オタクのゴタク/飛龍 乱ブログ

『FLAG』09.「ゲルと大地」

 このアニメの感想として、もう何度か書いたと思うけど、地味。
 以前、武装勢力が根城とする遺跡にロボット兵器ハーヴィックで突っ込み、激しい戦いを繰り広げた回があるけれど…その印象としては「やっぱり地味」となる。
 では、この地味さが「つまらなさ」とイコールなのかというと、決してそうではない所が この作品の特色。

 突入作戦の描き方として、派手な銃撃戦や、危機的状況を救うチームの機転、仲間を助けるべく発揮する個人の英雄的行動など、普通なら面白くするために必須であろう項目を、ことごとく排除。
 作戦はあくまで淡々と、事前の計画通りに進められ、アクシデントによりハーヴィック一機が損傷を受けてしまうけれど、そこから予測される いかなるアクションともアドベンチャーとも無縁に、パイロットは機体に執着することなく脱出して お仕舞い(だからといって機体を何とも思っていない訳ではない、というのは、後に念押しされる)。
 うっかりすると「工夫のない、つまらない話」になりそうな所を、スタッフは承知の上で、「視聴者が期待するような燃えるバトルシーンを見せず、しかし気を逸らさせず進めるにはどうすれば良いか」にギリギリ知恵を絞ってあって、ただただ感心。
恐ろしくストイックな作りだなあ。

 今回は、緊迫した戦場や軍事基地からも離れ、ヒロインが遊牧民達と触れ合う息抜きのストーリー…と思えば甘く、登場キャラクターの背後にドラマがしっかりと付けられていて、見終わった胸に、簡単な言葉には出来ないモノが残る。
 遠からぬ死を知りながら、土地を離れない老婆と、医師。
「土に根付いた命」を思わせ、振り返って、任務のためそこを(国を)訪れた軍と、傍観者でしかありえないヒロインの立場を、再認識させてくれる。

 作品の構造として、ヒロイン・白州の映像を、後に赤城が見て当時を振り返る、ような所がある事からすると、白州はいずれ死ぬ、あるいは いかなる形でか現地に残り続ける、という形になるのかな。
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