる未来まで結婚を延ばし「不幸」にしてしまうのは本意でなかろうから。
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